話題株ピックアップ【夕刊】(3):大戸屋HD、Tホライゾン、ドーン
■大戸屋ホールディングス <2705> 3,050円 +437 円 (+16.7%) 一時ストップ高 本日終値
大戸屋ホールディングス<2705>が前日のストップ高に続き、この日も一時ストップ高の3115円に買われた。前日9日の寄り前、コロワイド<7616>が同社に対し、1株3081円でTOBを実施すると発表したが、これを上回っている。大戸屋HDでは同日9日の取引終了後、「公開買付けの公表は、当社に対して何ら事前の連絡もなく、一方的かつ突然に行われたものだ」とコメント。敵対的TOBとなり、TOB価格の引き上げに対する思惑が働いているようだ。
■Tホライゾン <6629> 1,010円 +95 円 (+10.4%) 本日終値
テクノホライゾン・ホールディングス<6629>が急反発。レンズ技術に強みを持つFA・光学機器メーカーで、監視カメラでも実績が高いほか、認証分野での展開力にマーケットの注目が集まっている。世界的に新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、同社は子会社を通じ世界最先端のビデオ監視ソリューションを手掛ける中国Dahua社と連携し、非接触型人体測温と顔認証を同時に行える「AI顔認証付きサーマルカメラ」の販売を手掛けている。これを手掛かり材料に投資資金が継続的に流入している。
■ドーン <2303> 2,399円 +199 円 (+9.1%) 本日終値
ドーン<2303>が急反発。9日の取引終了後に発表した21年5月期の単独業績予想で、売上高11億円(前期比4.8%増)、営業利益3億3000万円(同13.8%増)、純利益2億2600万円(同13.0%増)と2ケタ営業増益を見込み、年間配当は前期比1円増の11円を予定していることが好感された。主力サービスの「NET119緊急通報システム」の積極的な営業展開を行い、クラウドサービスの利用料収入で既存顧客の定常収入に加えて、新たな契約の獲得に伴う増収を見込む。また、受託開発ではクラウドサービスの新規契約に伴う初期構築や、引き続き電力会社における施設管理用の地理情報システムなどの受注を見込んでいる。なお、20年5月期決算は、売上高10億5000万円(前の期比17.6%増)、営業利益2億9000万円(同44.8%増)、純利益2億円(同28.6%増)だった。同時に、兵庫県内の2つの消防で映像通報システム「Live119」の本運用を開始したと発表しており、今後、全国の消防での本格導入を積極的に推進するとしていることから、これも好材料視されたようだ。
■KNTCT <9726> 1,007円 +82 円 (+8.9%) 本日終値 東証1部 上昇率8位
旅行関連銘柄の一角が急動意。きょう後場寄り前に複数のメディアを通じて、赤羽一嘉国土交通相が閣議後の会見で「Go Toキャンペーン」について観光分野の事業を22日から開始すると発表したことが伝わり、これが材料視された。KNT-CTホールディングス<9726>をはじめネット専業の旅工房<6548>、旅行比較サイト運営のオープンドア<3926>や航空券予約サイト運営のアドベンチャー<6030>、エアトリ<6191>などが後場プラス圏に切り返した。
■オオバ <9765> 661円 +49 円 (+8.0%) 本日終値 東証1部 上昇率9位
オオバ<9765>は続伸。9日の取引終了後に発表した21年5月期の連結業績予想が、売上高157億円(前期比3.3%増)、営業利益12億円(同4.8%増)と増収増益を見込んでおり、これが好感された。国土強靭化、防災減災関連業務などの官庁需要や、携帯電話基地局設置、物流施設開発支援業務などの民間需要がともに増加が見込まれるなど、引き続き好調な受注環境を享受する見通し。また、土地区画整理事業などにおける業務代行参画などの事業ソリューション業務の増加も見込まれるとしている。なお、20年5月期決算は、売上高152億200万円(前の期比2.4%減)、営業利益11億4400万円(同3.6%増)だった。
■MSコンサル <6555> 598円 +37 円 (+6.6%) 本日終値
MS&Consulting<6555>が大幅反発。9日の取引終了後、グリーンズ<6547>が同社の新ソリューションであるコロナ対応覆面調査の導入を決定したと発表しており、これが好感された。同社のコロナ対策覆面調査は、日本フードサービス協会や小売業協会などの各種協会ガイドラインを参考にしながら、MSコンサルの顧客満足度覆面調査「ミステリーショッピングリサーチ」のコメント分析をもとに、特に衛生面での取り組みについて各業態に応じた設問項目を設けたもの。グリーンズでは、コロナウイルスに対する不安が消費者心理に深く根付いているため、各店舗でのコロナ対応が顧客満足度(CS)向上に直結するという考えから、従来のミステリーショッピングリサーチに加えて、コロナ対応覆面調査を実施するとしている。
■三陽商会 <8011> 577円 +32 円 (+5.9%) 本日終値
三陽商会<8011>が後場大幅高。前引け後、米投資会社のRMBキャピタル・マネジメントが、財務省に変更報告書を提出し、保有割合が6.06%から7.60%に上昇したことが判明した。同社株に関しては午前中に提出された変更報告書で、八木通商が保有割合を8.24%から9.51%に買い増したことが明らかになり、需給思惑が働いたようだ。
■コックス <9876> 273円 +12 円 (+4.6%) 本日終値
コックス<9876>は6日ぶりに反発。東京証券取引所が10日売買分から、信用取引による新規の売付け及び買付けに係る委託保証金率を70%以上(うち現金40%以上)とする信用取引の臨時措置を解除したほか、日本証券金融も同日付で貸借取引銘柄別増担保金徴収措置を解除すると発表しており、売買の自由度が増すとの見方から買いが入ったようだ。
■ジーニー <6562> 604円 +13 円 (+2.2%) 本日終値
ジーニー<6562>が反発。同社は9日、京王電鉄<9008>グループの京王エージェンシーと業務連携し、デジタル広告効果の可視化、新しい広告配信手法の検証を目的とした実証実験を開始したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。今回の実証実験は、京王井の頭線下北沢駅のデジタルサイネージ「下北沢K-DGボード」と京王井の頭線吉祥寺駅の「吉祥寺K-DGボード」で実施。デジタルサイネージの広告視認可能者数や属性を推定し、各広告の価値を算出するとしている。
■小津産業 <7487> 1,745円 +19 円 (+1.1%) 本日終値
小津産業<7487>が反発。同社は不織布を製造販売するほか、半導体向けなどに産業特殊紙も手掛けている。9日取引終了後に発表した、21年5月期の業績予想は営業利益が前期比19%増の6億円と2ケタ伸長を見込んでおり、これを評価する買いを呼び込んだ。また、20年5月期の年間配当を前の期比2円増配の21円としたこともポジティブ視された。今期配当も21円を継続する計画。
●ストップ高銘柄
東洋合成工業 <4970> 9,980円 +1,500 円 (+17.7%) ストップ高 本日終値
アイモバイル <6535> 777円 +100 円 (+14.8%) ストップ高 本日終値
など、3銘柄
●ストップ安銘柄
海帆 <3133> 412円 -80 円 (-16.3%) ストップ安 本日終値
以上、1銘柄
株探ニュース