24日の米国市場ダイジェスト:下落、コロナウイルスを巡り観光需要が後退か

市況
2020年1月27日 8時49分

■NY株式:下落、コロナウイルスを巡り観光需要が後退か

米国株式相場は下落。ダウ平均は170.36ドル安の28989.73、ナスダックは87.57ポイント安の9314.91で取引を終了した。複数の主要企業決算が好感され、買いが先行。しかし、コロナウイルスを巡る懸念から中国で春節(旧正月)の大型連休中の旅行を取りやめる動きに加えて、各国で中国への渡航禁止勧告が発令されるなど、既に米中貿易摩擦で鈍化の兆しが現れていた中国経済が、一段と落ち込むとの懸念から下落に転じた。セクター別では、半導体・半導体製造装置や公益事業が上昇する一方で銀行や医薬品・バイオテクノロジーが下落した。

コロナウイルスによる旅行や観光需要の後退懸念で、アメリカン航空(AAL)やユナイテッド航空(UAL)など航空会社各社が軟調推移。エンターテイメントのウォルト・ディズニー(DIS)は、25日から上海ディズニーランドの一時休園を発表したほか、ファストフードのマクドナルド(MCD)も中国の一部店舗休業を発表して軟調推移。一方で、半導体のインテル(INTC)及びクレジットカードのアメリカン・エキスプレス(AXP)は、決算内容が好感され、上昇した。

航空機大手のボーイング(BA)は、「787ドリームライナー」の需要低迷を受けて、月間生産台数を削減する見通し。「737MAX」の運航停止が長期化するなか業績には痛手となりそうだ。

■NY為替:

24日のニューヨーク外為市場でドル・円は109円62銭から109円17銭まで下落して引けた。米1月製造業PMI速報値が予想を下回ったほか、ムニューシン米財務長官が早期の超長期債発行を否定したため米国債相場が上昇。利回り低下に伴うドル売りが強まった。さらに、米疾病対策センター(CDC)が米国内での新型肺炎感染の2例目を確認、フランスも2例目確認を発表したことから世界的な新型肺炎感染拡大が世界経済の成長減速につながると懸念が再燃しリスク回避の円買いが加速。

ユーロ・ドルは、1.1040ドルから1.1020ドルまで下落して引けた。ユーロ・円は、120円96銭から120円42銭まで下落。ポンド・ドルは、1.3107ドルから1.3057ドルまで下落した。英中銀のハト派姿勢を織り込むポンド売りが継続。ドル・スイスは、0.9695フランから0.9718フランまで上昇した。

■NY原油:続落、新型肺炎感染拡大による需要鈍化を織り込む売り

NY原油先物3月限は続落(NYMEX原油3月限終値:54.19 ↓1.40)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は、前営業日比-1.40ドルの1バレル=54.19ドルで通常取引を終えた。中国で発生した新型肺炎感染拡大が世界経済の成長減速につながり需要鈍化を織り込む売りが加速した。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 33.54ドル -0.58ドル(-1.70%)

モルガン・スタンレー(MS) 54.55ドル -0.98ドル(-1.76%)

ゴールドマン・サックス(GS)241.92ドル -3.66ドル(-1.49%)

インテル(INTC) 68.47ドル +5.15ドル(+8.13%)

アップル(AAPL) 318.31ドル -0.92ドル(-0.29%)

アルファベット(GOOG) 1466.71ドル -19.94ドル(-1.34%)

フェイスブック(FB) 217.94ドル -1.82ドル(-0.83%)

キャタピラー(CAT) 140.38ドル -2.37ドル(-1.66%)

アルコア(AA) 15.51ドル -0.78ドル(-4.79%)

ウォルマート(WMT) 114.37ドル -1.44ドル(-1.24%)

スプリント(S) 4.83ドル -0.21ドル(-4.17%)

《ST》

提供:フィスコ

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