株価指数先物【引け後コメント】アドバンテスト急落が楽観打ち消す、CTAが本格的に動き出し先行き荒い値動きに

市況
2020年7月31日 17時35分

大証9月限

日経225先物 21760 -560 (-2.50%)

TOPIX先物 1496.5 -41.0 (-2.66%)

日経225先物は、前日比560円安(-2.50%)の2万1760円で取引を終了。米国市場で不安定ながらもGAFA株への買いがみられたほか、決算を発表したアップルの時間外での上昇が支援材料となり、寄り付きは2万2300円とシカゴ先物清算値(2万2230円)を上回って始まった。

しかし、寄り付きが高値となり、その後は急速に下押す展開。心理的な支持線として意識されていた2万2000円処ではいったん下げ渋る動きもみられたが、前引け間際にはナイトセッションで付けた安値(2万1950円)を割り込んだ辺りから一段安の展開となった。後場は日銀のETF買い入れによる需給面での下支え効果を期待する流れは限られ、その後も下落基調が続き、大引け間際には2万1680円まで下げ幅を広げる場面もみられた。

アップルの決算を受けてグローベックスのNYダウ先物は底堅い値動きをみせている。しかし、国内では決算発表が本格化している中、アドバンテスト <6857> の「今期最終赤字見込み」がハイテクセクターに対する楽観を打ち消し、先行き不透明感を強める形となった。ショート筋にとっては売り安心感につながっている。

目先的には6月15日の大陰線を形成した安値(2万1330円)とのダブルボトム形成が意識されてくることになりそうだ。来週にはレーザーテック <6920> の決算発表が予定されているが、利食いに向かわせる内容となるようだと、一段とハイテク株への利益確定の流れが強まり、下へのバイアスが強まることが警戒される。

なお、手口面では、日経225先物はクレディスイスが2850枚、シティが1540枚、野村が1370枚程度の売り越し。クレディスイスの商いはCTA経由とみられていることもあり、CTAの売りが本格化してきたことになる。対してABNアムロが3080枚程度買い越しており、ショートカバーといったところだろう。TOPIX先物はゴールドマンが4080枚、JPモルガンが3350枚程度の売り越し。一方で大和が5540枚程度買い越しており、日銀のETF買い入れに絡んだ売買だろう。大幅下落に対する自律反発は意識されやすいが、CTAが本格的に動き出してくるようだと、先行き荒い値動きになりそうだ。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.