感染第2波への警戒で不安定な相場展開に/オープニングコメント

市況
2020年6月15日 8時36分

15日の日本株市場は、不安定な相場展開になりそうだ。12日の米国市場ではNYダウが477ドル高だった。6月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値や5月の輸入物価指数が予想を上回ったため景気見通しの改善を好感して大きく上昇して寄り付いた。しかし、アメリカ疾病管理予防センター(CDC)が、今後ウイルス感染者数が劇的に増加した場合、厳しい予防措置が再び必要になると警告したことが嫌気され、一時下落に転じる局面もあった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比10円高の22150円。円相場は1ドル107円40銭台で推移している。

先週の調整に対する自律反発が意識されやすい面はあるが、米アトランタで警官が黒人男性を射殺と伝えられる中、暴動への影響が警戒されやすい。また、中国・北京で新型コロナウイルス感染者数が増加しており、国内では東京都において47人の感染者数が発表されるなど、感染第2波への警戒感が手掛けづらくさせそうである。国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は、今年の世界経済見通しをさらに下方修正することになるとの予想を示しており、経済活動の再開に伴う景気回復期待が後退する可能性も意識されやすい。

そのため、朝方こそ米国市場の上昇を材料視する可能性がありそうだが、その後はやや弱含みの相場展開を意識せざるを得ないだろう。心理的な支持線となる6月SQ値での攻防から、強弱感が対立する可能性もありそうだ。下値は日銀のETF買い入れへの思惑から底堅さが意識されるものの、様子見姿勢が強まる可能性がありそうだ。

物色の流れとしては個別に材料が出ている銘柄に短期資金が集中しやすいほか、感染第2波への警戒感から、バイオ株などにも個人主体の資金が集中することになりそうだ。その他、各国で新型コロナウイルスの感染拡大に伴い本格化した在宅勤務を定着させる動きが広がっていると伝えられており、テレワーク関連などへの物色も再燃する可能性がありそうだ。

《AK》

提供:フィスコ

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