米国株式市場見通し:コロナウィルスへの懸念が燻る展開に
2月17日(月)はプレジデンツ・デーの祝日で米国株式相場は休場となる。コロナウィルスへの楽観的な見方が後退しており、連休明けも相場の上値を抑える展開となりそうだ。当面はコロナウィルス が鎮静化する兆しを確認できるかが焦点となるだろう。一方で、米証券取引委員会への保有株式状況に関する届出資料、13F様式が14日に出揃い、著名投資家やヘッジファンドの2019年12月末における保有銘柄の変更や新規購入状況が明らかになるため、特定の銘柄が物色されそうだ。
企業決算では、深海油田開発のトランスオーシャン(17日)、自動車部品小売のアドバンス・オート・パーツ(18日)、小売最大手のウォルマート(18日)、衛星テレビのディッシュ・ネットワーク(19日)、クラウドストレージのドロップボックス(20日)、農業機械のディア(21日)などの発表が予定されている。ディッシュ・ネットワークは、通信大手のTモバイルとスプリントの合併が進展するなか、両社の一部資産買収で合意しており、業績見通しに注目したい。
2月14日時点のファクトセット社の調査によると、S&P500全体の2019年第4四半期利益成長は、14日時点で0.7%増と昨年12月末時点の1.7%の減少見通しから上振れた。アップルやマイクロソフト、インテル、アルファベットやアマゾンなどハイテク銘柄の利益成長が寄与した。
経済指標では、2月NY連銀製造業景況指数(18日)、2月NAHB住宅市場指数(18日)、12月住宅着工・建設許可件数(19日)、1月生産者物価指数(19日)、1月景気先行指数(20日)、1月中古住宅販売件数(21日)などの発表が予定されている。19日には1月28-29日開催分のFOMC議事録が公開される。米連邦準備理事会(FRB) による今後の景気見通しについて何らかの示唆を得られるかが焦点となる。さらに、21日はダラス連銀総裁が講演するほか、アトランタとクリーブランドの連銀総裁が討論会に参加予定であり、注目したい。
(Horiko Capital Management LLC)
《FA》
提供:フィスコ