高成長【始動】候補リスト〔第1弾〕 16社選出 <成長株特集>

特集
2020年4月2日 19時46分

本特集では、製品・サービスの販売拡大もしくは買収や提携などにより、高成長に向けて動き始めた可能性のある銘柄を探った(4月2日現在)。

今回は第1弾として、時価総額1500億円未満の東証1部銘柄を対象に、本決算月にかかわらず直近四半期に前年同期比で【10%増収・20%経常増益】を2四半期もしくは3四半期連続で達成した銘柄を“高成長「始動」候補”として16社を選び出し、直近四半期の増益率が大きい順に記した。これから高成長が期待できる有力候補として、連続で収益が拡大し始めた企業に注目した。

直近四半期の増益率トップとなった帝国電機製作所 <6333> は化学薬品などの取り扱いに適した完全無漏洩を特徴とする「キャンドモータポンプ」の最大手。10-12月期(第3四半期)は主力のケミカル機器用モータポンプが米国や中国を中心に増勢だった。また、中国で人件費などの経費削減が進んだうえ、前期に計上した中国子会社の架空取引に絡む税金費用がなくなったことも寄与し、経常利益は前年同期比7倍の11.5億円と四半期ベースの過去最高を更新した。

2位のりらいあコミュニケーションズ <4708> は主力のコンタクトセンター事業で好採算の大型スポット業務を受託したほか、採算管理を徹底したことも奏功し、10-12月期(第3四半期)の経常利益は前年同期比2.8倍の32億円に拡大して着地。3月27日には業績好調を踏まえ、20年3月期の経常利益予想を大幅上方修正したほか、210万株または25億円を上限に自社株買いを実施することも明らかにした。

3位にリスト入りしたアイティメディア <2148> の10-12月期(第3四半期)は自社メディアのデータを活用して発掘した“見込み顧客(リード)”を企業に紹介するリードジェン事業で主力のIT系メディアを中心に顧客のマーケティング活動が活発化したうえ、「ねとらぼ」を中心とする非ITメディアの広告収入も伸び、16四半期ぶりに経常利益の過去最高を大きく塗り替えた。

続く4位は金やプラチナなどの貴金属リサイクルと廃棄物処理を2本柱に事業を展開するアサヒホールディングス <5857> が入った。10-12月期(第3四半期)はリサイクル分野で貴金属回収量が増加したうえ、貴金属相場の上昇も追い風となり、経常利益は前年同期比2倍の48.4億円に膨らんだ。

5位に入った石油・化学装置メーカーの三菱化工機 <6331> はエンジニアリング事業で手持ち工事が順調に進んだほか、見積設計費をはじめとする販管費が減少し、10-12月期(第3四半期)は売上高が前年同期比14.6%増の119億円、経常利益は同87.6%増の11億円と高変化を遂げた。好採算のメンテナンス工事の受注増加などに伴い、20年3月期の経常利益予想と配当計画を大幅増額修正した。

8位にリストアップされたのは大手企業と官公庁向けクラウド導入実績トップのSBテクノロジー <4726> 。10-12月期(第3四半期)はマイクロソフトのクラウド「アジュール」を利用したシステム開発案件が拡大したほか、セキュリティコンサルティング案件なども伸び、2四半期連続で2ケタ増収増益を達成した。同社はクラウドとセキュリティ分野の強みを活かしたテレワーク関連サービスを提供しており、テレワーク関連 の好実態株としても注目を集める。

┌─ 経常利益 ─┐ ┌─ 売上高 ─┐ 増収増益 予想

コード 銘柄名    増益率 直近四半期 増収率 直近四半期 連続期数  PER

<6333> 帝国電      604    1154  11.5    6223    2  9.1

<4708> りらいあ     184    3209  11.7   32572    2  8.9

<2148> ITメディア   136    404  17.2    1336    2  18.7

<5857> アサヒHD    103    4845  60.3   28956    2  9.0

<6331> 化工機     87.6    1103  14.6   11966    2  7.2

<6196> ストライク   76.8    930  48.5    2027    3  38.0

<4321> ケネディクス  64.3    3971   156   21725    2  7.4

<4726> SBテク    63.9    821  15.7   14075    2  24.1

<7192> 日本モゲジS  49.3    436  15.5    1808    2  12.9

<9746> TKC     49.3    2581  15.4   16320    2  17.1

<3924> ランドコンピ  43.0    163  15.4    2124    2  13.1

<6744> 能美防災    41.9    3027  12.7   27918    2  13.5

<1882> 東亜道     36.7    1671  12.5   26148    2  3.2

<4674> クレスコ    33.3    1245  10.8    9739    2  11.0

<8096> 兼松エレク   29.9    1631  13.6   13311    2  13.4

<6089> ウィルG    20.4    1058  13.0   31040    3  5.6

※売上高、経常利益の単位は百万円。増益率、増収率は前年同期に比べた増加率、単位は%。連続期数は四半期ベースの連続回数。

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