米国株式市場見通し:引き続き10-12月期決算に注目

市況
2020年2月1日 14時52分

コロナウィルスによる感染が拡大しており、世界経済鈍化への懸念による不安定な相場が続きそうだ。米国政府は中国への渡航回避を勧告するなど、規制を強めているが、短期的に収束することは期待できないだろう。それでも投資家は主要企業決算に注目しており、相場の下値を支えている。今週は月初ということで多くの経済指標が発表を予定しており、注目を集めそうだ。

1月31日に英国は欧州連合(EU)を離脱した。しかし、離脱後も来年末までは移行期間となるため、EU諸国との間で新たな自由貿易協定(FTA)や、パスポート、移民制度、労働許可システムなどの交渉を行う必要がある。交渉は難航することが予想され、今後の混乱には注意が必要だ。

企業決算では、検索大手のアルファベット(3日)、医薬品メーカーのギリアド・サイエンシズ(4日)、エンターテイメントのウォルト・ディズニー(4日)、写真共有アプリを手掛けるスナップ(4日)、自動車大手のフォード(4日)やゼネラル・モーターズ(5日)、ファストフードのチポトレ・メキシカン・グリル(4日)やヤム・ブランズ(6日)、半導体のクアルコム(5日)、フードデリバリーのグラブハブ(5日)、短文投稿サイトのツイッター(6日)、ライドシェアのウーバー(6日)、食品メーカーのケロッグ(6日)、通信大手のTモバイル(6日)などが予定されている。ディズニーは、動画配信事業の動向が注目されるが、コロナウィルスを巡る懸念から上海ディズニーランドを一時休園しており、業績見通しの発表を注視したい。チポトレ・メキシカン・グリルは、業績は好調であるものの、賃金や宅配コストをどれだけ抑えられるかが業績への鍵となりそうだ。

経済指標では、12月建設支出(3日)、1月ISM製造業景況指数(3日)、12月製造業・耐久財受注(4日)、1月ADP雇用統計(5日)、1月ISM非製造業景況指数(5日)、12月貿易収支(5日)、1月雇用統計(7日)などが予定されている。雇用統計は非農業部門雇用者数が16.1万人増、失業率は前月からの横ばいが予想されている。

(Horiko Capital Management LLC)

《FA》

提供:フィスコ

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