話題株ピックアップ【夕刊】(3):エイトレッド、恵和、明星電
■かわでん <6648> 2,002円 +248 円 (+14.1%) 本日終値
配電制御設備専業メーカーのかわでん<6648>が急反騰。23日取引終了後、20年3月期の経常利益(非連結)が10億円(前期比19.0%減)になったようだと発表。従来予想の5億1000万円(前期比58.7%減)から大幅増額修正となり、これを好感する買いが向かった。首都圏をはじめ大都市の大型再開発案件が順調に進捗し、売上高が計画を上回ったことに加え、生産の平準化などで外部発注費用を抑制したことも利益を大きく押し上げた。なお、同社は納期集中による外部発注費用の増加などで昨年10月に業績下方修正(期初計画は11億4000万円)していた。
■恵和 <4251> 1,398円 +170 円 (+13.8%) 本日終値
恵和<4251>が後場急伸。この日午後、新型コロナウイルス感染症に伴う医療用資材不足に対応するため、医療機関向けフェイスシールド用フィルムの提供を開始すると発表しており、これが好感された。同社は、さまざまな用途に用いられる製品を製造する高機能フィルムメーカーで、今回発表のフェイスシールド用フィルムには、クリーン技術や精密加工技術などのノウハウを活用するという。
■明星電気 <6709> 676円 +63 円 (+10.3%) 本日終値
明星電気<6709>は急伸。23日の取引終了後、集計中の20年3月期連結業績について、売上高が80億円から81億500万円(前期比21.8%増)へ、営業利益が4億円から5億7400万円(同97.3%増)へ、純利益が2億7000万円から4億100万円(同56.6%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。気象防災事業における更新需要の回復や、新規市場の獲得などから受注が好調に推移したことが要因。また、工程内の不具合解消による後戻りの減少や過年度開発案件の不具合による原価悪化要因の収束などが原価率の改善につながったとしている。
■エイトレッド <3969> 1,602円 +120 円 (+8.1%) 本日終値 東証1部 上昇率8位
エイトレッド<3969>が続急伸。23日取引終了後に発表した20年3月期の経常利益(非連結)は前の期比20.2%増の5億8800万円で着地。続く21年3月期も前期比10.5%増の6億5000万円に伸び、9期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期は働き方改革の進展や新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、テレワークへの移行が加速するなか、大手・中堅企業向けワークフローパッケージ「AgileWorks」や中小企業向けサービス「X-point」クラウド版の導入が伸びる見込みだ。併せて、今期の年間配当は前期比4円増の20円に増配する方針としたことも好感された。
■シミックHD <2309> 1,514円 +84 円 (+5.9%) 本日終値
シミックホールディングス<2309>が高い。23日の取引終了後、富士フイルム富山化学(東京都中央区)の抗インフルエンザウイルス薬「アビガン」の新型コロナウイルス感染症患者を対象とした国内臨床第3相試験でモニタリング業務を提供しているほか、アビガンの製造を支援すると発表しており、これが好材料視された。アビガンは現在、国内外で新型コロナウイルス感染症の治療薬候補の1つとして、患者を対象とした臨床試験が行われているほか、日本政府は備蓄量を200万人分まで拡大することを決定している。シミックHDでは、傘下のCRO(医薬品開発受託機関)であるシミックで臨床開発を支援しているほか、CDMO(医薬品受託製造開発機関)であるシミックCMOの国内主力工場で「アビガン」を製造し、「アビガン」の増産に協力するという。
■スペースマーケット <4487> 729円 +36 円 (+5.2%) 本日終値
スペースマーケット<4487>が続伸。この日午前中、NTT東日本(東京都新宿区)とパートナー連携を行い、新型コロナウイルス感染症の感染拡大でニーズが増加中のサテライトオフィスを、最短即日で契約できるサテライトオフィス支援サービスを開始すると発表しており、これが好感された。同サービスは、空いているスペースを貸し借りできる Webプラットフォーム「スペースマーケット」に掲載されている全国1万3000件以上のスペースから、企業の条件に合わせたオフィススペースの提案を行い、サテライトオフィスで必要になるネットワーク環境整備などICT機器の導入をNTT東日本が支援するというもの。今回の連携により、日貸しから月貸しまで手軽に契約できる、安全性が高いサテライトオフィス空間の提供を目指すとしている。
■タケエイ <2151> 754円 +33 円 (+4.6%) 本日終値
タケエイ<2151>が続伸。同社は23日取引終了後に、市原グリーン電力(千葉県市原市)の子会社化と循環資源(東京都北区)の持ち分法適用会社化について、三井E&Sホールディングス<7003>傘下の三井E&Sエンジニアリング及び三井物産<8031>との間で株式譲渡契約を締結したと発表。再生可能エネルギー事業の拡充につながるとして評価されているようだ。市原グリーン電力は首都圏最大級の木質バイオマス発電事業者で、循環資源は市原グリーン電力に対して燃料となる木チップやRPF(固形燃料)の貯蔵・販売を行っている企業。タケエイは今回の子会社化及び持ち分法適用会社化で、安定した燃料供給体制に基づいた長期稼働実績のある大型発電所が取得できることになり、セグメント業績の向上に加え、ノウハウの蓄積や技術力の向上が見込めるという。なお、株式譲渡日は今月30日を予定している。
■システムインテグレータ <3826> 733円 +31 円 (+4.4%) 本日終値
システムインテグレータ<3826>は続伸。岩井コスモ証券は23日、同社株の投資判断を「B+」から「A」へ引き上げた。目標株価は850円を継続した。同社は独立系のソフトウェア開発企業で、20年2月期の業績は売上高が前の期比12.0%増の45億5400万円、営業利益は同21.5%増の6億6100万円と好調だった。E-Commerce事業やプログラミングスキル判定サービス「TOPSIC」が伸びた。21年2月期の同利益は6億8000万円~7億5000万円の予想。新型コロナウイルスの影響で不透明な環境のなかレンジ形式で予想が示されたが、前期に続く最高益更新が見込まれている。新型コロナにより実店舗が苦戦するなかECサイト開発需要が伸びることにも期待している。有利子負債もなく財務は良好であり、投資妙味があると同証券では指摘している。
■アライドアーキテクツ <6081> 223円 +5 円 (+2.3%) 本日終値
アライドアーキテクツ<6081>が一時急騰。同社はきょう、子会社のクレディッツ(シンガポール)が欧米ゲーム業界向けに3D動画パッケージの提供を開始したと発表。クレディッツはこれまでも欧米のモバイルゲームアプリの顧客企業を中心に3D動画を提供しているが、今後ゲーム業界を中心に更に需要が高まることが予測されることを踏まえ、欧米ゲーム業界向けに3D動画を含めたパッケージ商品の提供を開始した。なお、クレディッツはこのほど、住友商事<8053>系コーポレートベンチャーキャピタルなどを割当先とした第三者割当増資が完了。調達した資金は、主にクリエイティブ制作の自動化に向けたプロダクト開発の強化、及び3D動画などの供給能力の向上を目的としたデザイナーネットワークの強化のために使用する予定だとしている。
●ストップ高銘柄
ピアズ <7066> 1,760円 +300 円 (+20.6%) ストップ高 本日終値
ベガコーポレーション <3542> 738円 +100 円 (+15.7%) ストップ高 本日終値
WTガソリン <1691> 1,125円 +73 円 (+6.9%) ストップ高 本日終値
など、9銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース