2日の米国市場ダイジェスト:NYダウ1293ドル高、各国中銀の協調利下げ期待

市況
2020年3月3日 7時50分

■NY株式:NYダウ1293ドル高、各国中銀の協調利下げ期待

米国株式相場は急伸。ダウ平均は1293.96ドル高の26703.32、ナスダックは384.80ポイント高の8952.16で取引を終了した。新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速に対処すべく、各国当局が景気支援策に踏み切るとの期待に買戻し優勢で始まった。その後、主要7カ国(G7)財務相・中央銀行が新型肺炎を巡る対応策で、3日に電話会談を開催することが報じられると上げ幅をさらに拡大。引けにかけては、トランプ大統領が製薬会社との会合を開催、新型肺炎のワクチンの早期開発への期待も加わり、一段と上げ幅を拡大させた。1日の上げ幅としては過去最大を記録。セクター別では、食品・生活必需品小売の上昇が目立った。テクノロジー、電気通信サービス、公益事業がそれに続いた。一方、運輸、資本財関連の伸びは低調にとどまった。

個別では携帯端末のアップル(AAPL)が、オッペンハイマーによる投資判断引き上げを受けて上昇。短文投稿サイトのツイッター(TWTR)は、アクティビスト(物言う株主)のエリオット・マネジメントが、モバイル決済サービス会社スクエアとCEOを掛け持つジャック・ドーシーCEOの更迭を含めた経営戦略の変更を要求したと報じられ大幅上昇。会員制卸売チェーンのコストコ(COST)は、新型肺炎蔓延への脅威で、消費者が水、ペーパータオルといった生活用品をパニック的に買い占めている兆候を理由に、アナリストは売り上げの大幅増を予想して堅調推移となった。

ゴールドマンサックスは米連邦準備制度理事会(FRB)が3月17日‐18日に予定されている連邦公開市場委員会(FOMC)または、それ以前に50ベーシスポイントの利下げに踏み切ると見ている。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:各国中銀の協調利下げ期待や株高で円売り優勢

2日のニューヨーク外為市場でドル・円は107円40銭まで下落後、108円47銭まで上昇し、108円35銭で引けた。米国の2月ISM製造業は予想を下回ったほか、新型肺炎の感染拡大により米国経済が景気後退に陥ることを回避すべく連邦準備制度理事会(FRB)が大幅な利下げに踏み切るとの思惑が強まり、ドル売りに拍車がかかった。その後、G7財務相、中銀総裁が電話会談を開催すると報じられると協調利下げ観測が強まり、株高に連れたリスク選好の円売りや米債利回りの上昇に伴うドル買いが優勢となった。

ユーロ・ドルは、1.1108ドルから1.1185ドルまで上昇して1.1135ドルで引けた。ユーロ・円は119円58銭から120円75銭まで上昇した。ポンド・ドルは1.2740ドルまで下落後、1.2825ドルまで上昇した。ジョンソン首相は英国で新型肺炎の被害が一段と拡大する可能性を警告したことがポンド売りにつながった。ドル・スイスは0.9544フランまで下落後、0.9607フランまで上昇した。

■NY原油:大幅反発で46.75ドル、主要国の株高を意識した買いが入る

NY原油先物4月限は大幅反発(NYMEX原油4月限終値:46.75 ↑1.99)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は、前営業日比+1.99ドルの1バレル=46.75ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは、43.32ドル-47.30ドル。通常取引開始前の時間外取引(2日午前のアジア市場)で43.32ドルまで下げたが、アジア諸国の株高を意識した買いが入った。通常取引開始後に一時伸び悩む場面もあったが、米国株式の大幅反発を意識して47ドル台前半まで買われた。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 29.37ドル +0.87ドル(+3.05%)

モルガン・スタンレー(MS) 46.48ドル +1.45ドル(+3.22%)

ゴールドマン・サックス(GS)209.47ドル +8.70ドル(+4.33%)

インテル(INTC) 58.18ドル +2.66ドル(+4.79%)

アップル(AAPL) 298.81ドル +25.45ドル(+9.31%)

アルファベット(GOOG) 1389.11ドル +49.78ドル(+3.72%)

フェイスブック(FB) 196.44ドル +3.97ドル(+2.06%)

キャタピラー(CAT) 127.60ドル +3.36ドル(+2.70%)

アルコア(AA) 13.73ドル -0.14ドル(-1.01%)

ウォルマート(WMT) 115.88ドル +8.20ドル(+7.62%)

スプリント(S) 9.52ドル +0.33ドル(+3.59%)

《SF》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.