買い一巡後は方向感が掴みづらくなる可能性は意識/オープニングコメント

市況
2020年6月8日 8時47分

8日の日本株市場は、堅調な展開が見込まれる。5日の米国市場では、NYダウが800ドルを超える上昇となったほか、ナスダックは最高値を更新した。5月の雇用統計で予想以上に速い雇用の回復が示されたためV字型回復期待が高まり、投資家心理の改善で買いが先行した。トランプ大統領が会見で、給与税減税など一段の刺激策を要請していく方針を示すと上げ幅を拡大し、終日堅調推移となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比270円高の23140円。円相場は1ドル109円60銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、先物主導によるインデックス買いが日経平均を押し上げる格好になりそうだ。節目の23000円を一気に突破してくることになり、ショートカバーの流れも強まりやすいだろう。また、出来高も低水準の状況が続いていることもあり、インデックス買いによってトレンドが強まりやすいところでもある。

ただし、週末に先物オプション特別清算指数算出(SQ)を控えていることもあり、指数の上振れによるヘッジの動きは意識されるだろうが、ロールオーバー中心の売買であるため、買い一巡後は方向感が掴みづらくなる可能性は意識しておきたいところ。23000円回復後に動きが鈍るようだと、達成感を意識した利益確定の流れにも向かいやすいところであろう。

物色としては、先物主導のインデックス買いにより、指数インパクトの大きい値がさ株などがけん引する格好。ただ、買い一巡後は新型コロナの影響を大きく受けていたセクターや銘柄を見直す流れに向かいやすいだろう。また、原油先物相場は1バレル40ドルに迫っているほか、OPECとロシア等は減産合意を来月末まで延長することで合意している。資源株等も相当売り込まれていたセクターでもあるため、見直し余地はありそうだ。

一方で、先行して上昇していた新興市場の中小型株については、利益確定の流れが出やすいほか、出遅れている銘柄を探る動き等、物色対象に変化がみられてくる可能性がありそうだ。

《AK》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.