【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─巡ってきた強勢銘柄を仕込む絶好機
「巡ってきた強勢銘柄を仕込む絶好機」
●米株急落にも冷静な東京市場の反応
NYダウ平均1861ドル安、NASDAQ総合指数527ポイント安。11日の米国株式市場のこんな下げには驚かれた人も多かったのではないか。もちろん、私も驚いた一人だ。
NYダウはせいぜい下げて1000ドル前後だろう。こう思っていたのだが、前述したように1800ドル超の下落。当然、東京市場も大幅下落は避けられない。こう考えて、私が即座に算出した下落幅は次のようなものだった。
(1)NYダウ並み6.9%安で1550円の下落。
(2)株にはオーバーシュートがつき物なので、その場合は10%安で2220円の下落。
(3)意外に下げない。その場合は5%安(NASDAQの5.27%安に近い)の1123円の下落。
こんな想定をしたのだが、結果はなんとなんと、週末12日の日経平均株価の終値は167円安。通常の下げ+αにとどまっている。
米国市場下落の要因となったパウエルFRB議長の経済認識が厳しいものだったため、経済の早期回復を疑わなかった米国の投資家は軽い衝撃を受けたのだろうが、日本の投資家は何事にも慎重。経済の早期回復などほとんどが想定していなかったことが幸いしたと見てよい。
米国でコロナ感染の第2波的な現象が見られることについても、日本の投資家は冷静に受け止められる立ち位置にいる。そんなに簡単にコロナが収束するはずがない。こう考えている人がほとんどであり、米国のように規制解除になったからといって街にドッと繰り出すようなこともない。
●アフターコロナの需要を捉える有望株
結果的に冷静な対応になり、それが明確に現れたのが先週末の相場なのだ。しかも、好ましいのは、すでにかなり高くなり手を出しにくくなっていた「強勢」銘柄が、押しを入れる形となったこと。これはもう願ってもないことであり、せっかくの好機を逃さないようにしたい。
そこで、具体的な狙いとしては、まずはカカクコム <2371> がある。緊急事態宣言が解除された以上、人気のレストランに行ってみたくなる。いまならまだ行列もできないのじゃないか……ということで利用するのがカカクコムが運営する「食べログ」になるので、株の見直し買いが見込める。
外出がしやすくなるとなれば、若い女性たちが特に意識するのはファッション。おしゃれなものを購入するための利用増が見込めるのがZOZO <3092> 。株価は高値からほんの少ししか下げなかったが、11日よりは買いやすい水準となった。
自動車好きな人は、コロナ禍によるステイホームは耐えがたかったことだろう。しかし、これからは好きなところにドライブできるようになる。それには車を買い換えて、それも中古車で構わない。こんな人も多いと見てよく、中古車オークション運営会社首位のユー・エス・エス <4732> が魅力的だ。
車といえば、相変わらずあおり運転で逮捕される人は後を絶たず、ドライブレコーダー需要が見込める車用品販売の「オートバックス」のほか、食品スーパー「業務スーパー」をフランチャイズ運営するG-7ホールディングス <7508> も拾っておきたい水準だ。
フレッシュ企業にも目を向けておくと、マザーズ銘柄のギフティ <4449> [東証M]がある。商品・サービスと交換できる電子チケットやeギフトの発券・流通に強い会社であり、昨年9月に上場されたばかり。値動きはやや荒いが、将来性を買いたい。
2020年6月12日 記
株探ニュース