話題株ピックアップ【夕刊】(1):フューチャー、タカラバイオ、良品計画

注目
2020年5月1日 15時16分

■日本瓦斯 <8174>  4,035円  +495 円 (+14.0%)  本日終値  東証1部 上昇率3位

日本瓦斯<8174>が続急伸。株価は一時前日比14.4%高の4050円まで上昇した。4月30日取引終了後、21年3月期の連結経常利益が前期比14.2%増の122億円に伸び、4期ぶりに過去最高益を更新する見通しになったと発表しており、これを好材料視する買いが向かった。新型コロナウイルス感染拡大の影響について、業務用や産業用では需要減少を見込むものの、主力の家庭用ガス販売量への影響は限定的であると想定。利益面ではLPガス原料価格の低下が大きな追い風となる見込みだ。併せて、今期の年間配当は前期比30円増の100円にする方針とした。また、足もとの経済混迷状況に見通しがつき次第、自社株買いなどの追加還元を検討するとしており、株主還元姿勢も評価材料となっている。なお、同時に発表した20年3月期の経常利益は前の期比44.8%増の106億8200万円だった。

■フューチャー <4722>  1,548円  +123 円 (+8.6%)  本日終値  東証1部 上昇率6位

フューチャー<4722>が急反発。4月30日の取引終了後、アンジェス<4563>や大阪大学などが進めている「プラスミドDNA製造技術を用いた新型コロナウイルス感染症向け予防用DNAワクチンの共同開発」に参画すると発表しており、これが好感された。今回のプロジェクト参画では、フューチャーは自社が有する深層学習を用いた抗体誘導ペプチド推定人工知能(AI)によって、抗原配列などの最適かつ効率的な設計に貢献し、各者協力体制のもと次世代ワクチンの開発スピードを向上させるという。

■タカラバイオ <4974>  2,521円  +104 円 (+4.3%)  本日終値

タカラバイオ<4974>が4日ぶりに急反発。同社は4月30日、迅速・簡便な新型コロナウイルス検出PCRキットを5月1日に発売すると発表しており、これが買い手掛かりとなったようだ。このキットは、検体からウイルスRNAを精製する前処理工程を必要としないほか、自社のPCR技術の採用によりPCR反応時間が大幅に短くなり、トータルの検査時間が従来の方法に比べて半分以下の約1時間に短縮できる。このキットは研究用だが、行政検査に使用できるだけでなく、公的医療保険の適用対象ともなり、今後、医薬品医療機器等法に基づく体外診断用医薬品として承認取得を目指す計画だとしている。

■エムティーアイ <9438>  577円  +23 円 (+4.2%)  本日終値

エムティーアイ<9438>が大幅続伸。4月30日の取引終了後、20年9月期連結業績予想について、営業利益を20億円から25億円(前期比15.5%減)へ、純利益を12億円から17億円(同12.7%増)へ上方修正したことが好感された。売上高は260億円(同4.1%減)の従来見通しを据え置いたものの、足もとで、スマートフォン有料会員の獲得伸び悩みに伴い広告宣伝費が計画に対して未消化となっていることが利益を押し上げる。また、持ち分法適用関連会社のクラウドキャストの株式追加取得に伴う段階取得にかかる差益の計上や投資有価証券売却益を上期業績に計上したことも寄与するとしている。

■ナブテスコ <6268>  3,175円  +65 円 (+2.1%)  本日終値

ナブテスコ<6268>が全体地合い悪に逆行、上げ足を強め5日移動平均線との上方カイ離を広げた。制御装置の大手で精密減速機は世界でも断トツの商品競争力を有している。4月30日取引終了後に発表した20年1~3月期決算は営業利益が前年同期比33%増の81億8400万円と大幅な伸びを達成した。中国向けなどで新型コロナウイルスの影響を受けながらも大幅な利益成長を実現したことがポジティブサプライズを与えた。信用取組も直近信用倍率が1.0倍台と売り買い拮抗、株式需給関係が良い点も値運びの軽さに反映されている。

■東和薬品 <4553>  2,258円  +44 円 (+2.0%)  本日終値

東和薬品<4553>は大幅反発。4月30日の取引終了後、集計中の20年3月期連結業績について、営業利益が145億円から160億円(前の期比0.2%増)へ、純利益が104億円から140億円(同3.9%増)へ上振れて着地したようだと発表。減益予想から一転して増益になったとしており、これが好感された。売上高は1110億円の予想に対して1100億円(同4.7%増)とやや下振れたものの、生産効率化に取り組み売上原価率が低減したことや、デリバティブ評価益及び為替差益が発生したことが利益を押し上げた。

■東京製鐵 <5423>  703円  +12 円 (+1.7%)  本日終値

東京製鐵<5423>は続伸。4月30日取引終了後に、20年3月期の連結決算を発表。営業利益が前の期比8.3%増の173億6000万円となり、従来予想の170億円を上振れて着地したことが好感されたようだ。製品の出荷数量が約8%減少したうえ、出荷単価も4000円強落ち込んだことにより売上高は同13.1%減の1799億2400万円で着地した。ただ、主原料の鉄スクラップが大幅に値下がりしたことから単価下落や生産数量減に伴うコストの上昇を吸収し、利益を押し上げたという。なお、21年3月期業績予想について、新型コロナウイルスの感染拡大が、今後の鉄鋼需要などに及ぼす影響を予想することが困難であることから非公開とした。ただ、第1四半期業績予想は、売上高が前年同期比37.2%減の320億円、営業利益が同39.3%減の25億円を見込む。

■良品計画 <7453>  1,312円  +20 円 (+1.6%)  本日終値

良品計画<7453>が後場プラス転換。この日午後、Amazonで約250商品の販売をスタートしたと発表しており、これが好感された。同社製品は従来、無印良品店舗と無印良品ネットストアでの展開を中心としてきたが、大部分の店舗が営業を自粛するなか、顧客の利便性の向上を図るためにAmazonでの販売を開始したという。

■エフピコ <7947>  8,210円  +100 円 (+1.2%)  本日終値

エフピコ<7947>は反発し実質上場来高値を更新。4月30日の取引終了後に21年3月期連結業績予想を発表しており、売上高1900億円(前期比2.0%増)、営業利益167億円(同7.7%増)、純利益112億9000万円(同4.8%増)と増収増益で2期連続営業最高益更新を見込んでいることが好感された。外出自粛に伴う内食や飲食店の宅配増加に対応する容器の需要拡大を踏まえ、宅配、給食、冷凍など新マーケットへの高機能製品の提案を積極的に行うほか、エコ製品、電子レンジ対応製品の販売拡大などで業績拡大を狙う。なお、20年3月期決算は、売上高1863億4900万円(前の期比2.9%増)、営業利益155億700万円(同11.2%増)、純利益107億7700万円(同8.9%増)だった。

■石油資源開発 <1662>  1,884円  +13 円 (+0.7%)  本日終値

石油資源開発<1662>が高い。31日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の6月限が前日比3.78ドル高の1バレル=18.84ドルに上昇。足もとで米国の原油在庫が予想に比べ増えておらず、今後の米国経済再開による原油需要の増加に対する期待感が出た。時間外取引でWTIは19.60ドル前後に上昇した。

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