話題株ピックアップ【夕刊】(1):クスリアオキ、JTOWER、レオパレス

注目
2020年7月3日 15時12分

■クスリアオキ <3549>  9,390円  +980 円 (+11.7%)  本日終値  東証1部 上昇率2位

クスリのアオキホールディングス<3549>が大幅反発。2日の取引終了後に発表した20年5月期の連結経常利益は前の期比15.1%増の168億2900万円(従来予想は129億円)と減益予想から一転して増益で着地。続く21年5月期の同利益は前期比0.4%増の169億円と11期連続で過去最高益を更新する見通しとなり、これが好材料視された。前期業績は新型コロナウイルスの感染拡大で医薬品や生活必需品などに特需が発生したことが計画上振れの要因となった。今期はドラッグストア95店舗の新規出店を計画するほか、既存店では品揃えの見直しや全面改装の実施などで活性化を図る。併せて、今期の年間配当は前期比2円50銭増の22円50銭に増配する方針としたことも好感されたようだ。

■電算システム <3630>  4,090円  +375 円 (+10.1%)  本日終値  東証1部 上昇率5位

電算システム<3630>が3日ぶりに反発。同社は2日、債権保証型の後払い決済サービス「DSK後払い」の提供を開始したと発表しており、これが買い手掛かりとなったようだ。「DSK後払い」は、請求事業者のニーズ開拓、支払者の利便性の高さといった双方のメリットを追求し、安心感と利便性を備えた「クレーム対応費用保険」制度を利用できるサービス。これにより、代金回収業務だけでなく、顧客からのサービス全般にわたるさまざまなクレーム対応について、請求事業者の不安や煩わしさもサポートしている。

■歯愛メディカル <3540>  4,295円  +390 円 (+10.0%)  本日終値

歯愛メディカル<3540>が大幅高。午後1時ごろ、電力小売事業を手掛ける四つ葉電力(大阪市北区)の株式を追加取得するとともに、同じく電力小売事業を手掛けるワンレクトホールディングス(石川県金沢市)株式の一部を取得し、両社を子会社化すると発表。これによる、電力・エネルギー事業の強化を期待した買いが入ったようだ。

■JTOWER <4485>  5,820円  +520 円 (+9.8%)  本日終値

JTOWER<4485>が寄り付きに大口の買いを集め7営業日ぶりに急反発に転じた。同社は通信インフラシェアリングを国内外で展開するが、次世代通信規格5Gの商用サービス開始に伴いビジネスチャンスが広がっている。2日取引終了後、三菱UFJリース<8593>と資本・業務提携することを発表した。5Gの通信インフラシェアリング分野で協働を推進する計画で、今後の業容拡大への期待を背景に投資資金が流入する形となった。

■Jストリーム <4308>  2,250円  +158 円 (+7.6%)  本日終値

Jストリーム<4308>が反発。前日に大陰線を引いたが、きょうは25日移動平均線を足場に切り返しに転じている。同社は2日取引終了後、製薬業界特化型クラウドCRM「Veeva CRM」と連携し、医師のWeb講演会視聴履歴をMR(医薬情報担当者)に対してタイムリーに提供できるソリューション「Veevaデータ連携サービス」の提供を開始することを発表、これを手掛かり材料に買いを呼び込んだ。新型コロナウイルス感染症の流行により、直接医師に会って情報提供を行うこれまでのスタイルを継続することに困難を伴う現状で、的確なタイミングで情報を提供する手段として需要獲得が見込まれる。

■オプティム <3694>  3,455円  +240 円 (+7.5%)  本日終値

オプティム<3694>が4日ぶりに反発。2日の取引終了後、医療業界のデジタルトランスフォーメーションをテーマとした医療メディア「Medical DX(メディカルディーエックス)」をオープンしたと発表しており、これが好材料視された。「Medical DX」は医療・介護現場などの医師・看護師・研究者といった実際にシステムを利用する側の人々に向けて、活用事例やノウハウを中心に発信し、現場で活用できるメディアを目標に開設。疾患を認識してから診断、治療、その後の生活に至るまでに患者がたどる道のりに合わせて、「予防」「診断」「治療・手術」「介護」「創薬」などのカテゴリーで、人工知能(AI)・IoT・ビッグデータを活用したシステムやデバイスを取り上げ、実例やノウハウを中心に紹介するとしている。

■ロコガイド <4497>  5,510円  +370 円 (+7.2%)  本日終値

ロコガイド<4497>が反発。午後1時ごろ三重県桑名市及び中広<2139>と、ICTを活用した地域情報発信に関する三者連携協定を締結したと発表しており、これが好感された。今回締結した三者連携協定は、各者が保有する情報資産や知見、ICT活用を通して、市民向けサービスの拡充と地域活性を図ることが目的。第1弾として桑名市役所に、施設の混雑を、「空き」「やや混み」「混み」の3段階で発信できる、ロコガイドの「混雑ランプ」を導入。また、こうした情報を中広の発行する地域みっちゃく生活情報誌「ぽろんくらぶ」で情報連携するとしている。

■レオパレス21 <8848>  175円  +11 円 (+6.7%)  本日終値

レオパレス21<8848>が大幅反発。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「経営再建中のレオパレス21はアパートの家賃引き上げを始めたと報じられており、業績への貢献を期待した買いが入った。記事によると、新規契約者を対象に家賃平均の2%強にあたる月1000円程度を値上げし、また7月からは都心部など需要の多い物件の賃料を更に引き上げるという。同社はアパートの施工不良問題以降、賃料を順次下げていたが、値上げにより収益底上げを図るとしている。

■日本オラクル <4716>  13,420円  +680 円 (+5.3%)  本日終値

日本オラクル<4716>は大幅続伸。大和証券が2日付で投資評価を「3(中立)」から「2(アウトパフォーム)」へ、目標株価を8800円から1万4700円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、クラウドの需要拡大に採算改善が加わり、累積的に増収増益が続くとの見方を示している。会社側は新型コロナウイルスのダメージを織り込むが、過度に慎重と考えている。21年5月期下期以降は、コロナ対策の企業側サーバー強化や企業システムのプライベートクラウドシフト、政府補正予算に伴うデジタルガバメント需要が、業績を押し上げると予想。また、国際的な超低金利下で、構造的な安定成長と1%強の配当利回りが期待できる同社株は、債券代替的な投資需要としても応えることができるとしている。

■大阪有機化学工業 <4187>  2,549円  +129 円 (+5.3%)  本日終値

大阪有機化学工業<4187>が5日ぶりに反発。2日の取引終了後に発表した第2四半期累計(19年12月~20年5月)連結決算が、売上高143億4200万円(前年同期比1.1%増)、営業利益23億8400万円(同35.2%増)、純利益16億9200万円(同26.8%増)と大幅営業増益となったことが好感された。化成品・機能化学品の販売が減少した一方、半導体材料を中心に電子材料の販売が好調に推移したことが売上高・利益を押し上げた。また、原油安などで原燃料価格が下がったこともプラスに働いた。なお、20年11月期通期業績予想は、売上高296億4300万円(前期比3.5%増)、営業利益37億円(同1.0%増)、純利益26億6000万円(同12.4%減)の従来見通しを据え置いている。

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