話題株ピックアップ【夕刊】(2):東エレク、SBG、東芝
■クラレ <3405> 1,230円 +72 円 (+6.2%) 本日終値
クラレ<3405>が4日ぶりに反発。同社は15日、マスクフィルター用不織布の国内向け生産体制を強化すると発表しており、これが買い手掛かりとなったようだ。同社はマスクフィルター用不織布の需要増大に対応するため、不織布及び不織布製品の製造・販売会社であるクラレクラフレックスが岡山工場で現在増設中のメルトブローン不織布生産設備をマスクフィルターも生産可能な設備に変更することを決定。マスク換算で年に約3億枚の原反を増産できる体制を整えるとしている。
■東京エレクトロン <8035> 23,070円 +1,190 円 (+5.4%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>が1200円近い上昇で大きく切り返したほか、アドバンテスト<6857>、レーザーテック<6920>なども急反発に転じた。前日の米国株市場ではFRB個別企業の社債の購入を開始することを発表したことを受け、主要株指数が朝安からプラス圏に切り返したが、インテルやエヌビディアなどが高く、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も続伸した。東京市場では前日に全般乱調地合いのなかで半導体関連株の下げがきつかったが、きょうは値ごろ感からの押し目買いが入り水準を切り上げた。
■Aiming <3911> 842円 +38 円 (+4.7%) 本日終値
Aiming<3911>が大幅高スタートで4連騰。15日取引終了後、東証が16日売買分から信用取引の臨時措置(委託保証金率を50%以上とする)を解除すると発表。日証金も増担保金徴収措置の解除を発表しており、信用規制の解除により、資金流入の活発化を期待する買いが優勢となった。足もとではスクウェア・エニックスと共同開発中のタイトル「ドラゴンクエストタクト」の事前登録が10日から開始され、今夏のサービス開始に向けて期待が高まっている。
■ソラスト <6197> 1,176円 +48 円 (+4.3%) 本日終値
ソラスト<6197>は7日ぶりに反発。SMBC日興証券が15日付で投資評価「2」を継続しつつ、目標株価を1140円から1250円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、短期的な業績は新型コロナウイルスの影響を受けるものの、従来同様に介護事業でのM&Aによる業容拡大が続くことに加えて、医療事務事業でもICTを活用した新たなビジネスモデルの創出を目指している点を評価。また、コロナ禍においても、同社の安定した収益成長トレンドは変わらないと見込んでいる。
■ソフトバンクグループ <9984> 5,042円 +137 円 (+2.8%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>は5日ぶりに反発。この日の寄り前に、持ち分法適用関連会社である米TモバイルUS株について、売却も含めた取引の検討を開始したと発表しており、これが好材料視された。Tモバイル株について、私募または公募による売却、Tモバイルまたはドイツテレコムを含むTモバイル株主などとの取引、デリバティブまたはヘッジ取引、マージンローン、その他の形態の取引の検討を開始したという。
■シマノ <7309> 20,760円 +540 円 (+2.7%) 本日終値
シマノ<7309>が反発。SMBC日興証券が15日付で投資評価「2」を継続しつつ、目標株価を1万8100円から2万円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。新型コロナウイルスの業績への影響は20年12月期上期に大きく出るが、第3四半期には業績は回復に転じると予想。また、コロナ禍を経て自転車に対するニーズが格段に高まっており、同社の中期的なビジネスチャンスも拡大していると指摘している。3月16日をボトムに株価は大幅に上昇したが、今後の業績拡大期待を踏まえれば、現状の株価に割高感は高くないとしている。
■東芝 <6502> 3,180円 +75 円 (+2.4%) 本日終値
東芝<6502>は朝方から堅調な展開。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「医療スタートアップのIDDK(東京・江東)と組み、がん治療に使う新たな観察装置を開発する」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、細胞を生きたまま観察する東芝の技術と、IDDKのセンサーで細かく観察する技術とを組み合わせることで、既存の顕微鏡での観察よりも価格が数分の一程度抑えられるようにするという。また、22年をメドに臨床試験をすることを目指すとしている。
■パーク24 <4666> 1,823円 -161 円 (-8.1%) 本日終値 東証1部 下落率トップ
15日に決算を発表。「今期最終を一転赤字に下方修正、配当も無配転落」が嫌気された。
パーク24 <4666> が6月15日大引け後(16:00)に決算を発表。20年10月期第2四半期累計(19年11月-20年4月)の連結最終損益は25.8億円の赤字(前年同期は56.2億円の黒字)に転落し、従来の61億円の黒字予想から一転赤字で着地。業績悪化に伴い、従来70円を計画していた期末一括配当を見送り、無配転落(前期は70円)とする方針とした。
同時に発表した「5月タイムズ駐車場売上高は33.5%減」も売り材料。
5月タイムズパーキング売上高は前年同月比33.5%減。
■ソレイジア・ファーマ <4597> 212円 +50 円 (+30.9%) ストップ高 本日終値
ソレイジア・ファーマ<4597>がストップ高の212円に買われた。15日の取引終了後、開発中の「SP-02」(一般名「ダリナパルシン」)に関して、再発または難治性の末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)を対象としたアジア国際共同第2相臨床試験で主要評価項目を達成したと発表したことが好感された。同試験は、再発または難治性PTCLを適応とした開発計画における最終の臨床試験として実施され、結果を受けて同社は承認申請の準備を開始するという。また、同社は「SP-02」の全世界権利を有しており、事業化策として日本地域はMeiji Seika ファルマ(東京都中央区)と、また南米地域はHBヒューマン・バイオサイエンス社(コロンビア)とそれそれ販売などに関するライセンス契約を既に締結している。今後、米国や欧州など諸地域を対象としたライセンス権導出を積極的に展開するとしている。
■セルソース <4880> 13,010円 +3,000 円 (+30.0%) ストップ高 本日終値
セルソース<4880>がストップ高。15日大引け後に発表した20年10月期上期(19年11月~20年4月)の単独決算は、売上高8億8600万円(前年同期比16%増)、営業利益1億8700万円(同46%増)に伸びており、これを好感する買いが向かった。主力の再生医療関連事業が収益拡大をけん引した。提携医療機関数の増加を背景に、脂肪由来幹細胞加工受託サービスと血液由来加工受託サービスを合計した加工受託件数が3481件と前年同期と比べ1693件も増えた。加工受託件数は新型コロナウイルスの影響で一時的に減少したものの、緊急事態宣言解除後は回復傾向にあり、6月は過去最高ペースまでV字回復している。
株探ニュース