利食い優勢も押し目狙いの資金流入が改めて意識されやすい/オープニングコメント

市況
2020年6月5日 8時44分

5日の日本株市場は、利食い優勢ながらも底堅い相場展開が見込まれる。4日の米国市場ではNYダウが11ドル高だった。米国の失業保険継続受給者数が予想外に増加したため雇用市場の速やかな改善期待が後退、失望感から売りが先行。その後は前日終値を挟んで終始もみ合う展開となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比35円安の22725円。円相場は1ドル109円10銭台と円安に振れて推移している。

昨日は寄り付きをほぼ高値に利食い優勢の展開となっていたが、節目の23000円に接近する中では、いったんは利益確定を進める流れは想定内だろう。また、急ピッチの上昇の中、来週にはメジャーSQを控えているため、ヘッジの動きも出てくると考えられる。米国市場はもみ合いの流れとなったが、これによる利益確定の流れが強まるといった展開は考えづらいところ。

一方で投資主体別売買動向では海外勢が現物と先物合算で、2週連続の買い越しだった。足元でも海外勢の買い越し基調が続いているとみられるため、買い越しに転じている海外勢の需給が下値の堅さにつながりそうである。米雇用統計を控えているため手掛けづらさはありそうだが、積極的に売り仕掛けてくる流れにもなりづらく、新型コロナの影響を大きく受けていたセクターや銘柄などへの循環物色は続こう。

また、週末要因もあって新興市場の中小型株等には、利益確定の流れが強まる可能性がある。ただし、資金回転が効いている需給であり、センチメント悪化にはつながりづらい。一方で、調整局面においては、押し目狙いの資金流入が改めて意識されやすいところであろう。材料等を手掛かりに急伸した銘柄等は、その後も調整幅も大きそうであり、冷静に押し目を狙うスタンスになりそうだ。

その他、日経平均はテクニカル面では上昇する25日線が支持線として機能する形での強いトレンドを形成。過熱感が警戒されるものの、トレンドは強い。上値追いは慎重ながらも調整局面においては押し目買い意欲は強いだろう。これが25日線を割り込み、22000円を下回ってくるようだとセンチメント悪化が警戒されてくるが、それまでは押し目狙いのスタンスで、現在のトレンドに追随する格好だろう。

《AK》

提供:フィスコ

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