【↑】日経平均 大引け| 急反発、中東リスクへの懸念後退で全面高 (1月9日)
始値 23530.29
高値 23767.09(14:50)
安値 23506.15(09:00)
大引け 23739.87(前日比 +535.11 、 +2.31% )
売買高 11億4656万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆1476億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は急反発、中東の地政学リスクへの懸念後退で全面高様相に
2.8日に行われたトランプ米大統領の演説は、軍事的報復を示唆せず安心感
3.米株高に加え為替市場では円安が進行、アジア株も総じて高く追い風強い
4.ヘッジファンド筋の先物買いに追随したインデックス買いも株高を後押し
5.値上がり銘柄数は1960と東証1部全体の9割強に相当する銘柄が上昇
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは161ドル高と反発した。米国とイランの対立に関する懸念が後退したことを受け、リスク選好の買いが優勢となった。
東京市場では買い優勢でスタートし、その後も漸次水準を切り上げる展開となった。米イラン対立激化に伴う中東リスクへの懸念が後退し、日経平均株価は先物主導で一直線の戻りを演じた。
9日の東京市場は、リスクオン一色となった。米国とイランとの軍事衝突に対する警戒感から前日は日経平均が急落したものの、きょうはその下げ幅を上回る戻りをみせた。イランによるイラクの米軍駐留基地への攻撃に対し、8日に行われたトランプ米大統領の演説は軍事的な報復を示唆しない内容だったことから、投資家心理が改善。米国株市場ではNYダウ、ナスダック総合指数ともに反発に転じており、外国為替市場ではリスクオンのドル高・円安も進行、これを好感する形で主力株をはじめ広範囲に買いを呼び込む格好となった。中国、香港、台湾などアジア株市場が軒並み強調展開となったことも好感された。また、海外ヘッジファンドによる先物買いを通じ、日経225採用銘柄にはインデックス的な買いが波及し株価に浮揚力を与える格好に。東証1部全体の9割強の銘柄が上昇する全面高商状となった。
個別では、ソフトバンクグループ<9984>が買われ、ソニー<6758>も上昇、東京エレクトロン<8035>、村田製作所<6981>なども上値を伸ばした。富士フイルムホールディングス<4901>も高い。ファーストリテイリング<9983>が大幅高、武田薬品工業<4502>も強い。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも堅調。ヤマシタヘルスケアホールディングス<9265>がストップ高で買い物を残し、eBASE<3835>、ラクーンホールディングス<3031>なども値を飛ばした。アクセル<6730>も物色人気。
半面、国際石油開発帝石<1605>やJXTGホールディングス<5020>など原油関連株が軟調。石川製作所<6208>が急反落したほか、豊和工業<6203>も大きく値を下げるなど防衛関連株の下げが目立つ。日本CMK<6958>、ピーバンドットコム<3559>なども大きく値を下げた。IDOM<7599>も売りに押された。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、SBG <9984> 、東エレク <8035> 、テルモ <4543> 、京セラ <6971> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約183円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄は日揮HD <1963> 、出光興産 <5019> 、JXTG <5020> 、国際石開帝石 <1605> 、横河電 <6841> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約3円。
東証33業種のうち31業種が上昇し、下落は鉱業、石油石炭製品の2業種のみ。上昇率の大きかった上位5業種は(1)情報・通信業、(2)電気機器、(3)精密機器、(4)海運業、(5)金属製品。一方、上昇率の小さかった5業種は(1)電気・ガス業、(2)ゴム製品、(3)不動産業、(4)建設業、(5)輸送用機器。
■個別材料株
△ラクーンHD <3031>
いちよし証券が新規に買い推奨。
△ATAO <3550> [東証M]
3-11月期増益確保し米国などへの「イルメール」越境EC開始。
△ケイブ <3760> [JQ]
ゲームアプリ「ごまおつ」で10日から新章スタート。
△eBASE <3835>
いちよし証券が買い推奨。
△クラウドW <3900> [東証M]
新しい人材活用マッチングサービス「クラウドリンクス」開始。
△あすか薬 <4514>
経口避妊薬「ドロスピレノン」に関するライセンス契約を締結。
△日エンター <4829>
子会社がクラウドビデオ会議の米社と顧客紹介契約を締結。
△三協立山 <5932>
第2四半期営業益2.4倍で通期計画進捗率74%。
△アドヴァン <7463>
4-12月期(3Q累計)経常は15%増益・通期計画を超過。
△ヤマシタHD <9265>
今期経常を一転4%増益に上方修正、配当も13円増額。
▼ABCマート <2670>
9-11月期は営業減益に転じる。
米イラン軍事衝突の可能性後退。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)ヤマシタHD <9265> 、(2)eBASE <3835> 、(3)ラクーンHD <3031> 、(4)三協立山 <5932> 、(5)TBK <7277> 、(6)アイモバイル <6535> 、(7)アクセル <6730> 、(8)正興電 <6653> 、(9)フリービット <3843> 、(10)丸運 <9067> 。
値下がり率上位10傑は(1)石川製 <6208> 、(2)豊和工 <6203> 、(3)日本CMK <6958> 、(4)東京計器 <7721> 、(5)ハニーズHD <2792> 、(6)PバンCOM <3559> [東証M]、(7)テンポイノベ <3484> 、(8)ベル24HD <6183> 、(9)JSB <3480> 、(10)石油資源 <1662> 。
【大引け】
日経平均は前日比535.11円(2.31%)高の2万3739.87円。TOPIXは前日比27.65(1.63%)高の1729.05。出来高は概算で11億4656万株。東証1部の値上がり銘柄数は1960、値下がり銘柄数は157となった。日経ジャスダック平均は3886.90円(44.85円高)。
[2020年1月9日]
株探ニュース