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2020年1月16日 19時30分
特集

スーパールーキーを探せ! 20年「IPO候補」総力分析&大胆予測 <株探トップ特集>

―ユニコーン企業の動向に注目、スマートニュース、TBMなどに市場の関心高まる―

2020年の東京株式市場は、大発会で日経平均株価が一時500円強下げるなど波乱の幕開けとなったが、その後は概ね堅調な動きとなっている。ただ、米国とイランとの対立や前年から続く米中の貿易摩擦問題など、世界経済を取り巻く情勢には不透明な材料が山積しており、一方的に強気な姿勢をとり続けるのは難しい状況といえよう。

こうしたなか、IPOへの関心は根強く、今年に入っても昨年12月に新規上場した直近IPO銘柄への物色人気は引き続き高い。今年は既に2月7日にジャスダックスタンダードに上場予定のコーユーレンティア <7081> [JQ]とマザーズに上場予定のジモティー <7082> [東証M]が発表されているが、特に後者はテレビCMなどで知名度も高く、初値の上昇が期待される。またここ数年上場が噂されていた企業でもある。そこで今回は、市場で上場が噂されているIPO候補企業とその関連銘柄などに注目してみたい。

●SaaS企業の上場が目立った19年

19年のIPOを振り返ると、18年の90社から4社減少し86社が上場した。内訳(重複上場を含む)ではマザーズが64社と最も多く、次いで東証2部が11社、ジャスダックが6社だった。

ソフトバンク <9434> をはじめ、メルカリ <4385> [東証M]、MTG <7806> [東証M]など上場時の資金吸収額が100億円を超える大型のIPOが相次いだ18年に比べて、19年は小粒の銘柄が多くなるだろうといわれていた。ただ、18年にみられた「超大型」といわれる銘柄こそ少なかったものの、6月19日に上場したSansan <4443> [東証M]、12月17日に上場したフリー <4478> [東証M]、12月12日に上場したメドレー <4480> [東証M]など吸収額が100億円を超える銘柄が相次いだ。

この3社は奇しくもSaaS 型のサービスを提供しているが、こうしたSaaS企業が多かったのも19年の特徴だった。テクノロジーを活用し、企業の生産性を高めることをコンセプトに掲げる企業の上場が目立ったとの指摘もある。

●初値人気に温度差も

また、IPO人気の高まりを受けて、公募価格から初値までの上昇率が際立って高いものも多くみられた。12月17日に上場したウィルズ <4482> [東証M]は公開価格から4.7倍で初値を形成。3月13日に上場したサーバーワークス <4434> [東証M]は3.8倍、12月25日に上場したAIins <4488> [東証M]や3月29日に上場したWelby <4438> [東証M]は3.5倍で初値を付けた。

ただ、18年4月に上場したHEROZ <4382> の10.8倍ほど人気を集めた銘柄はなかった。86社の平均上昇率は75%で、18年の105%を大きく下回っており、直近5年間でみると16年の71%に次ぐ2番目の低さとなっている。初値が公開価格を下回ったケースも9社あり、人気銘柄とそれほどでもない銘柄との初値に温度差が表れた形となった。

●日本トリムは子会社の上場申請を発表

こうした19年を踏まえ、では20年は――というと、前述の2社のほか、コシダカホールディングス <2157> が子会社で女性向けフィットネスチェーンを展開するカーブスホールディングス(東京都港区)を今春にも上場させる意向と報じられた。また、日本トリム <6788> は1月6日、子会社のステムセル研究所(東京都港区)が上場を申請したと発表しており、両社の親会社には要注目だ。

更に、キオクシア(旧東芝メモリ)は19年に上場予定だったが、半導体市況の悪化から延期し、今夏以降の上場を目指すと報じられている。他のフラッシュメモリ関連への関心の波及は難しいものの、大株主の東芝 <6502> [東証2]やHOYA <7741> は関連銘柄に挙げられよう。

●ユニコーンにも注目

また、企業価値が10億ドル以上の未上場企業である「ユニコーン企業」もその動向が注目される。従来の人工知能(AI)開発のPreferred Networks(プリファード・ネットワークス、東京都千代田区)に加えて、19年には新たに、ニュースアプリを運営するスマートニュース(東京都渋谷区)や、石灰石を原料とする新素材であるLIMEX製品の開発・製造・販売を行うTBM(東京都中央区)がユニコーン企業の仲間入りをした。脱プラスチックの動きからLIMEXへの関心が高まっているTBMや、国内だけではなく米国でも事業が成長中のスマートニュースは注目度が高い。スマートニュースに出資するグリー <3632> やミクシィ <2121> [東証M]などが注目されそうだ。

●上場の噂のある企業や再上場組にも注目

ユニコーンではないものの、人材サービスのビズリーチ(東京都渋谷区)もここ数年、上場に関する観測が流れている。同社は“選ばれた人だけのハイクラス転職サイト”と銘打った会員制転職サイトの運営が主な事業で、テレビCM効果もあって認知度も高い。今年2月にはホールディングカンパニーの「ビジョナル」を設立しグループ経営体制へ移行する。同社にはグリーやリンクアンドモチベーション <2170> などが出資している。

また、自動運転開発のティアフォー(名古屋市)や顧客分析サービスのプレイド(東京都中央区)、レインコートの製造・販売を行うカジメイク(富山県高岡市)、農業用ドローンのナイルワークス(東京都渋谷区)、リチウムイオン電池や蓄電システムを手掛けるエリーパワー(東京都品川区)、人工のクモの糸から繊維などを作る素材ベンチャーのスパイバー(山形県鶴岡市)なども上場の噂がある。

このほか、16年12月の上場承認後に延期したZMP(東京都文京区)や18年12月の上場承認後に延期したレオス・キャピタルワークス(東京都千代田区)、再上場の可能性がささやかれるユー・エス・ジェイ(USJ、大阪市此花区)などの動向も注目したい。

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