話題株ピックアップ【夕刊】(2):シャープ、富士フイルム、タカラトミー

注目
2020年5月20日 15時24分

■東テク <9960>  2,308円  +97 円 (+4.4%)  本日終値

東テク<9960>が3連騰。19日の取引終了後、20年3月期連結決算を発表。売上高は1171億4100万円(前の期比13.0%増)、営業利益64億6400万円(同18.8%増)、純利益47億6300万円(同18.3%増)と2ケタ増益となったことが好感された。期首に取得した計装工事やメンテナンス事業を展開するアイ・ビー・テクノス及びその子会社2社を連結の範囲に含めたことが寄与したほか、商品販売事業が順調に推移したことも業績拡大に貢献した。21年3月期の業績予想は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による事業活動に与える影響を現時点で合理的に予測することが困難な状況にあるとして開示を見送るとしている。

■凸版印刷 <7911>  1,600円  +46 円 (+3.0%)  本日終値

凸版印刷<7911>が4日続伸。この日、ベルシステム24ホールディングス<6183>と合弁で、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進を支援するBPO領域に特化した新会社「TBネクストコミュニケーションズ」を設立したと発表しており、これが好感された。両社は17年11月に資本・業務提携を締結以降、バックオフィス業務やコンタクトセンター業務などの領域で協業を進めてきたが、今回の合弁会社設立によりシナジーを更に加速させ、最大化するのが狙い。凸版の持つ高度なセキュリティーインフラによる他社との差別化や、幅広いネットワークよるビジネス機会の拡大などに加えて、ベル24HDのコンタクトセンター運営により培った知見が融合することで、次世代BPOサービスの展開を目指すとしている。

■オートバックスセブン <9832>  1,288円  +7 円 (+0.6%)  本日終値

オートバックスセブン<9832>は小動き。19日の取引終了後、集計中の20年3月期連結業績について、売上高が2230億円から2214億円(前の期比3.5%増)へ、営業利益が80億円から75億円(同0.3%増)へ、純利益が58億円から37億円(同32.5%減)へ下振れて着地したようだと発表したが、市場の反応は限定的のようだ。第3四半期までは概ね堅調に推移していたものの、第4四半期の暖冬による冬季商品の販売低迷や新型コロナウイルスの感染拡大による客数減少が響いた。また、一部店舗の固定資産について減損損失を計上したことも最終利益を押し下げた。

■日揮ホールディングス <1963>  1,056円  +5 円 (+0.5%)  本日終値

日揮ホールディングス<1963>大幅高で4日続伸と気を吐いた。同社が19日取引終了後に発表した、21年3月期の最終利益予想が前期比94%増の80億円となる見通しとしたことが評価材料となった。20年3月期については原油価格暴落の影響による顧客の投資判断の遅れが業績に反映され、最終利益は83%減と落ち込んだが、今期は原油価格が回復に転じるとの前提で、製油所やLNGプラントの案件が収益を押し上げる見通し。前期実績については株価に織り込みが進んでいたこともあって、目先は空売りの買い戻しなども加わり、株価に浮揚力が働いた。

■シャープ <6753>  1,130円  -65 円 (-5.4%)  本日終値  東証1部 下落率4位

シャープ<6753>は4日ぶりに急反落。同社は19日取引終了後に決算を発表した。20年3月期の連結業績は売上高が前の期比5.4%減の2兆2712億4800万円(前の期比5.4%減)、営業利益は同37.3%減の527億7300万円と減収減益だった。21年3月期業績の見通しは未定とした。同社は今月8日に業績修正を発表しており、20年3月期の減益決算は織り込まれていたが、同時に前期配当を2円減の18円とすることを明らかにしたことなどが嫌気されたようだ。

■富士フイルム <4901>  4,936円  -130 円 (-2.6%)  本日終値

富士フイルムホールディングス<4901>は大幅反落。共同通信が19日夜、「新型コロナウイルス感染症の治療薬候補アビガンを巡り、国の承認審査にデータを活用できると期待された臨床研究で、明確な有効性が示されていないことが19日、分かった」と報じており、アビガンを開発した富士フイルム富山化学を子会社に持つ同社が売られた。また、アビガンの原薬や中間体を供給するデンカ<4061>や三谷産業<8285>なども売られた。

■ソニー <6758>  6,747円  -155 円 (-2.3%)  本日終値

ソニー<6758>は19日、金融子会社のソニーフィナンシャルホールディングス<8729>を完全子会社化すると発表した。これに伴い、日経平均銘柄に1銘柄の空きが生じることになり日経平均採用企業の臨時入れ替えが発表される可能性が出ている。ソニーFHに対する株式公開買い付け(TOB)は7月13日まで行われる予定であり、TOBが成立した場合、7月中旬にも銘柄の入れ替えが発表され実施されるとみられている。ソニーFHに代わる臨時入れ替え銘柄の候補として、大和証券では日本取引所グループ<8697>を挙げた。また、SMBC日興証券ではSBIホールディングス<8473>かマネックスグループ<8698>、あるいはZOZO<3092>が有力候補になるとみている。

■タカラトミー <7867>  919円  -12 円 (-1.3%)  本日終値

タカラトミー<7867>が反落。19日の取引終了後に発表した20年3月期の連結決算が、売上高1648億3700万円(前の期比6.8%減)、営業利益106億8300万円(同25.8%減)、純利益45億700万円(同51.5%減)と大幅減益となったことが嫌気された。定番商品である「トミカ」や映画「トイ・ストーリー4」「アナと雪の女王2」関連商品の販売は伸長したものの、最大商戦期の年末年始商戦で玩具全体の市況に勢いがみられなかったことが響いた。また、15年夏に発売し5年目となる「ベイブレードバースト」の販売減少や「トランスフォーマー」映画関連商品販売の反動減に加え、ボーイズ新規商品及びグローバル戦略商品「Rizmo(リズモ)」の販売が期待値に届かなかったことも響いた。なお、21年3月期業績予想は、新型コロナウイルスによる影響を合理的に算定することが困難であるとして未定としている。

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