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2020年7月5日 8時40分
特集

和島英樹の「明日の好悪材料Next」~第6回

想定以上の好業績企業が目立ち、バイオ、5Gもにぎやかに

和島英樹和島英樹(Hideki Wajima)

株式ジャーナリスト

日本勧業角丸証券(現みずほ証券)入社。株式新聞社(現モーニングスター)記者を経て、2000年にラジオNIKKEIに入社。東証・記者クラブキャップ、解説委員などを歴任。現在、レギュラー出演している番組に、ラジオNIKKEI「マーケットプレス」、日経CNBC「デイリーフォーカス」毎週水曜日がある。日本テクニカルアナリスト協会評議委員。国際認定テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)。

【今回チェックした「明日の好悪材料」記事一覧】

6月26日分

6月29日分

6月30日分

7月1日分

7月2日分

今回の発表分では業績が想定以上に好調な企業、非開示の業績予想が順調などの企業がピックアップされた。バイオや5G関連などテーマ株の材料進展のニュースもあった。

6月26日分 YE DIGITAL<2354>

■好悪材料~非開示だった今期経常は20%増益、未定だった配当は6円配実施

システム構築と組み込みソフト開発が主力。安川電機<6506>が発行株式数の38%を保有する筆頭株主で、安川電の持ち分法適用会社。あらゆるモノがネットにつながるIoT、AI(人工知能)、セキュリティの各ソリューション分野に強みがある。

IoTでは安川電などの製造現場で培ったノウハウでシステムを提案、導入負荷を最小限にするワンストップサービスで支援。AIでは創業来組み込みソフトで培ったノウハウを生かし、ビジネスデータや音声などで故障の予知や歩留まり改善などを提案する。セキュリティでは外部からの脅威や人的ミスなどを見える化をして対応するという。システム構築では安川電グループ向けが多いなど、関係は密接。

6月26日に発表した2021年2月期の第1四半期(20年3~5月期)決算は売上高が29億7000万円(前年同期比6.6%増)、営業損益は1億3600万円の赤字(前年同期は300万円の黒字)となった。

企業向け基幹システム開発、倉庫物流や生産ライン管理などのFA(工場自動化)システム構築が堅調だったが、本社移転の一時費用が発生し営業赤字となった。通期業績予想はコロナ影響の不透明感からこれまで非開示だったが、今回公表した。

売上高140億円(前期比1.5%増)、営業利益7億円(同19.6%増)、1株当たり当期純利益は26.8円を計画している。配当金は前期と同水準の年6円配当。今期中間の営業利益は1億円と前年同期比65.6%減を見込み、下期からの回復を見込んでいる。決算短信によれば「経済活動の再開の動きが見えてきており、既存顧客の引き合いなどはおおむね予定通りに推移している」などとしている。安川電の業績も想定以上に堅調な可能性もありそうだ。

決算から連想すると、他のFA(工場自動化)関連企業も順調に推移している可能性がある。先端センサーのキーエンス<6861>、空圧機器で世界首位のSMC<6273>、生産や物流拠点でものの仕分けや梱包、保管などを機械など利用して取り扱うマテリアルハンドリング(マテハン)のダイフク<6383>、工作機械の可動部に組み込む直動システムのTHK<6481>など。

■『株探』プレミアムで確認できるYE DIGITAL<2354>の四半期業績の成長性推移

【タイトル】

6月29日分 DCMホールディングス<3050>

■好悪材料~3~5月期(1Q)経常は75%増益で着地

ホームセンター業界首位。傘下に北海道地盤のホーマック、中部のカーマ、四国のダイキなどがある。同業のケーヨー<8168>の筆頭株主でもある。

2021年2月期第1四半期(20年3~5月期)の売上高は1258億1600万円(前年同期比8.6%増)、営業利益116億600億円(同70.4%増)となった。外出自粛や在宅勤務で生活スタイルが変化し、家庭内需要が増加したという。3~4月はマスクやアルコール除菌関連商品が好調で、5月は園芸やDIY需要が拡大した。関東圏ではグループのケーヨーも健闘した。

