グロース株の利益確定から、バリュー株へのシフトに【クロージング】

市況
2020年8月6日 16時22分

6日の日経平均は続落。96.70円安の22418.15円(出来高概算10億7900万株)で取引を終えた。小安く始まった日経平均は、前場半ばに22587.75円と上昇に転じる場面もみられたが、ハイテク株の一角に利益確定の流れが強まる影響から下げに転じている。ハイテクに加えて医薬品の弱さも目立ち始め、後場寄り付き直後には22362.89円まで下げ幅を広げている。ただし、出来高は薄く、積極的に仕掛けてくる売買も限られており、その後は22400円を挟んでの狭いレンジ取引が続いており、結局は25日線を挟んでのこう着となった。

東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1200を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは、食料品、陸運、倉庫運輸、電力ガス、不動産、医薬品が軟調。半面、保険、鉱業、石油石炭、非鉄金属、建設、その他金融がしっかり。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、ファナック<6954>、ホンダ<7267>、アドバンテスト<6857>、ソフトバンクG<9984>が軟調。一方でヤマハ<7951>、トヨタ<7203>、ファーストリテ<9983>が下支え。

東証1部の売買代金は7営業日ぶりに2兆円の大台を下回っており、注目されたトヨタの決算を受けた値動きも6680円水準から一気に6565円まで下押した後に6850円まで切り返すなど、短期筋の売り仕掛けからの買い戻しといった格好であった。決算発表が第2弾のピークを迎えるほか、米国市場との相関性が足元で低下していること、週末の米雇用統計の発表も控えていること、更に3連休を控えていることからも積極的な売買を手控えさせているようである。

また、市場参加者が限られている中、決算に対する株価への反応が大きくなっている。低迷していた銘柄の決算評価は大きく、これまで強く推移していた銘柄については、余程のサプライズがない限り利益確定に向かわせており、全体としてはグロース株からバリュー株へのリバランスを意識させる。週末の雇用統計のほか、休み中にも米国の追加財政策が決まるとみられているため、これを受けた米国市場の物色変化などが影響を与えやすい。更に米中対立への警戒感は高まっており、よりグロース株の利益確定から、バリュー株へのシフトにもつながる可能性がありそうだ。

《CN》

提供:フィスコ

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