話題株ピックアップ【夕刊】(2):新光電工、中外薬、トレンド

注目
2020年1月31日 15時32分

■新光電気工業 <6967>  1,319円  +94 円 (+7.7%)  本日終値

30日に決算を発表。「10-12月期(3Q)経常は2.6倍増益」が好感された。

新光電気工業 <6967> が1月30日大引け後(15:00)に決算を発表。20年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比82.7%減の12.1億円に大きく落ち込み、通期計画の18億円に対する進捗率は67.7%にとどまり、5年平均の87.2%も下回った。

⇒⇒新光電気工業の詳しい業績推移表を見る

■中外製薬 <4519>  11,265円  +800 円 (+7.6%)  本日終値

30日に決算を発表。「前期営業は69%増益で着地・10-12月期(4Q)営業は88%増益、実質増配へ」が好感された。

中外製薬 <4519> が1月30日大引け後(17:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。19年12月期の連結営業利益は前の期比69.4%増の2105億円に拡大し、3期連続増収、3期連続増益となった。続く20年12月期の連結業績見通しについては、コア営業利益(※)が前期比22.3%増の2750億円に伸びる見通しを示した。

⇒⇒中外製薬の詳しい業績推移表を見る

■ニチハ <7943>  2,670円  +171 円 (+6.8%)  本日終値

ニチハ<7943>は急反発。30日の取引終了後に自社株買いを発表しており、これを好材料視した買いが流入したようだ。発行済み株数の0.54%に相当する20万株、または5億円を上限とする。取得期間は1月31日から3月16日までで、株主還元の充実及び資本効率の向上を図るとともに、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するためとしている。同時に第3四半期の累計(19年4~12月)連結決算を発表しており、売上高932億9400万円(前年同期比4.4%増)、営業利益100億4900万円(同4.7%増)、純利益79億8500万円(同9.4%増)と増収増益を確保した。主力の窯業系外装材で、窯業系サイディング業界初となる塗膜30年保証の新シリーズなどの高付加価値商品の拡販などにより業界内シェアを順調に伸ばしたことに加え、生産効率改善などの施策が奏功し増収増益となった。米国や中国の窯業系外装材事業も増収に伴い増益となり業績拡大に寄与した。なお、20年3月期通期業績予想は、売上高1271億円(前期比6.7%増)、営業利益140億円(同10.1%増)、純利益107億円(同7.9%増)の従来見通しを据え置いている。

■ウエストHD <1407>  1,731円  +104 円 (+6.4%)  本日終値

31日に発表した「ウエストHD、株式分割を発表」が買い材料視された。

株式分割及び配当予想の修正に関するお知らせ

⇒⇒ウエストHDの会社開示情報を見る

■中部飼料 <2053>  1,714円  +100 円 (+6.2%)  本日終値

中部飼料<2053>が後場大幅高。午後2時10分ごろ、20年3月期の連結業績予想について、売上高を1870億円から1810億円(前期比3.2%減)へ、営業利益を45億円から59億円(同17.5%増)へ、純利益を35億円から47億円(同23.8%増)へ上方修正したことが好感された。主力の飼料事業で、畜産飼料の差別化飼料や水産飼料の販売が好調に推移していることや、販管費が減少していることが要因としている。なお、第3四半期累計(19年4~12月)決算は、売上高1384億9100万円(前期比2.6%減)、営業利益43億200万円(同14.7%増)、純利益35億6100万円(同26.5%増)だった。

■エクセディ <7278>  2,301円  +127 円 (+5.8%)  本日終値

30日に発表した「2.69%を上限に自社株買いを実施」が買い材料。

発行済み株式数(自社株を除く)の2.69%にあたる130万株(金額で28億2620万円)を上限に、1月31日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施する。

■プロトコーポレーション <4298>  1,378円  +65 円 (+5.0%)  本日終値

プロトコーポレーション<4298>が上げ幅を広げた。同社はきょう午前10時頃に、20年3月期第3四半期累計(19年4-12月)の連結決算を発表。営業利益は43億4100万円(前年同期比9.7%増)となり、通期計画49億1600万円に対する進捗率は88.3%となった。車両輸出販売の伸び悩みから売上高は449億8000万円(同5.9%減)にとどまったが、利益面ではタイヤ・ホイール販売の利益率改善などが寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■東洋水産 <2875>  4,600円  +160 円 (+3.6%)  本日終値

東洋水産<2875>が後場一段高。同社はきょう午後0時30分頃に、20年3月期第3四半期累計(19年4~12月)の連結決算を発表。営業利益は218億8700万円(前年同期比10.6%増)となり、通期計画270億円に対する進捗率は81.1%となった。売上高は3138億9800万円(同2.5%増)で着地。即席麺事業が国内外で堅調だったほか、加工食品事業が底堅く推移したことなどが寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■阿波銀行 <8388>  2,435円  +67 円 (+2.8%)  本日終値

阿波銀行<8388>が後場に入り急動意。午後1時過ぎの日本経済新聞電子版で、「野村証券は徳島県を地盤とする阿波銀行と証券事業で業務提携する」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、野村の徳島県内の支店の個人向け事業を阿波銀行に移管し、顧客向け営業を阿波銀が担当する一方、口座管理や商品供給などを野村が担当するという。提携により証券システムや事務コストなどの負担軽減につながるとの思惑が働いたようだ。

■トレンドマイクロ <4704>  5,760円  +90 円 (+1.6%)  本日終値

トレンドマイクロ<4704>、セキュアヴェイル<3042>、テリロジー<3356>などサイバーセキュリティー関連株に軒並み物色の矛先が向いた。世界的にサイバー攻撃の脅威が高まるなか、企業の対策ニーズも年々高まりをみせている。直近では一部報道でNEC<6701>が2018年までの数年間にわたり大規模なサイバー攻撃を受け、本社などのパソコンやサーバーに保存されていたファイル約2万8000点が外部流出した可能性があると伝わった。軍事関係の情報も含まれているとみられ、国家安全保障の観点からもサイバー防衛の重要性を改めて浮き彫りにしている。これが、足もと株式市場でも関連株を強く刺激する格好となった。

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