欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米住宅関連指標を好感もウイルス感染状況を注視

通貨
2020年1月22日 17時25分

22日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想したい。米国の住宅関連指標が堅調となり市場の活況が示されれば、株高を通じて買いが入りやすい。ただ、中国の新型コロナウイルスの感染状況を見極めようと、円売りは抑制されそうだ、

3連休明けとなった21日のNY株式市場で、ダウなど主要3指数は反落。前週まで最高値更新が続き、高値警戒感から調整の売りが出やすい地合いだったこともあり、中国株や香港株の急落を背景としたアジア株安が波及した。ドル・円はそれを受け、一時109円70銭付近まで値を下げた。ただ、中国政府が本日、新型コロナウイルスの対策に取り組む姿勢を示したことで過度な懸念は後退。アジア市場では日本株高を好感した円売りに振れた。また、米株式先物がプラス圏で推移し、今晩の株高期待からドルは110円付近に戻した。

この後の海外市場でも、引き続き株価にらみの展開となりそうだ。今晩発表のFHFA住宅価格指数と中古住宅販売件数はいずれも前回を上回る見通し。雇用情勢の改善や消費の拡大、さらにローン金利の低下を背景に住宅市場の回復傾向が鮮明になっており、前週の住宅着工件数は2006年以来の高水準となった。本日の指標も強い内容なら関連銘柄が上昇し、ドルを押し上げそうだ。ただ、新型コロナウイルスの感染被害に関し警戒感は根強く円売りを抑制する要因になりやすいため、株高に振れてもドルの上昇は小幅にとどまる可能性があろう。

【今日の欧米市場の予定】

・17:00 南ア・12月消費者物価指数(前年比予想:+4.0%、11月:+3.6%)

・18:30 英・12月公的部門純借入額(銀行部門除く)(予想:+53億ポンド、11月:+56億ポンド)

・22:30 米・12月シカゴ連銀全米活動指数(予想:0.15、11月:0.56)

・22:30 カナダ・12月消費者物価指数(前年比予想:+2.3%、11月:+2.2%)

・23:00 米・11月FHFA住宅価格指数(前月比予想:+0.3%、10月:+0.2%)

・24:00 米・12月中古住宅販売件数(予想:543万戸、11月:535万戸)

・24:00 カナダ中銀が政策金利発表(1.75%に据え置き予想)

《FA》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.