13日の米国市場ダイジェスト:反発、世界各国の財政支援策に期待

市況
2020年3月16日 7時52分

■NY株式:反発、世界各国の財政支援策に期待

米国株式相場は反発。ダウ平均は1985.00ドル高の23185.62ドル、ナスダックは673.07ポイント高の7874.88ポイントで取引を終了した。米国の大規模な財政措置が待たれる中、世界各国が金融・財政刺激策を発表したことが好感された。先物では「リミットアップ」となり、取引が一時停止される場面もあった。トランプ米大統領が国家非常事態を宣言し、ウィルスに感染したかどうかの試験を民間と協力して加速する方針を発表すると、引けにかけて大きく上昇する展開となった。セクター別では銀行や各種金融が大幅上昇。耐久消費財・アパレルの上げは小幅にとどまった。

テクノロジー大手、アップル(AAPL)は中国の全店舗の営業を再開したことが好感され、上昇。クルーズ船を運営するノルウェージャン・クルーズライン(NCLH)は全てのクルーズ船の運航を13日から4月11日まで停止すると発表したが、大きく反発。大手金融ゴールドマンサックス(GS)やJPモルガンチェース銀(JPM)は大きく上昇した。

ムニューシン財務長官は新型ウィルスを巡る被害が大きな産業に流動性を供給していくと公約。支援策の成立が間近だと市場の鎮静化に努めたほか、NY市の封鎖や株式市場の閉鎖といった噂を「ばかげている」と一蹴した。また、著名投資家のアイカーン氏はこの水準で株の購入をしているとし、いくつかの株価は「タダ同然」だと指摘すると同時に、新型ウィルスで商業不動産セクターを売り持ちにしていると明らかにした。

■NY為替:ドル・円は一時108円50銭、各国の財政策期待やトランプ大統領のウイルス対策を意識したドル買い

13日のニューヨーク外為市場でドル・円は106円69銭から108円50銭まで上昇して108円01銭で引けた。予想を上回った米国の3月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値、ドル資金ひっ迫懸念に、ドル買いが優勢となった。その後、トランプ大統領が会見で国家非常事態を宣言すると同時に民間企業や世界各国と協力して新型肺炎の感染拡大を抑制する方針を表明すると、経済への悲観的見方が後退。米10年債利回りは1%を一時回復するとドル買いが一段と加速した。ユーロ・ドルは、1.1186ドルから1.1055ドルまで下落して1.1106ドルで引けた。ユーロ・円は118円46銭から120円32銭まで上昇。リスク選好の円売りが再燃。ポンド・ドルは1.2528ドルから1.2265ドルまで下落した。ドル・スイスは0.9462フランから0.9569フランまで上昇した。

■NY原油:反発、世界各国が財政・金融刺激策を発表

13日のNY原油先物4月限は反発(NYMEX原油4月限終値:31.73 ↑0.23

)。新型肺炎による景気悪化を抑制するために世界各国が財政・金融刺激策を発表。景気悪化による需要鈍化懸念が緩和した。トランプ大統領が戦略備蓄石油を大量に購入すると発表したこともあり、時間外取引で一時上昇している。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 24.16ドル +3.65ドル(+17.80%)

モルガン・スタンレー(MS) 37.50ドル +6.19ドル(+19.77%)

ゴールドマン・サックス(GS)177.17ドル +26.49ドル(+17.58%)

インテル(INTC) 54.43ドル +8.89ドル(+19.52%)

アップル(AAPL) 277.97ドル +29.74ドル(+11.98%)

アルファベット(GOOG) 1219.73ドル +104.82ドル(+9.40%)

フェイスブック(FB) 170.28ドル +15.81ドル(+10.24%)

キャタピラー(CAT) 99.64ドル +7.38ドル(+8.00%)

アルコア(AA) 8.00ドル +0.49ドル(+6.52%)

ウォルマート(WMT) 114.10ドル +10.05ドル(+9.66%)

スプリント(S) 8.71ドル +0.98ドル(+12.68%)

《SF》

提供:フィスコ

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