話題株ピックアップ【夕刊】(3):トーセイ、日本KFC、青山商

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2020年7月7日 15時19分

■トーセイ <8923>  913円  -245 円 (-21.2%)  本日終値  東証1部 下落率トップ

トーセイ<8923>が急反落。6日の取引終了後、20年11月期の連結業績予想について、売上高を803億5400万円から648億9700万円(前期比6.9%増)へ、営業利益を137億3700万円から46億8000万円(同63.1%減)へ、純利益を88億800万円から24億1100万円(同71.5%減)へ下方修正したことが嫌気された。新型コロナウイルス感染症が長期化するなか、これまでは旺盛だった投資家の不動産投資意欲に慎重姿勢が強まっており、一部の金融機関においても融資に対する審査姿勢に変化が見られており、これを受けて、下期の不動産流動化事業および不動産開発事業の一部販売予定物件の販売時期を翌期以降にすることが要因としている。また、ホテル施設を中心に予想販売価額が予想原価を下回ったことから、棚卸資産評価損を売上原価に計上することも響くとしている。なお、同時に発表した第2四半期累計(19年12月~20年5月)決算は、売上高450億5000万円(前年同期比30.8%増)、営業利益21億7000万円(同72.7%減)、純利益11億4700万円(同78.1%減)だった。

■日本KFC <9873>  2,785円  -275 円 (-9.0%)  本日終値

日本KFCホールディングス<9873>が後場下げ幅を拡大。この日発表した6月度の月次情報で、ケンタッキーフライドチキンの既存店売上高が前年同月比1.0%減となり、19カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。客単価は同6.8%増と上昇したものの、客数が同7.3%減となったことが響いた。

■青山商事 <8219>  680円  -45 円 (-6.2%)  本日終値  東証1部 下落率7位

青山商事<8219>が大幅反落。午前10時30分ごろに発表した6月度の月次売上高(速報)で、ビジネスウェアの既存店売上高が前年同月比34.8%減となったことが嫌気された。客数は5月の同42.5%減から同6.1%減に改善したものの、スーツなどが低調で客単価が同30.6%減となったことが響いた。

■フジ <8278>  1,820円  -94 円 (-4.9%)  本日終値

フジ<8278>が大幅反落。6日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算が、売上高734億1100万円(前年同期比6.5%減)、営業利益6億8400万円(同66.1%減)、純利益3億4400万円(同76.8%減)と大幅減益となったことが嫌気された。中核事業と位置づけるスーパーマーケット事業は内食需要の高まりに対応したことで堅調に推移したものの、コロナ禍を受けた需要減に直面する業種の大幅な減収や大型ショッピングセンターの客数減などが響いた。なお、21年2月期通期業績予想は、売上高3150億円(前期比0.5%増)、営業利益41億円(同36.9%減)、純利益29億円(同44.7%減)の従来見通しを据え置いている。

■日本空港ビルデング <9706>  4,515円  -105 円 (-2.3%)  本日終値

日本空港ビルデング<9706>が反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が6日付で、投資判断を「ホールド」から「セル」とし、目標株価を5200円から3350円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。同証券では、新型コロナの影響により、羽田空港の旅客数増加による利益成長のストーリーが後退しているとして、営業利益予想を21年3月期220億円の黒字から350億円の赤字へ、22年3月期を260億円の黒字から5億円の黒字に下方修正。今後、21年3月期の四半期決算やガイダンス発表などを受け、株価は22年3月期以降の業績回復の鈍さを織り込むと予想している。

■マクドナルド <2702>  5,690円  -130 円 (-2.2%)  本日終値

日本マクドナルドホールディングス<2702>が反落。6日の取引終了後に発表した6月度の月次IRニュースで、既存店売上高が前年同月比3.2%減と3カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。「新しい生活様式」に対応するためにソーシャルディスタンスを確保できるよう店内客席を削減したことで客数が同19.4%減となったことや、前年と比較して土日が2日少なかったことなどが影響した。

