前場に注目すべき3つのポイント~本気になった米国の対応を評価、日銀の動向に注目
16日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:本気になった米国の対応を評価、日銀の動向に注目
■前場の注目材料:ACCESS、20/1期 営業利益27.4%減、21/1期予想49.5%増
■新聞休刊日のため休信
■本気になった米国の対応を評価、日銀の動向に注目
16日の日本株市場は、ギャップアップからの強含みの相場展開になりそうだ。13日の米国市場は、NYダウが1985ドル高と大幅に反発した。新型コロナウイルスの感染拡大が広がる中、トランプ大統領は最大500億ドル(約5兆円)の財政出動を可能にする国家非常事態を宣言した。主要国政府や中央銀行の新型コロナ対策が本格的に始動するとの期待がリスク回避姿勢を和らげた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比1140円高の17930円。円相場は1ドル106円50銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップアップスタートとなろう。さらに、米連邦準備制度理事会(FRB)は3日に続いて再び臨時の会合を開き、政策金利を一気に1%引き下げ、事実上のゼロ金利政策に踏み切ることを決定。景気回復局面に入った2015年12月に解除して以来、4年3カ月ぶりの導入となる。
国家非常事態を宣言し、その後の早い米国の対応をポジティブに評価する流れが強まりそうである。新型コロナウイルスの感染拡大は世界的な脅威となっているほか、国内では東京五輪開催も危ぶまれているなど、センチメントは明るくなりづらいところであろう。
しかし、本気になった米国の対応は早く、金融市場の正常化に向けた流れが期待される。また、今週予定されている米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に事実上のゼロ金利政策に踏み切ることを決定した早い動きにより、日銀の金融政策決定会合に市場の関心が集まることになるだろう。
日銀の金融政策決定会合では、足元でETFの買い入れ金額が膨らんでいることもあり、買い入れ枠の増加が期待される。新型コロナウイルスの感染拡大を封じ込める訳ではないとはいえ、混乱する金融市場の安定化に向けた日米金融政策の判断は重要となる。それ故に米国に続く日本の対応が注目されることになる。
■ACCESS、20/1期 営業利益27.4%減、21/1期予想49.5%増
ACCESS<4813>の2020年1月期の営業利益は前期比27.4%減の3.87億円だった。2月に下方修正した計画での着地。Webプラットフォーム分野・電子出版分野は前期比増収となったが、製品開発投資の強化に伴う減価償却費の増加や販売及び管理体制強化のための費用増が先行した。21年1月期は同49.5%増の5.80億円を見込んでいる。
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(23185.62、+1985.00)
・ナスダック総合指数は上昇(7874.88、+673.07)
・シカゴ日経225先物は上昇(17930、大阪比+1140)
・1ドル106円70-80銭
・SOX指数は上昇(1544.26、+152.15)
・VIX指数は低下(57.83、-17.64)
・米原油先物は上昇(31.73、+0.23)
・世界的な追加金融緩和期待
・米連邦準備制度理事会(FRB)が緊急利下げ
・日銀のETF購入
・株安局面での自社株買い
・来期の業績回復期待
・新聞休刊日のため休信します。
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 1月機械受注(船舶・電力を除く民需)(前月比予想:-0.8%、12月:-12.5%)
<海外>
・11:00 中・1-2月小売売上高(予想:前年比-4.0%)
・11:00 中・1-2月鉱工業生産(予想:前年比-3.0%)
《SF》