来週の株式相場戦略=世界感染者数を意識、チャート上の転換点接近も

市況
2020年4月10日 17時57分

今週の日経平均株価 は前週比で1678円(9.4%)高と大幅上昇となった。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、7日夕には安倍首相が「緊急事態宣言」を出すとともに、事業規模108兆円の「緊急経済対策」を発表した。この経済対策に対する期待も相場の下支え役を果たしたが、「世界のコロナ感染者数の増加は、うまくいけば4月上旬にピークを打った可能性がある」(アナリスト)との見方も世界の株式市場の上昇要因となったようだ。

今週のNYダウ は12%強高と日経平均株価を上回る上昇となった。世界のコロナ感染者数ピーク説は期待先行かもしれないが、4月に入るとともに前向きな見方が出てきていることは確かだ。

チャート上でも、転換点が接近している。NYダウは、2月高値から3月安値までの下げ幅の2分の1戻しの水準にまで上昇している。日経平均は3月25日高値1万9564円を抜けられるかがポイントだが、この水準を突破すれば2万円奪回も意識することになる。

来週は、米国では14日のJPモルガン・チェースやジョンソン&ジョンソンを皮切りに決算シーズンに入る。また、17日には中国1~3月期国内総生産(GDP)が発表される。中国GDPはマイナス成長も予想されている。15日にはG20財務大臣・中央銀行総裁会議が予定されている。また、国内では13日に高島屋<8233>やファミリーマート<8028>、コスモス薬品<3349>、14日には東宝<9602>、吉野家ホールディングス<9861>の決算発表がある。

これら消費関連企業の決算などをこなしながら、日経平均株価が戻り高値圏を維持できるかが焦点となる。日経平均株価の予想レンジは1万9100~2万円。

(岡里英幸)

出所:MINKABU PRESS

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