話題株ピックアップ【夕刊】(1):オンコリス、サイバーセキ、東エレク

注目
2020年6月19日 15時14分

■オンコリス <4588>  3,000円  +500 円 (+20.0%) ストップ高   本日終値

オンコリスバイオファーマ<4588>がストップ高。午後1時ごろ、鹿児島大学と特許譲受に関する契約を締結し、新型コロナウイルス感染症治療薬の開発に着手すると発表しており、これが株価を刺激した。鹿児島大学は、新型コロナウイルス感染症の原因ウイルスであるSARS-CoV-2に対して強い増殖抑制効果を有する化合物群を特定。これを受けて同社は、鹿児島大学が出願中の抗SARS-CoV-2薬の特許譲受に関する契約を締結し、治療薬の開発に着手すると言う。また、それに伴い鹿児島大学へ契約一時金と開発進展に応じたマイルストーン、第三者からの収入に応じたロイヤルティーなどを支払うという。また、同社は今後、毒性試験をはじめとする前臨床試験を実施するとともに、臨床試験開始に向けた準備を進めるとしている。なお、同件による20年12月期業績への影響は軽微としている。

■西松屋チェーン <7545>  1,125円  +150 円 (+15.4%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率5位

西松屋チェーン<7545>がストップ高で年初来高値を更新。18日の取引終了後、21年2月期の単独業績予想について、売上高を1500億円から1520億円(前期比6.3%増)へ、営業利益を47億円から67億1600万円(同3.5倍)へ、純利益を29億円から42億9500万円(同4.0倍)へ上方修正したことが好感された。第1四半期(2月21日~5月20日)決算で粉ミルク、紙おむつなどの消耗品や調乳・衛生雑貨、マタニティ・新生児衣料、玩具などを中心に販売が好調に推移したほか、気温の上昇とともに夏物衣料の販売が伸びたことが要因。また、広告宣伝費や水道光熱費などの経費が減少し、販管費が計画内に収まったことも寄与するという。同時に発表した第1四半期決算は、売上高407億2000万円(前年同期比8.5%増)、営業利益36億6600万円(同45.6%増)、純利益24億4800万円(同44.5%増)だった。

■サイバーセキ <4493>  29,870円  +3,210 円 (+12.0%)  本日終値

サイバーセキュリティクラウド<4493>は3日ぶりに反発。この日、クラウド型WAF「攻撃遮断くん」について、ブランディングテクノロジー<7067>と取次店契約を締結したと発表しており、これが好感された。「攻撃遮断くん」は、Webサイト・Webサーバへのサイバー攻撃を可視化・遮断するWebセキュリティーサービス。今回のブランドTとの取次店契約締結により、これまで以上に中小企業に向けたサービス提供を強化するとしている。

■東京エレクトロン <8035>  24,860円  +1,655 円 (+7.1%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>が大幅続伸。18日の取引終了後、未定としていた21年3月期の連結業績予想について、売上高1兆2800億円(前期比13.5%増)、営業利益2750億円(同15.9%増)、純利益2050億円(同10.7%増)を見込むと発表しており、2ケタ営業増益見通しを好感した買いが入った。新型コロナウイルス感染拡大の状況は引き続き注視するものの、半導体及びFPD市場はIoT/5G/AIの普及により中長期的に需要が拡大すると予想。これを受けて、半導体製造装置及びFPD製造装置市場がともに前年比10%程度増加するとみていることが要因としている。なお、年間配当は660円(前期588円)を予定している。

■メガチップス <6875>  2,175円  +136 円 (+6.7%)  本日終値

メガチップス<6875>が急伸、7%近い上昇をみせ年初来高値を更新した。株価は5月14日に大きなマドを開けて買われた後、1カ月以上にわたり25日移動平均線と接触することもなく強力な下値切り上げ波動を形成している。新型コロナウイルス感染症の拡大で外出自粛の動きが強まり巣ごもり消費関連にマーケットの視線が集まっている。レジャー分野では消費者のゲームに対する需要が喚起されているが、その恩恵を最も受けているのが「ニンテンドースイッチ」を販売する任天堂<7974>で、外資系証券などの強気の投資判断が相次いでいる。そのなか、特定用途向け半導体を手掛けるメガチップスはスイッチ向けLSIを供給しており、業績拡大への思惑が強い。20年3月期営業利益は前の期比7割増の9億7200万円と急回復を示したが、21年3月期については更に伸びが加速し、前期比2.8倍の27億円を見込んでいる。

■サンリオ <8136>  1,710円  +85 円 (+5.2%)  本日終値

サンリオ<8136>は大幅高で3日ぶりに反発。この日の正午、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴い、8月31日に有効期限を迎える「株主優待券」及び「株主優待券1000円」のチケットの有効期限を、21年1月31日まで延長することを発表しており、これが好材料視された。

■クックパッド <2193>  340円  +13 円 (+4.0%)  本日終値

クックパッド<2193>が大幅高。同社は18日、ローソン<2651>の店舗で、生鮮食品EC「クックパッドマート」の商品受け取り場所である生鮮宅配ボックス「マートステーション」を活用した生鮮食品販売を開始したと発表。コンビニへの導入は初といい、今後の更なる展開などが期待されたようだ。第1弾として、都内のローソン3店舗(港一の橋店、世田谷桜新町二丁目店、久が原一丁目店)を商品の受け取り場所として指定する注文受け付けを18日から開始し、23日から商品の受け取りが可能。あわせて、それぞれの店舗内に設置された「マートステーション」から半径2~3キロ圏内への宅配サービスも始めるとしている。

■みらかホールディングス <4544>  2,716円  +61 円 (+2.3%)  本日終値

みらかホールディングス<4544>が後場上げ幅を拡大。正午ごろ、連結子会社の富士レビオが、全自動検査機器における新型コロナウイルス抗原検査試薬について、同日付で製造販売承認を取得し、22日から販売すると発表しており、これが好感された。新製品「ルミパルスSARS-CoV-2Ag」は、富士レビオの全自動化学発光酵素免疫測定システム「ルミパルスG1200」及び「ルミパルスG600 2」で使用する専用試薬。試薬を使える装置は国内の医療機関を中心に約800台あるという。鼻咽頭ぬぐい液に加えて唾液も用いることが可能で、検査時間も約30分と短時間で済み、検査の効率化に寄与するとしている。なお、21年3月期の連結業績への影響は精査中としている。

■ソフトバンクグループ <9984>  5,483円  +37 円 (+0.7%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>は強弱感対立のなか買い優勢。同社とみずほフィナンシャルグループ<8411>がスマートフォン活用の個人向け融資サービスで提携すると伝わっており、これが株価の刺激材料として意識された。一方、同社が出資するドイツの決済サービス会社ワイヤーカードが18日、資金繰り懸念から株価を急落させており、こちらはネガティブ材料となる。直近の株価動向は買い戻しが継続し上値指向にある。信用取組は12日申し込み現在の信用倍率が0.79倍と売り長で株式需給面からは浮揚力が働いている。

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