■前澤工業 <6489>  410円  +64 円 (+18.5%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率3位

前澤工業<6489>が一時ストップ高。6日の取引終了後、集計中の20年5月期連結業績予想について、売上高が290億円から299億4400万円(前の期比0.6%減)へ、営業利益が12億6000万円から17億7800万円(同34.6%増)へ、純利益が7億5000万円から10億7500万円(同7.0%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好材料視された。受注残の着実な売り上げ計上に加えて、製販一体となった原価低減とコスト削減努力が奏功したという。なお、業績上振れに伴い、従来6円を予定していた期末配当を8円にするとあわせて発表した。年間配当は14円(前期12円)となる。

■スーパーバリュー <3094>  1,189円  +181 円 (+18.0%) 一時ストップ高   本日終値

スーパーバリュー<3094>が一時ストップ高に買われ、連日の年初来高値更新となった。6日の取引終了後、21年2月期の単独業績予想について、営業利益を2億円から9億4500万円(前期9億2700万円の赤字)へ、最終利益を2億8400万円から6億9000万円(同23億400万円の赤字)に上方修正したことが好感された。売上高は800億円(前期比4.4%増)の従来見通しを据え置いたものの、新型コロナウイルス感染症拡大の予防や緊急事態宣言による巣ごもり消費の需要などで、第1四半期の既存店売上高が同10.6%増となったことが貢献する。また、昨年11月より継続して取り組んでいる生鮮の利益改善や、グロッサリ及びホームセンターの在庫適正化による利益改善、緊急事態宣言などによるチラシ配布の削減なども寄与した。なお、同時に発表した第1四半期(3~5月)決算は、売上高219億4100万円(前年同期比15.9%増)、営業利益7億4400万円(前年同期3億1400万円の赤字)、最終利益6億3400万円(同2億9000万円の赤字)だった。

■キャリアリンク <6070>  675円  +100 円 (+17.4%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率4位

キャリアリンク<6070>がストップ高。6日の取引終了後に発表した21年2月期第1四半期(3~5月)の連結経常利益が前年同期比3倍の5億2500万円に急拡大しており、これを好感する買いが入った。主力の事務系人材サービス事業のうち、BPO関連事業部門で既存顧客から新規スポット案件を獲得したことが収益を大きく押し上げた。また、業務処理効率化の推進や新規受注案件にかかる就業スタッフの効率的募集、販管費の削減に取り組んだことなども寄与した。好調な業績を踏まえ、上期の同利益予想を従来の3億6400万円(前年同期比5.2%増)から5億6500万円(同63.3%増)に大幅上方修正し、4期ぶりに上期の過去最高益を更新する見通しとなった。

■巴川製紙所 <3878>  1,039円  +148 円 (+16.6%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率5位

巴川製紙所<3878>は一時ストップ高。この日、ポリプロピレン(PP)樹脂に天然素材であるセルロース繊維を配合した「グリーンチップCMF」をエフピー化成工業(静岡県富士市)と共同開発したと発表しており、これが好感された。同製品は、特殊混練製法によりセルロース繊維の分散性、成形時の樹脂流動性を向上させた成形性の良い製品で、セルロース繊維を高配合できるため石油由来樹脂の使用量を低減できCO2削減にも貢献するほか、PP樹脂と比較して強度、耐熱性を向上できるため、成形品の厚みを薄くし軽量化を可能とするのが特徴。同社ではサンプル販売を開始し、自動車や輸送分野、食品分野、日用雑貨分野などへの展開を進めるとしている。

●ストップ高銘柄

ティアック <6803>  180円  +50 円 (+38.5%) ストップ高   本日終値

一蔵 <6186>  430円  +80 円 (+22.9%) ストップ高   本日終値

フルッタフルッタ <2586>  663円  +100 円 (+17.8%) ストップ高   本日終値

ステムリム <4599>  1,011円  +150 円 (+17.4%) ストップ高   本日終値

リボミック <4591>  546円  +80 円 (+17.2%) ストップ高   本日終値

など、8銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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