話題株ピックアップ【夕刊】(2):ウエルシア、オムロン、日電産

注目
2020年7月20日 15時17分

■ウエルシア <3141>  9,280円  +170 円 (+1.9%)  本日終値

ウエルシアホールディングス<3141>が続伸。前週末17日の取引終了後、8月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることでより投資しやすい環境を整え、株式の流動性の向上と投資家層の更なる拡大を図ることが目的という。

■相鉄ホールディングス <9003>  2,832円  +49 円 (+1.8%)  本日終値

相鉄ホールディングス<9003>が3日ぶりに反発。きょう付けの朝日新聞朝刊で、「横浜市西部に広がる米軍施設跡地で、東京ディズニーランド(TDL)並みの規模がある大型テーマパークの構想が持ち上がっている」と報じられており、なかで、同社が民間地権者との検討に参画し、市は公共交通機関の新設や区画整理で後押しするとあることから、思惑的な買いが入ったようだ。

■オムロン <6645>  7,300円  +90 円 (+1.3%)  本日終値

オムロン<6645>が3日ぶりに反発。きょう付の日本経済新聞朝刊で「米国で地元病院と提携し、8月にも高血圧症のオンライン医療に参入する」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、同社は診療支援システム「バイタルサイト」をニューヨークのマウントサイナイ病院に提供し、計測データを基に医師が治療方針を検討するという。スマートフォンアプリの運用も年内に開始し、5年で利用者を10万人にする計画としており、日本よりも遠隔診療の活用で先行する米国でまず事業化を図る方針という。

■日本電産 <6594>  7,640円  +84 円 (+1.1%)  本日終値

日本電産<6594>は6日続伸。SMBC日興証券が17日付で同社の投資判断「1」を据え置き、目標株価を7700円から8400円に引き上げたことが材料視されたようだ。リポートでは、政治的なエコブームもあり、トラクションモーター拡販の可能性は高まると評価。また、足元のCOVID-19によるマクロ経済の低迷は業績面でマイナスとなるものの、同社の買収戦略には追い風になると指摘し、注目ポイントに挙げている。なお、同社は主力株の先陣を切って明日4~6月期決算の発表を予定しており その業績動向にマーケットの注目が集まっている。

■NOK <7240>  1,292円  -40 円 (-3.0%)  本日終値

NOK<7240>が3日続落。17日の取引終了後、非開示としていた21年3月期上期(4~9月)の連結業績予想は、売上高2370億円(前年同期比23.1%減)、経常損益171億円の赤字(前年同期は40億8100万円の黒字)になる見通しと発表しており、これが嫌気された。新型コロウイルス感染拡大の影響により、足もとで国内外の販売が大幅に減少していることが響く。なお、通期業績予想については、合理的な算定が可能となった時点で速やかに開示するとしている。

■Genky <9267>  3,615円  -75 円 (-2.0%)  本日終値

Genky DrugStores<9267>が反落。午前9時ごろ、集計中の20年6月期連結業績予想について、売上高が1170億円から1236億300万円(前の期比19.0%増)へ、営業利益が30億円から43億4100万円(同7.3%増)へ、純利益が21億円から27億5500万円(同2.2%増)へ上振れて着地したようだと発表したが、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。消費税増税後の節約志向に応えて、ディスカウント路線を更に強めたことが奏功した。また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、マスクや消毒用アルコールなどの需要が拡大したほか、外出自粛による巣ごもり需要により食料品の需要が拡大したことも寄与した。

■3DM <7777>  426円  +80 円 (+23.1%) ストップ高   本日終値

スリー・ディー・マトリックス<7777>がストップ高。17日の取引終了後、自己組織化ペプチド技術を用いた吸収性局所止血材「TDM-621」の国内製造販売承認を取得したと発表しており、これが好感された。TDM-621は、人体の構成成分である3種のアミノ酸から成るペプチドを原料とした透明な液体で、血液に触れると瞬時にハイドロゲルを形成する特性(自己組織化)により、出血面を物理的に塞いで止血を行うもの。動物由来の物質を完全に排除したことで、既存製品と比べてC型肝炎ウイルスなどに感染するリスクがないのが特徴という。同時に、中国プロメテウス・バイオ社と協力して日本国内向けに開発を進めている新型コロナウイルス感染症抗体検査キットについて、試験研究用として大阪大学眞田文博寄附講座准教授に提供し、使用が開始されたと発表しており、これも好材料視されている。今回の試験研究は、新型コロナウイルス感染症非感染検体を用い、抗体検査キットの特異度を評価することが目的。同社はアンジェス<4563>が主導するワクチン開発グループの一員として抗体検査キットを関係施設に提供するだけではなく、新型コロナウイルス感染症向けワクチンの投与前抗体検査用のコンパニオン診断薬としての承認を獲得することを目指すとしている。

■クラスターテクノロジー <4240>  466円  +80 円 (+20.7%) ストップ高   本日終値

クラスターテクノロジー<4240>がストップ高。きょう付の日本経済新聞朝刊で、「人の臓器の機能を模した『ミニ臓器』を新型コロナウイルス感染症の研究に生かす試みが相次いでいる」と報じられている。記事によると、ミニ臓器は正式には「オルガノイド」と呼ばれ、臓器を構成する複数種類の細胞を立体培養して作るという。ここから、インクジェットのバイオ分野での開発が期待されている同社に思惑的な買いが入ったようだ。

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