話題株ピックアップ【夕刊】(1):前田道、東芝機、パーク24
■前田道路 <1883> 3,135円 +502 円 (+19.1%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
前田道路<1883>はストップ高。発行済み株数の24.68%を所有する前田建設工業<1824>が午前11時5分ごろ、前田建の100%子会社である前田総合インフラが前田道に対するTOBを実施すると発表。TOB価格3950円にサヤ寄せする格好となった。なお、買付期間は1月21日から3月4日までで、買い付け予定株数は2181万1300株(上限2181万1300株、下限設定なし)としている。
■東芝機械 <6104> 3,705円 +590 円 (+18.9%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
東芝機械<6104>が急騰。前週末17日の取引終了後、旧村上ファンド系のオフィスサポート(東京都渋谷区)から、TOBを実施する通告を受けたと発表しており、需給思惑が働いたようだ。オフィスサポートとその共同保有者が東芝機械株の11.49%を保有しているほか、20日にTOBを発表し、21日から開始する旨の連絡を受けたという。これに対して東芝機械は対応策として、条件次第で新株予約権を他の株主に無償で割り当てる対抗措置などを発表している。同時に東芝機械は、東芝デバイス&ストレージによるニューフレアテクノロジー<6256>株へのTOBに応募したことにより、20年3月期第4四半期に投資有価証券売却益約100億円を特別利益として計上すると発表しており、これを好材料視した買いも入った。
■パーク24 <4666> 2,780円 +91 円 (+3.4%) 本日終値
パーク24<4666>は反発。前週末17日の取引終了後に発表した12月の月次速報で、主力のタイムズパーキング売上高が前年同月比8.0%増となり、前年比プラス基調を維持していることが好感されたようだ。昨年10月に実施された消費税増税の対応で駐車料金の変更を行ったことにより、売上総利益率で前月比2.1ポイントの改善が見られた。また、レンタカーとカーシェア双方のメリットを取り入れた「タイムズカー」の車両数が前月比240台増の5万7870台、会員数(カーシェア)が同1万3000人増の133万3000人と拡大している。
■保土谷化学工業 <4112> 4,115円 +100 円 (+2.5%) 本日終値
保土谷化学工業<4112>は6日ぶりに反発。きょう付けの化学工業日報で、「機能性色素事業で新規事業の創出を加速する」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、複写機やプリンターに使用される有機光導電体材料や、有機ELの正孔輸送材で培った技術を、有機CMOSイメージセンサー材料や有機太陽電池材料に応用し新規事業を立ち上げるという。将来的に成長が見込まれる有機CMOSイメージセンサー材料に参入することで、今後の収益の柱となることが期待されているようだ。
■レオパレス21 <8848> 383円 +9 円 (+2.4%) 本日終値
レオパレス21<8848>が大幅続伸。17日の取引終了後、旧村上ファンド系の投資会社レノなどが求めている臨時株主総会の招集請求に対して、招集手続きは行わないと発表。これを受けてレノが今後、レオパレス21株を買いますのではないかとの思惑が働いたようだ。レオパレスは昨年12月27日、レノがレオパレスに対し臨時総会を開催し、宮尾文也社長ら取締役10人全員の解任と、村上氏が推薦する社外取締役3人を選任する議案を諮るよう要求したと発表していたが、今回の発表はこれに反対を表明したもの。なお、レノらは12月18日時点でレオパレス株式の14.46%を保有している。
■浜松ホトニクス <6965> 4,640円 +105 円 (+2.3%) 本日終値
浜松ホトニクス<6965>が高い。野村証券は17日、同社株の目標株価を5300円から5600円に引き上げた。レーティングは「バイ」を継続した。医用機器用途の検出器・光源の需要が従来想定より強いと判断し、業績予想を上方修正している。具体的には、20年9月期予想の営業利益280億円(会社予想269億円)は継続したが、21年9月期は305億円から310億円、22年9月期は335億円から345億円にそれぞれ増額修正している。
■カオナビ <4435> 3,810円 +65 円 (+1.7%) 本日終値
カオナビ<4435>がしっかり。前週末17日の取引終了後、20年3月期の連結業績見通しについて、最終赤字を2億5500万円~3億5500万円から3億2700万円~4億2700万円(前期は9600万円の赤字)へ下方修正したことを発表。事業拡大による社員数増加や顧客の利便性向上を図るための本社移転を決議しており、それに伴う減損損失7200万円を計上する。市場からは減損処理してまで移転するほど事業が拡大していることを評価する見方もあるようだ。なお、売上高は26億円(前期比53.8%増)、営業赤字は2億5000万円~3億5000万円(同7300万円の赤字)の従来見通しを据え置いている。
■DOWA <5714> 4,235円 +60 円 (+1.4%) 本日終値
DOWAホールディングス<5714>が続伸し昨年来高値を更新した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が17日付で、投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウエート」とし、目標株価を2970円から5610円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、産業廃棄物の処理単価に上昇の好循環が生まれつつあることや、貴金属価格とメタル市況が逆相関で製錬の強みを発揮できる環境を迎えること、さらに、買鉱条件好転による収益上積み期待などを評価。また、20年3月期の営業利益予想を230億円から260億円へ、21年3月期を同310億円から350億円へ、22年3月期を同340億円から380億円へ上方修正している。
■スマレジ <4431> 3,270円 +45 円 (+1.4%) 本日終値
スマレジ<4431>が急伸。岩井コスモ証券は17日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価は3800円から4000円に引き上げた。同社は小売店向けなどにクラウド型POSレジ「スマレジ」の開発・販売を手掛けている。軽減税率対策補助金による特需もあり、第2四半期(19年5~10月)の連結営業利益は前年同期比3.0倍の5億2700万円と大幅増益となった。20年4月期の同利益予想(6億4200万円)に対する進捗率は82%に達しており、同証券では7億1000万円への増額修正を見込んでいる。
■トヨタ自動車 <7203> 7,780円 +85 円 (+1.1%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>が3日続伸、7700円近辺を横に走る25日移動平均線を上回ってきた。前週末の米国株が最高値街道を走っていることに加え、リスクオンのドル高・円安基調が維持されており、目先1ドル=110円台で推移している。自動車セクターのなかでも特に為替感応度の高い同社にとっては追い風。20年3月期通期想定為替レート1ドル=107円からみても実勢は3円以上も円安に振れており、収益メリットが期待される環境にある。
株探ニュース