話題株ピックアップ【夕刊】(2):千代建、LIXILビ、ファンケル
■東亜建設工業 <1885> 1,851円 +97 円 (+5.5%) 本日終値
7日に決算を発表。「4-12月期(3Q累計)経常は2.4倍増益・通期計画を超過」が好感された。
東亜建設工業 <1885> が2月7日大引け後(16:00)に決算を発表。20年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比2.4倍の62.6億円に急拡大し、通期計画の61億円に対する進捗率が102.7%とすでに上回り、さらに5年平均の85.1%も超えた。
■フルキャスト <4848> 2,615円 +135 円 (+5.4%) 本日終値
7日に決算を発表。「今期経常は16%増で3期連続最高益、前期配当を2円増額・今期は4円増配へ」が好感された。
フルキャストホールディングス <4848> が2月7日大引け後(15:05)に決算を発表。19年12月期の連結経常利益は前の期比33.6%増の70.6億円に拡大し、20年12月期も前期比16.1%増の82億円に伸びを見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。7期連続増収、増益になる。同時に、前期の年間配当を38円→40円(前の期は32円)に増額し、今期も前期比4円増の44円に増配する方針とした。
同時に発表した「1.17%を上限に自社株TOBを実施」も買い材料。
発行済み株式数の1.17%にあたる44万9500株(金額で10億1269万円)を上限に自社株TOB(株式公開買い付け)を実施する。公開買い付け期間は2月10日から3月10日まで。買い付け価格は2206円。筆頭株主のヒラノ・アソシエイツが保有株の一部を売却する意向を示したことに対応する。
■千代田化工建設 <6366> 384円 +19 円 (+5.2%) 本日終値
千代田化工建設<6366>は商いを伴い大幅続伸で昨年来高値を更新。ここ1年以上にわたり400円未満での底値圏もみ合いが続いているが、売り物がこなれ上値が軽くなったところに、1月下旬から継続的な買いが流入。全体地合いに流されず上値指向を続け需給相場の色を帯び始めている。今月3日には20年3月期の営業利益を従来予想の190億円から250億円(前期実績は1997億円の赤字)に上方修正しており、これが物色人気に拍車をかけた。
■ユニオンツール <6278> 3,195円 +155 円 (+5.1%) 本日終値
7日に決算を発表。「今期経常は11%増益へ」が好感された。
ユニオンツール <6278> が2月7日大引け後(15:00)に決算を発表。19年12月期の連結経常利益は前の期比31.5%減の29.6億円に落ち込んだが、20年12月期は前期比11.4%増の33億円にV字回復する見通しとなった。
■LIXILビバ <3564> 2,336円 +105 円 (+4.7%) 本日終値
LIXILビバ<3564>が大幅高で3日続伸している。7日付の日経ビジネス電子版で「LIXILグループが、ホームセンター事業を手掛ける上場子会社LIXILビバを売却する検討に入った」と報じられており、需給思惑から買いが入ったようだ。LIXILグループ<5938>は、19年9月30日時点でLIXILビバ株式の53.22%を保有しているが、記事によると全株式を売却する意向とみられるという。これに対してLIXILグループは「当社が発表したものではない。グループで事業ポートフォリオの見直しを継続的に実施していることは事実だが、現段階で決定している事実はない」とコメントしている。
■鳥貴族 <3193> 2,653円 +103 円 (+4.0%) 本日終値
鳥貴族<3193>が大幅反発し昨年来高値を更新。7日の取引終了後に発表した1月度の月次報告で既存店売上高が前年同月比7.5%増となり、3カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。客単価は同0.1%減と前年並みだったが、客数が同7.6%増となったことが牽引した。
■ファンケル <4921> 3,220円 +110 円 (+3.5%) 本日終値
ファンケル<4921>、コーセー<4922>が前日比プラス圏で推移したほか、資生堂<4911>、花王<4452>も前週末終値近辺でもみ合う展開と化粧品関連株がしっかり。同銘柄群は中国向け売上比率が高く、中国消費動向の影響を受けやすい。きょうは、午前10時30分に中国で1月のCPIの発表があり、これが注目されていたが、結果は前年同月比5.4%上昇で市場コンセンサスを上回った。上昇率が8年3カ月ぶりの高水準で投資家心理にサプライズを与えており、これが化粧品株の買い戻しを助長した。
■ユニゾホールディングス <3258> 5,750円 +180 円 (+3.2%) 本日終値
ユニゾホールディングス<3258>が急伸。同社の従業員と米投資ファンド、ローンスターが共同で設立した買収目的会社のチトセア投資は9日、株式公開買い付け(TOB)価格を従来の5100円から5700円に引き上げることを発表した。今月14日までとしていた買い付け期間も28日までに延ばした。ユニゾHDを巡っては1月に、米ブラックストーンがTOB価格を1株5600円に引き上げるなど、ファンドによる買収合戦となっている。ユニゾHDの従業員とローンスターは従業員による買収(EBO=エンプロイー・バイアウト)を目指している。この日は従業員側が買い付け価格を引き上げたことから株価は急伸したが、一段のTOB価格引き上げも意識され、株価は5800円台まで値を上げた。
■アイネス <9742> 1,783円 +42 円 (+2.4%) 本日終値
アイネス<9742>は全体地合い悪のなかも我が道を行く展開で昨年来高値を更新。時価は2000年9月以来約19年半ぶりの高値圏を走っている。業務系のソフト開発会社で官公庁に強く、法改正や福祉系システム関連の案件で高水準の受注を獲得、20年3月期は従来計画を大幅増額修正し、営業利益段階で30億円(前期比38%増)を見込む。安倍政権が普及に本腰を入れているマイナンバー関連でも商機を捉えるとの見方が強く、21年3月期も大幅増益が濃厚とみられている。
株探ニュース