21年2月期の通期計画は売上高が4381億円(前期比0.2%増)、営業利益210億円(同0.8%増)を計画。第1四半期の営業利益は進ちょく率が55%に達している。これはグループのケーヨー<8168>も同様で、第1四半期の営業利益は25億7700万円と前年同期の2億2800万円から11.3倍に大幅増加している。ケーヨーの21年2月期通期計画の売上高は17億円(前期比3.2倍)であることから、すでに第1四半期決算で通期の数字を超過している。

業界最大手のDCMの業績が予想ベースに対しては好進捗であることから、他のホームセンター関連にも関心が集まる公算が大きい。例えば新潟県発祥のコメリ<8218>、大阪府・堺市で発足したコーナン商事<7516>。新潟地盤のアークランドサカモト<9842>は埼玉県に本社を置くLIXILビバ<3564>と6月に資本業務提携を発表し、公開買付を実施し経営統合して業界大手に躍進する見通し。

さらに茨城県・千葉県を中心に超大型店を展開するジョイフル本田<3191>、中部地盤のバローホールディングス<9956>が筆頭株主で東北を中心に展開するアレンザホールディングス<3546>、栃木地盤のカンセキ<9903>、群馬県のセキチュー<9976>、中国地方のジュンテンドー<9835>、九州地盤のハンズマン<7636>、イオンが親会社で青森県軸のサンデー<7450>などがある。

■『株探』プレミアムで確認できるDCMホールディングス<3050>の通期業績の収益性推移

【タイトル】

6月30日分アンジェス<4563>

■好悪材料~新型コロナウイルス感染症向けDNAワクチンの第1/2相臨床試験を開始。

大阪大学発のベンチャーで遺伝子治療薬などの創薬を手掛ける。新型コロナウイルス感染症向けのDNAワクチン発表以降は材料出尽くしで売られているが、年内の承認に向けて開発は順調。中長期的観点では再度注目される公算も。

コロナウイルスが持つ遺伝情報を取り込んだ成分を体内に入れることで事前に免疫を作るという手法で開発するワクチン。人を使った試験(臨床試験)は大阪市立大学医学部付属病院で開始された。目標症例数は30例で、予定試験期間は21年7月31日までとしている。

■アンジェス<4563>の日足チャート

【タイトル】

注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、同値は「グレー」。以下同

DNAワクチンはオールジャパン体制で開月、製造のプロジェクトが進行している。製造は技術と製造設備を有しているタカラバイオ<4974>が担当し、遺伝子導入法はダイセル<4202>、前臨床での安全性は新日本科学<2395>、臨床開発促進の支援機関にはEPSホールディングス<4282>が参画。

またバイオマーカー探索は慶応大学発のバイオベンチャーのヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ<6090>と、米MIT(マサチューセッツ工科大学)大からの技術ライセンスを基盤にするスリー・ディー・マトリックス<7777>とは抗体検査キットの国内臨床可能性を検討する。

さらにAGC<5201>系のAGC Biologicsと、塩野義製薬<4507>系のシオノギファーマが中間体の分担製造でタカラバイオの協力体制に加わる。先行する米製薬などを追いかける立場ではあるが、DNAワクチンは年内承認を目指し、21年3月までに100万人分の生産体制を整えると報じられている。

新型コロナウイルスの治療薬では富士フィルムホールディングス<4901>のインフルエンザ治療薬「アビガン」が国内での臨床最終試験中で、7月にも終了の予定。新規治療薬では、再生医療でヘリオス<4593>が4月に新型コロナ患者向けの試験を追加し、開始と4月に発表。

またペプチドリーム<4587>は6月に特殊ペプチドを用いた治療薬を米メルクと共同研究開発を行うことを明らかにしているほか、オンコリスバイオファーマ<4588>は鹿児島大学と共同で治療薬の開発に着手したと先ごろ発表した。

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。

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