話題株ピックアップ【夕刊】(2):リプロセル、トビラシステ、アイスタディ
■住友精化 <4008> 2,772円 -42 円 (-1.5%) 本日終値
住友精化<4008>は反落。前週末の27日取引終了後、20年3月期連結業績予想について、営業利益を60億円から75億円(前期比17.3%減)へ、純利益を35億円から43億円(同7.1倍)へ上方修正したものの、この日は全般安とあって反応は限定的のようだ。人民元レートが想定より高く推移したことや原料価格の下落などにより吸水性樹脂事業の採算が良くなることが要因としている。また、年明けから半導体市況が回復したことによるエレクトロニクスガスの需要増なども寄与する見通し。なお、売上高は従来計画の1000億円(同8.8%減)を据え置いた。
■リプロセル <4978> 396円 +80 円 (+25.3%) ストップ高 本日終値
リプロセル<4978>が急騰。午前10時ごろ、新型コロナウイルス用ワクチンの開発を目指す国際的研究コンソーシアムへの参加を発表しており、これが好感された。同コンソーシアムは、ベルギーのeTheRNA社が中心となって推進。ワクチンは医療従事者や感染者の家族など感染リスクの高い人々を初期のターゲットとし、鼻腔内への投与でワクチン効果を狙うという。また、コンソーシアムの技術を活用することで、将来、 新型コロナウイルスが変異した場合にもワクチン効果が維持されるようにデザインする予定という。
■シンシア <7782> 361円 +71 円 (+24.5%) 一時ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
シンシア <7782> が急反騰。27日大引け後、発行済み株式数(自社株を除く)の8.05%にあたる50万株(金額で2億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は4月1日から12月18日まで。
■トビラシステムズ <4441> 1,400円 +234 円 (+20.1%) 一時ストップ高 本日終値
トビラシステムズ<4441>は急伸。スマートフォン向けのクラウドビジネスフォン「トビラフォンCloud」をきょう正午から販売開始すると発表しており、これが好感された。同サービスは、従来のPBX(構内交換機)をクラウド化し、インターネット上での通話が可能となるサービス。これまで社内でしか内線を回せなかった従来型のビジネスフォンに替わり、社内外どこにいても内線、保留、転送などを使用できることから、テレワーク環境を支援するとしている。また、同社の迷惑情報フィルターが標準付帯していることから、不要なセールス電話などを拒否して業務効率を高めることができるのも特徴という。なお、業績への影響は軽微としている。
■アイスタディ <2345> 981円 +150 円 (+18.1%) ストップ高 本日終値
アイスタディ<2345>がストップ高。安倍晋三首相が28日の記者会見で、休校している学校の再開に向けて、「来週もう一度、専門家会議を開き意見を聞く」と発言した。休校期間が延長されることになれば、eラーニングを利用する機会が増えるとの思惑が働いているもようで、同社のほかにもチエル<3933>、すららネット<3998>なども買われた。
■藤久 <9966> 699円 +100 円 (+16.7%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率2位
27日に発表した「キット商品好調で3月売上高は昨年比2倍」が買い材料。
新型コロナウイルスの影響で手芸キット商品などの3月売上高は昨年比2倍。
■ニッピ <7932> 3,290円 +453 円 (+16.0%) ストップ高 本日終値
ニッピ<7932>はストップ高。27日取引終了後、東京都足立区千住に保有する土地の売却に伴い、固定資産譲渡益が発生する見通しとなったと発表しており、これを好材料視する買いが入った。本社所在地である東京都足立区千住の一部保有不動産を集合住宅用地として長谷工コーポレーション<1808>へ譲渡する。これに伴い、21年3月期に売却益52億9200万円を特別利益に計上する見込みとなった。5月15日発表予定の21年3月期業績予想に織り込む予定としている。
■ギークス <7060> 1,123円 +150 円 (+15.4%) ストップ高 本日終値
ギークス <7060> [東証M]が続急伸。27日大引け後、東証が4月3日付で市場1部に市場変更すると発表したことが買い材料視された。発表を受け、TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。
■岡山製紙 <3892> 997円 +99 円 (+11.0%) 本日終値
岡山製紙<3892>が続伸。前週末27日の取引終了後、20年5月期の単独業績予想について、営業利益を10億3000万円から11億5000万円(前期比52.9%増)へ、純利益を7億6000万円から8億4000万円(同57.6%増)へ上方修正したことが好感された。売上高は100億円(同0.3%減)の従来見通しを据え置いたものの、国内の古紙流通量や価格が安定しているため、計画に比べて原料費が下がったことが利益を押し上げる見通し。また、板紙製品価格の改定が浸透していることや、主な燃料であるLNG価格が安定していることも寄与するとしている。
株探ニュース