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2020年6月5日 10時00分
特集

すご腕投資家さんに聞く「銘柄選び」の技 すぽさんの場合-第3回

「今見るべきは、株価よりも事業モデル」でサラリーマン投資家を卒業

登場する銘柄

LINE<3938>、阜豊集団<00546>、蒙牛乳業<02319>、康師傅<00322>、中国人民財産保険<02328>

文・イラスト/福島由恵(ライター)、構成/真弓重孝(株探編集部)

すぽさんすぽさん(ハンドルネーム、40代・男性)のプロフィール:
幼いころから企業分析が大好きな、自称「企業分析おたく」。確定拠出年金(DC)をきっかけに会社員時代から株式投資を行う中、リーマン・ショックで運用資産の半分以上を吹き飛ばすという苦々しい大ヤラレを経験。以降、「高成長」「優れたビジネスモデル」「割安」にこだわった独自の投資方法を編み出す。その後は爆発的&安定的な資産拡大に成功し、約6年で資産10倍超を遂げる。2018年7月から勤めていた会社を退職し専業投資家に転身。会社員の頃から継続している『すぽさん投資ブログ』では、読者参加型で個別の企業分析などの意見交換ができるスタイルが好評。自身も有効な情報収集&投資スキル向上のツールとなっている。数々のマネー誌等に登場するのと並行し、19年には『10万が100万になる株の本当の探し方』(ぱる出版)を出版。現在運用資産額は数千万円、億り人に向かって邁進する日々だ。

1回目記事を読む

2回目記事を読む

人が何かにハマるには、必ずそれぞれきっかけがあるものだ。現在登場中のすぽさん(ハンドルネーム)が株式投資にハマったのは、成長する会社の事業モデルを深掘りする楽しみを覚えたことが始まりとなった。

いや、むしろハマってしまったのは、事業モデルの深掘りで、それをしたいがために株式投資に取り組み始めたといっても過言ではない。通常、株式投資というと株価やチャートの動きに目が奪われがちだが、すぽさんの関心の的は、株価よりも事業モデルの内容なのだ。

こうした"事業モデル・ファースト"の姿勢で投資に取り組んできたからこそ、すぽさんは投資に割ける時間に制約があるサラリーマン生活をしながら、わずか5年強で資産を10倍化することができたといえる。

すぽさんのように業績成長株を先回り投資する戦略では、「株価よりも事業を見る」ことが、資産を増やしていくための真髄になる。今回はその気づきを得て、投資の腕をメキメキ上げてきた姿を紹介しよう。

うちの会社「実はすごいじゃん!」がきっかけ

2回目記事で触れたように、すぽさんは、収益を稼ぐ企業の典型に

「独自のサービスを展開しライバルがいなくて、値下げをしなくても選ばれる存在」

「既に多数の人が利用しているような仕組みやサービスのプラットフォームを築き、ゆるぎない存在感を得ている」

――などを挙げている。

実はすぽさんは、つい2年前まで、そうした事業モデルを展開する会社に所属していた。その事業内容は詳らかにはできないが、同社は、開発の難しさや知的財産権で参入障壁を築いたことにより、競合が限られるという優位性を生かしつつ事業を拡大させてきた。

その後も、コア技術では他社が真似しにくい専門技術が必要とされるほか、製品を販売した後も付属品等の定期利用で顧客との収益機会を継続的に保ちやすい仕組みが構築されていることにより、安定した収益を維持することに成功している。

その会社で経験を積み重ねるうちに、その仕組みの威力をまざまざと気付かされることになった。その時点では「投資のトの字」も頭になかった頃で、一人のビジネスマンとして、事業モデルの奥深さに興味をいだき、儲かる事業の仕組みを分解していくことにハマっていったのだ。

小学生の時に藤田田氏の本に感銘、感想文まで書く

社会人になれば、遅かれ早かれ、「どのようにして、この会社、もしくはこの事業で儲けているのか」に興味を持ったり、意識したりするようになるものだ。しかし、すぽさんがフツーのサラリーマンと違っていたのは、そうしたことに好奇心を持ち始めたのが小学生の時だったことだ。

何かと気になる兄の部屋に"侵入"した際に、たまたま見つけた『ユダヤの商法』という本に目が留まった。そこには、確かにほとんどの小学生が、知っている言葉がある。老若男女を問わず、1回は試したことがあるはずの、あの「マクドナルド」だ。

すでにお気づきの読者も多いだろう。すぽさんが興味を持ったその本は、日本マクドナルドを創業した藤田田氏が著したものだ。たしかに、その本には、小学生にも親しみのある言葉が載っているが、書かれている内容は小学生向きとは言えない。なのに、すぽさんはその本にのめり込み、ついには課題に出された読書感想文で、この藤田氏の著作を選んだというから、この頃から、会社や事業で儲けていく奥深さに引かれる素地が出来上がっていたといえる。

そんなすぽさんが社会人になると、小学生時代に出遭った本に書かれていた内容と、自分が日々関わる仕事が共振して、「儲かる仕組み」の威力をまざまざと感じることになったのだ。

「みんなが使ってるから」の威力はスゴイ!

すぽさんが引きつけられる「儲かる仕組み」の威力を展開する代表的な1社が、LINE<3938>だ。その事業内容はもはや説明不要といえる存在。同社は、不特定多数の人が利用するメッセージアプリ「LINE」で、さまざまな情報やコミュニケーション手段を提供している。

一般に「プラットフォーム型」と呼ばれる事業モデルで、不特定多数の人が往来する基盤となる駅のように、ビジネスの世界では物やサービスを使う人々同士、そしてそれを提供する人をつなぐ「場」という概念で使われる。

すぽさんは、こうしたプラットフォームを提供する会社は、ひとたび利用者を増やして人気化することに成功すれば、独占的存在として勝ち組になり、大きな収益も生み出しやすいと注目している。LINEの場合は、同様のメッセージアプリが流行り始めた頃は、いくつかの競合アプリを提供する企業があったが、ティーンなど若者層を囲い込むマーケティングを駆使することで、発展の基盤である利用者数がうなぎのぼりで増加、国内では独り勝ちという状況に。

こうした地位を勝ち取れば、あとは「友達も同僚もみんなLINEを使っているから」という理由で、LINEそのもののクオリティや金額に関わらず、有無を言わさずLINEが選ばれる流れができる。

■LINE<3938>週足チャート

【タイトル】

注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、同値は「グレー」。以下同

■LINE<3938>の業績推移

【タイトル】

こうした地位を築いた企業が「儲かる仕組み」ができている企業。投資でもこうした類のビジネスモデルを持つ企業を優先的に選ぶというのが、すぽさんの方針だ。

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。

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