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2020年4月20日 19時30分
特集

自粛経済下でも「最高益」予想、2月期決算企業の“自信”を見よ <株探トップ特集>

―今そこにある新時代適応企業の証、過去最高見込む7社の理由―

新型コロナウイルス の感染拡大で、上場企業の決算業務に遅れが生じている。東京証券取引所は決算期末から45日以内に決算短信を提出することを求めているが、このような状況を踏まえ開示の延期を認める方針を示した。これを受けて、3月決算企業を中心に決算発表日を延期する動きが相次いでおり、4月17日時点で延期を発表した企業数は60社を超える。本決算は四半期決算より取りまとめるのに時間を要するため、3月期決算では5月15日までの1週間に発表が集中しやすいが、今年はその傾向が一層強くなりそうだ。

こうしたなか、3月期決算の前哨戦となる2月決算企業の20年2月期決算発表が先週までに大方出そろった。今回は新型コロナウイルス禍で先行き不透明感が強まるなかでも、21年2月期に業績成長を維持する見通しを示した企業にスポットライトを当てた。

●食品スーパーやドラッグストアの好決算目立つ

小売業を中心に内需関連が大半を占める2月決算企業206社のうち、17日までに決算発表を終えたのは192社。多少の遅れはあるものの、9割以上の企業が決算短信を提出した格好だ。本決算では前期実績とともに今期見通しを発表することが通例だが、外出自粛要請に伴う営業時間短縮で先が見通せない外食チェーンや百貨店、衣料品関連を中心に半数近くの企業が今期予想を未定とした。一方、食品や日用品など生活必需品を取り扱う食品スーパー ドラッグストア ホームセンターなどでは好決算を打ち出す企業が目立っている。

2月期の本決算発表期間では、今期業績予想を開示しない企業が増えるなか、会社予想をしっかりと示した企業には不透明感が後退したとして投資家から評価されるケースが多くみられた。以下では、21年2月期に増益見通しを示した70社の中から、経常利益が前期に続いて最高益更新を見込んでいる中小型株7社を紹介していく。

●ローツェは台湾向け半導体関連装置が絶好調

ローツェ <6323> は半導体関連分野で台湾ファウンドリー向けを中心に主力のウエハー搬送装置の販売が絶好調で、20年2月期の経常利益は前の期比25.8%増の75億1700万円に拡大して着地。続く21年2月期の同利益は82億9800万円と3期連続で過去最高を更新する見通しだ。今期は次世代通信規格「5G」の商用化やデータセンター向け設備投資の増加が半導体関連装置の追い風となるほか、FPD関連装置では前期に受注した韓国の次世代テレビ用パネルの大型案件が業績を押し上げる。同社の期初予想は保守的で期中に上方修正する傾向が強い。半導体需要の拡大を背景に今期も業績上振れが期待される。

●メディアドゥは巣ごもり消費需要も追い風

電子書籍 取次最大手であるメディアドゥホールディングス <3678> の20年2月期は「LINEマンガ」「Amazon Kindle」などの電子書店への取次販売が増加し、売上高、経常利益ともに過去最高を記録した。21年2月期は電子書籍市場が拡大するなか、2ケタ増収増益が続く見込みとしている。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う巣ごもり 消費需要も業績にプラスに働きそうだ。今期は前期に引き続き、新電子書籍取次システムの開発や自社電子書店「コミなび」の広告投資、ブロックチェーン技術を活用した新プラットフォーム開発を実行する方針とするなど、成長投資にも余念がない。

●キリン堂HDは4期連続の最高益更新を目指す

関西を中心にドラッグストアを展開するキリン堂ホールディングス <3194> の20年2月期は、長梅雨や暖冬でシーズン商品の販売が低迷したものの、新型コロナウイルスの影響でマスクや除菌用品などの需要が急増し増収を確保した。また、プライベートブランド商品の販売増加や調剤事業の伸長も寄与し、経常利益は37億1100万円(前の期比26.5%増)で着地。21年2月期は引き続きアプリを活用した顧客の囲い込みと客単価アップに注力するほか、処方箋取り扱い店舗の拡大などを通じ、4期連続で経常利益の最高益更新を狙う。

●C&Rは株主還元の切り口でも注目

クリーク・アンド・リバー社 <4763> はプロフェッショナル分野に特化した人材派遣や紹介を主力とする。9日取引終了後に発表した21年2月期の業績予想は売上高400億円(前期比21.4%増)、経常利益26億円(同23.6%増)といずれも過去最高を計画する。テレビ番組やゲーム、Webサイトを中心とする国内クリエイティブ分野に加え、医師や会計士・弁護士の紹介も伸長する見通しだ。また、今期は10期連続の増配となる16円を予定するほか、80万株または5億円(発行済み株式数の3.5%相当)を上限に自社株買いを実施するなど、株主還元の切り口でも評価が高まっている。

●ピックルスは指標面からの上値余地に期待

ピックルスコーポレーション <2925> の20年2月期は発売10周年を迎えた主力の「ご飯がススム」シリーズや「牛角やみつきになる!丸ごと塩オクラ」などが好調だった。また、原料野菜の価格安定や佐賀工場の本格稼働で採算も改善し、経常利益は19億7300万円(前の期比26.4%増)と3期連続の最高益更新を果たした。21年2月期は主力商品を中心とするキムチ製品の積極展開などで売上高、経常利益ともに過去最高を塗り替える計画だ。同社は今年から株主優待制度を導入したほか、好調な業績を背景に前期まで6期連続で増配するなど、株主還元に積極姿勢をみせる。指標面では予想PER11倍台と割高感はなく、押し目買い候補として注視したい。

●PRTIMEはコロナ下でも売上高2ケタ成長続く

プレスリリース配信サイトを手掛けるPR TIMES <3922> の20年2月期は地方銀行との提携拡大などを背景に、サイト利用企業数の増加が継続し、創業来13期連続の売上高25%超成長と5期連続の経常最高益を達成した。非連結決算に移行する21年2月期は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で売上高の伸び率は低下するが、それでも前期連結比16.4%増と2ケタ増収を想定し、経常利益は同34.5%増の7億5300万円に伸びる見込みだ。なお、業績予想は新型コロナウイルスの悪影響が秋口まで続く前提で算出している。

●SIは利益重視で高利益体質に転換

システムインテグレータ <3826> はパッケージソフトの開発を主力とし、足もとではディープラーニング異常検知システムを中心とするAIサービスの展開を積極化している。20年2月期は企業のIT投資への需要が高まるなか、ECサイト構築パッケージやERP(基幹業務)ソリューションが好調だったほか、開発手法や業務効率や効率の改善が進み、経常利益は6億6400万円(前の期比19.2%増)に伸びた。21年2月期は新型コロナウイルスの感染拡大で先行き不透明感が強まるなか、利益重視の方針を継続し、経常利益は6億8300万円~7億5300万円(レンジ形式)と4期連続の最高益更新を見込む。

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