話題株ピックアップ【夕刊】(2):そーせい、東映アニメ、サンバイオ

注目
2019年12月23日 15時15分

■そーせいグループ <4565>  2,181円  +16 円 (+0.7%)  本日終値

そーせいグループ<4565>が反発。この日の寄り前、米ファイザー社との研究開発提携により見い出された新薬開発候補品について、ヒトへ初投与する臨床試験が開始され、それに伴い500万ドル(約5億4700万円)のマイルストーンを受領することになったと発表しており、これを好材料視した買いが入った。

■東映アニメーション <4816>  5,040円  +20 円 (+0.4%)  本日終値

東映アニメーション<4816>はしっかり。YouTuberなどインフルエンサー・エージェント事業を展開するアナライズログ(東京都港区)と資本・業務提携を行うと発表しており、これを好材料視した買いが入った。提携により、YouTubeやYouTuberを活用し、東映アニメが製作した作品のファンを拡大するためのプロモーション施策の実施や、動画プラットフォーム・ファーストの新規アニメの開発を行うほか、動画プラットフォームを活用した新規ビジネスモデルの構築などに関して、日本国内並びにグローバルで協業するのが目的という。

■サンバイオ <4592>  2,452円  -43 円 (-1.7%)  本日終値

サンバイオ<4592>が7日続落。開発を進めている脳神経再生細胞薬「SB623」について、日本における外傷性脳損傷(TBI)適応での承認申請を20年1月期中から21年1月期中に延期したほか、大日本住友製薬<4506>との北米における慢性期脳梗塞を対象とした共同開発契約を解消した。これがネガティブサプライズとなり、12月16日と17日の2日連続ストップ安を交えながら株価は暴落を余儀なくされている。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は20日、同社株の目標株価を従来の6100円から4500円に引き下げたが、レーティングの「オーバーウエート」は継続した。同証券では、TBIの国内上市予想を21年1月期から22年1月期に1期ずらしたほか、脳梗塞は各国の上市タイミングを日本は26年1月期(従来24年1月期)、米国は29年1月期(同27年1月期)などに見直した。ただ、株価に関してはTBIのみで同証券業績予想モデルから試算できる株価水準(約3700円)よりも下落していることから、格付けはオーバーウエートとしている。

■SGホールディングス <9143>  2,535円  -43 円 (-1.7%)  本日終値

SGホールディングス<9143>は反落。前週末20日の取引終了後に発表した11月度のデリバリー事業の取扱個数が前年同月比5.1%減の1億1100万個となり、2カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。

■不二製油グループ本社 <2607>  2,960円  -38 円 (-1.3%)  本日終値

不二製油グループ本社<2607>が3日続落。SMBC日興証券は20日、同社株の投資評価「1」を継続したものの目標株価は3500円から3430円に引き下げた。同社は今年1月に米業務用チョコレート製造会社のブロマー社を買収している。しかし、同証券では、ブラマー社に関して「買収直後から想定外の問題が露見、同時に同社の課題認識の甘さや対策の甘さが滲み出た」と指摘。「買収した事業にもっと危機感を持つべき」と苦言を呈している。ただ、「ブラマー社には依然として成長ポテンシャルがあり、立て直しが困難な状況ではない」ともみている。さらに株価は割安な水準とし、北米事業の回復が今後の焦点としている。

■宇部興産 <4208>  2,407円  -25 円 (-1.0%)  本日終値

宇部興産<4208>は冴えない。前週末20日の取引終了後、子会社である宇部興産開発が運営するゴルフ場事業を譲渡すると発表。これに伴い、特別損失を約48億円計上し、法人税などを考慮した最終利益が約25億円減少する見込みとしたことが嫌気された。なお、20年3月期業績予想は修正が必要と判断される場合には速やかに開示するとしている。

■三菱UFJ <8306>  595円  -4.2 円 (-0.7%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が反落、三井住友フィナンシャルグループ<8316>は4日続落と軟調展開にある。米10年債利回りは前週12月19日に1.92%台まで上昇したが、前週末は終値ベースで1.916%と5日ぶりに低下、前週末の米国株市場では、NYダウは最高値を更新したものの、ゴールドマン・サックスやJPモルガンなどは前の日の終値を下回って引けた。東京市場でもメガバンクはこの流れに追随している。また、国内景気も消費増税の影響などで足もと経済指標に停滞感がみられ、内需の要である銀行セクターにネガティブに働いている。

■ネクストジェン <3842>  2,264円  +400 円 (+21.5%) ストップ高   本日終値

ネクストジェン<3842>はストップ高。同社はIP電話などの通信システムを手掛けるが、システム開発のほか保守・サポートにも展開する。20日取引終了後、協和エクシオ<1951>などとの資本・業務提携を発表、ローカル5G分野や音声AIクラウドなどで協業する方針で、これを材料視する買いを呼び込んだ。資本面では協エクシオと通信情報機器メーカーのタカコム(岐阜県土岐市)の2社を引受先とする50万株の第三者割当増資を実施する。

■竹田印刷 <7875>  858円  +150 円 (+21.2%) ストップ高   本日終値

竹田印刷<7875>がストップ高。中部を地盤に商業印刷を手掛けるが、注目されるのは同社が半導体関連マスク事業を手掛けていることで、ここ人気が加速しつつある半導体小型株物色の波に一気に乗る形となった。CAD設計からマスク製造まで一貫して対応できる生産体制を構築し、ハイクオリティーな製品で顧客開拓が続いている。株価指標面でも、PBR0.5倍割れの水準で大幅な水準訂正余地がある。

■豊商事 <8747>  674円  +100 円 (+17.4%) ストップ高   本日終値

20日、豊商事 <8747> [JQ]が発行済み株式数(自社株を除く)の30.60%にあたる254万5455株(金額で14億0900万円)を上限に自社株TOB(株式公開買い付け)を実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。公開買い付け期間は12月23日から20年1月27日まで。買い付け価格は550円。筆頭株主のEVOLUTION JAPANが保有株売却の意向を示したことに対応する。

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