話題株ピックアップ【夕刊】(1):アンジェス、タカラバイオ、オプティム
■アンジェス <4563> 507円 +80 円 (+18.7%) ストップ高 本日終値
アンジェス<4563>がストップ高。同社は大阪大学発のバイオベンチャーで遺伝子治療薬の開発を手掛けている。5日、新型コロナウイルスの感染を防ぐDNAワクチンを大阪大学と共同で開発に乗り出すことを発表、これを材料視する買いが集まった。開発するのは、DNAプラスミド製造技術を用いた新型コロナウイルス向け予防用ワクチンで、日本企業がワクチン開発に乗り出す初めての事例ということもあって株価にインパクトを与えた。ただ、2月に資金調達のために新株予約権の発行を発表するなど株式需給面に難点を抱えており、ストップ高に買われた後は戻り売りを浴びる場面もあった。
■eBASE <3835> 1,823円 +221 円 (+13.8%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
eBASE<3835>が急騰。同社は商品情報データベースソフトを手掛けており、食品メーカー向けなどを中心に商品情報の管理活用を効率的に行えるシステムで需要を捉えている。人工知能(AI)やIoT時代の到来に合わせ、イノベーションを起こすためにデジタル技術を活用して顧客や社会ニーズに合致したビジネスモデルを構築するデジタルトランスフォーメーション(DX)の流れに乗る銘柄として注目が集まっている。20年3月期は営業利益段階で前期比6%増の11億6500万円を計画しているが保守的で増額修正含みとみられている。また、3月末の株主を対象に1株を2株にする株式分割を発表しており、その分割権利取りの動きも株高を後押ししている。
■タカラバイオ <4974> 2,137円 +189 円 (+9.7%) 本日終値 東証1部 上昇率4位
タカラバイオ<4974>が後場一段高。同社はきょう、大阪大学とアンジェス<4563>らのグループが進める新型コロナウイルスに対する予防用DNAワクチンの開発に協力すると発表。このワクチン開発は、大阪大学とアンジェスが持つDNAプラスミド製品の開発実績をもとに進められるもので、プラスミドDNAの製造技術・設備を有するタカラバイオがDNAワクチンの構築・製造を担当する計画となっている。
■オプティム <3694> 4,200円 +230 円 (+5.8%) 本日終値 東証1部 上昇率9位
オプティム <3694> が大幅続伸。4日大引け後、3月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。
■イー・ギャランティ <8771> 1,450円 +77 円 (+5.6%) 本日終値 東証1部 上昇率10位
イー・ギャランティ<8771>が4日続伸。同社はきょう、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って資金繰りが苦しくなることが予想される企業に対し、保証した債権を支払い期日が未到来の時点で買い取るサービスを9日から開始すると発表。サービス開始は、中国からの物流量の低下やイベントの自粛、飲食・小売店などでの販売の急激な減少を背景に、収入が減少する企業から商品・原材料などの仕入れ元企業に対して支払い延長の依頼が一部で始まっていることを受けたもの。同社は仕入れ代金の支払いが苦しくなってしまう企業のニーズに対応するため、自社が保証した債権を支払い期日未到来の時点で自社の子会社や提携金融機関が買い取ることにより一時的に資金を供給する。
■グリー <3632> 447円 +17 円 (+4.0%) 本日終値
グリー <3632> が大幅高。4日大引け後、発行済み株式数(自社株を除く)の2.2%にあたる500万株(金額で25億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は3月5日から9月23日まで。
■長谷川香料 <4958> 2,017円 +58 円 (+3.0%) 本日終値
SMBC日興証券は4日、7~9月期本決算企業のTOPIX浮動株比率(FFW)と調整係数の見直し予想を発表した。新たなFFWは4月7日に公表される予定で、同月28日の引けでリバランスに伴う売買インパクトが見込まれている。同証券では、FFW・調整係数の見直しに伴い時価総額が500億円以上で推定インパクトが3日以上見込まれる銘柄として、買い側では長谷川香料<4958>、JMホールディングス<3539>、OBARA GROUP<6877>、ベネフィット・ワン<2412>、売り側では加藤産業<9869>、ナガイレーベン<7447>を挙げている。
■三井物産 <8031> 1,778円 +50 円 (+2.9%) 本日終値
三井物産 <8031> が続伸。4日大引け後、発行済み株式数(自社株を除く)の1.8%にあたる3000万株(金額で500億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は3月9日から6月23日まで。
■三洋化成工業 <4471> 4,560円 +125 円 (+2.8%) 本日終値
三洋化成工業<4471>が続伸。同社は4日、次世代型リチウムイオン電池「全樹脂電池」の開発を行う子会社のAPBが、JFEケミカル(東京都台東区)や大林組<1802>など計7社を引受先とする第三者割当増資で、総額約80億円の資金調達を実施すると発表。これによる早期事業化などが期待されているようだ。この資金調達は、全樹脂電池の量産工場設立を主な目的としており、量産技術の確立や製造販売の開始に向けて投資を行う計画。量産や市場展開で必要となる各分野で、豊富な経験を持つ新たなパートナーの支援を得ることで成長を加速させるとしている。
■みらかホールディングス <4544> 2,741円 +67 円 (+2.5%) 本日終値
みらかホールディングス<4544>が高い。同社はきょう、子会社のエスアールエルと日本医学臨床検査研究所が新型コロナウイルス検査を、あす6日から臨床検査として受託することになったと発表。エスアールエルは厚生労働省及び国立感染症研究所からの依頼に基づき、これまでも行政検査として受託していたが、6日から帰国者・接触者外来を設置している医療機関などでの検査が保険適用されることを受け、このほど臨床検査として受託。なお、この検査は国立感染症研究所のプロトコルに準拠した遺伝子検査(リアルタイム RT-PCR法)となる。
株探ニュース