来週の株式相場戦略=ハイテク株の動向に関心、米テスラ決算が相場左右も
来週の株式市場は、国内企業の決算発表が本格化するなか、ハイテク株の動向が注目されそうだ。日経平均株価の予想レンジは2万2100~2万3100円。
決算シーズンが始まった。その幕開けを告げる日本電産<6594>の業績は21日取引終了後に発表され、結果は良好だった。第2四半期の営業利益は市場予想を上回り、同社の株価は年初来高値を更新した。また、富士通ゼネラル<6755>の決算も良好だった。焦点は、好調だった日本電産の決算に他社も続くことができるかどうかだ。来週は、ハイテク系企業の決算では27日に日東電工<6988>、28日に東京エレクトロン<8035>やキヤノン<7751>、30日に富士通<6702>やアドバンテスト<6857>、31日にNEC<6701>などが発表される。
さらに、そのハイテク株をみるうえで高い関心を集めているのが、米ナスダックの動向だ。21日の米国市場ではNYダウは上昇したが、ナスダック指数は下落。米ハイテク株は過熱感も強く、いつ調整に入ってもおかしくはないだろう。
そんななか、今晩の米株式市場の取引終了後に発表される大手電気自動車メーカー、テスラの決算は市場の注目を集めている。直近のテスラ株の急騰劇は世界の投資家の話題を一身に集めたが、第2四半期決算の結果は今後の同社株の行方を左右しそうだ。「テスラはもはや自動車株というよりIT関連株」(市場関係者)とも捉えられているだけに、その動向はテクノロジー株全般も左右する可能性がある。他の米国企業では、30日に予定されているアップルとアマゾン・ドット・コム、アルファベット(グーグル)の決算も要注目だ。また、28日から29日にかけて米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されるほか、30日に米4~6月期国内総生産(GDP)が公表される。
国内では31日に6月失業率や同鉱工業生産が発表される。同日にはSun Asterisk<4053>と日本情報クリエイト<4054>が東証マザーズに新規上場する。
(岡里英幸)