3DMがカイ気配スタート、「TDM-621」の国内製造販売承認を取得
スリー・ディー・マトリックス<7777>がカイ気配スタートとなっている。17日の取引終了後、自己組織化ペプチド技術を用いた吸収性局所止血材「TDM-621」の国内製造販売承認を取得したと発表しており、これが好感されている。
TDM-621は、人体の構成成分である3種のアミノ酸から成るペプチドを原料とした透明な液体で、血液に触れると瞬時にハイドロゲルを形成する特性(自己組織化)により、出血面を物理的に塞いで止血を行うもの。動物由来の物質を完全に排除したことで、既存製品と比べてC型肝炎ウイルスなどに感染するリスクがないのが特徴という。
同時に、中国プロメテウス・バイオ社と協力して日本国内向けに開発を進めている新型コロナウイルス感染症抗体検査キットについて、試験研究用として大阪大学眞田文博寄附講座准教授に提供し、使用が開始されたと発表しており、これも好材料視されている。
今回の試験研究は、新型コロナウイルス感染症非感染検体を用い、抗体検査キットの特異度を評価することが目的。同社はアンジェス<4563>が主導するワクチン開発グループの一員として抗体検査キットを関係施設に提供するだけではなく、新型コロナウイルス感染症向けワクチンの投与前抗体検査用のコンパニオン診断薬としての承認を獲得することを目指すとしている。