話題株ピックアップ【夕刊】(1):KLab、島津、スクエニHD

注目
2020年8月7日 15時15分

■KLab <3656>  849円  +149 円 (+21.3%)  本日終値  東証1部 上昇率3位

KLab<3656>が急騰。6日の取引終了後、「ジョジョの奇妙な冒険」アニメーションシリーズの中国大陸および台湾、香港、マカオ地域におけるモバイルオンラインゲーム配信権を取得したと発表しており、これが好感された。同タイトルは、中国の盛趣遊戯(せいしゅゆうぎ)と提携し提供するもので、簡体字版と繁体字版を開発及び配信するという。なお、中国大陸向け「ジョジョの奇妙な冒険」アニメーションシリーズのモバイルオンラインゲームは、同作が初となるという。また、中国のオンラインゲーム会社である崑崙と共同開発したスマートフォン向け3DアクションMMORPG「BLEACH Soul Rising」の年内サービス開始予定と、6日から事前登録キャンペーンを開催すると発表したことも好材料視された。同時に発表した第2四半期累計(1~6月)連結決算は、売上高159億4800万円(前年同期比7.7%増)、営業利益7億5300万円(同42.2%減)だった。「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS」(スクスタ)の寄与や「キャプテン翼」の周年キャンペーンが好調に推移し売上高は増加したが、支払手数料などが増加した。なお、20年12月期通期業績予想は、売上高を従来予想の350億~400億円から330億~360億円(前期比6.1~15.7%増)へ下方修正し、営業利益は10億~30億円(同40.3%減~79.3%増)の従来予想を据え置いた。

■福山通運 <9075>  4,605円  +655 円 (+16.6%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率5位

福山通運<9075>が急騰。6日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を2785億円から2805億円(前期比4.3%減)へ、営業利益を127億円から170億円(同17.2%減)へ、純利益を85億円から122億円(同5.6%減)へ上方修正したことが好感された。今期は従来、上期は新型コロナウイルス感染症拡大により輸送量が減少し、非常に厳しい事業環境を想定する一方、下期から影響が軽減される前提だった。ただ、上期において貨物輸送量が減少するなかでの配送ルートの見直しなどの業務改革により、費用を抑制できる見込みとなったことが寄与する見通しだ。なお、第1四半期(4~6月)決算は、売上高688億3200万円(前年同期比4.4%減)、営業利益49億3600万円(同5.3%減)、純利益36億7800万円(同17.9%増)だった。

■島津製作所 <7701>  3,170円  +388 円 (+14.0%)  本日終値  東証1部 上昇率7位

島津製作所<7701>がマドを開けて大きく買われ5連騰。6日の取引終了後に発表した21年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、売上高801億7600万円(前年同期比0.7%減)、営業利益60億8500万円(同36.3%増)となり、これを好材料視する買いが向かった。新型コロナウイルス感染症の影響を受け、主力の計測機器は液体クロマトグラフや質量分析システムなど多くの機種で販売が減少した。一方、4月に発売したPCR検査用新型コロナウイルス検出試薬キットが急速に立ち上がり業績に貢献したほか、経費削減や営業活動の制限による費用の減少なども寄与し、営業利益は第1四半期として過去最高を記録した。

■アルペン <3028>  1,795円  +209 円 (+13.2%)  本日終値  東証1部 上昇率9位

アルペン<3028>が続急伸。6日の取引終了後に発表した21年6月期連結業績予想で、売上高2300億3000万円(前期比5.5%増)、営業利益63億9500万円(同54.7%増)、純利益36億1900万円(前期1700万円の黒字)と大幅増益を見込んでいることが好感された。成長市場であるアウトドアやスポーツアパレルを中心に展開を更に強化するほか、生産性の向上を図ることで、コスト水準のもう一段階の抑制を図るという。なお、20年6月期決算は、売上高2179億4300万円(前の期比4.5%減)、営業利益41億3300万円(同2.7倍)、最終利益1700万円(前の期9億3500万円の赤字)だった。また、同時に発表した7月度の月次情報で、既存店売上高が前年同月比1.6%増となり、2カ月連続で前年を上回ったことも好材料視された。全店売上高は同0.7%増だった。

■スクエニHD <9684>  6,890円  +760 円 (+12.4%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率10位

スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>が寄り付きから急騰、一時ストップ高に買われた。株価は一気に7000円の大台を突破し、上場来高値を更新した。6日の取引終了後に発表した21年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、売上高870億5400万円(前年同期比63.2%増)、経常利益241億6900万円(同3.8倍)といずれも急拡大しており、これを好感する買いが向かった。デジタルエンタテインメント事業で4月に発売したゲームソフト「ファイナルファンタジー7リメイク」のデジタル販売が大きく伸長したうえ、ライセンス収入なども増加した。また、前期の第2四半期以降にサービスを開始したスマートフォン向けゲーム「WAR OF THE VISIONS ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス 幻影戦争」「ドラゴンクエストウォーク」も収益拡大に貢献した。なお、通期業績予想は引き続き未定としている。

■メルカリ <4385>  5,170円  +510 円 (+10.9%)  本日終値

メルカリ<4385>が急騰し、株価は新規上場した18年6月以来となる5000円大台を突破した。6日の取引終了後に発表した20年6月期の連結最終損益は227億7200万円の赤字(前の期は137億6400万円の赤字)に赤字幅が拡大したが、従来予想の261億円~276億円の赤字を上回って着地したことが好材料視された。第4四半期に新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、国内と米国でEコマース需要が拡大し、フリーマーケットアプリ「メルカリ」の利用者数が増加したことが寄与。コロナ禍で広告宣伝費を中心とした投資を抑制したことに加え、コスト削減を強化したことなども業績上振れの要因となった。なお、第4四半期の営業損益は9億2900万円の黒字と上場後初の黒字を達成しており、これも評価材料となった。

■ピジョン <7956>  4,570円  +430 円 (+10.4%)  本日終値

ピジョン<7956>は反発して一時、前日比12.1%高の4640円に買われ1カ月ぶりに年初来高値を更新した。6日の取引終了後に発表した第2四半期累計(1~6月)連結決算は、売上高484億3100万円(前年同期比7.8%減)、営業利益80億3100万円(同13.2%減)、純利益58億5500万円(同10.8%減)と2ケタの営業減益となったが、株価は冴えない展開だっただけに、アク抜け感から買いが入ったようだ。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、衛生意識の高まりからヘルスケア・介護用品の需要が高まったほか、欧米ではEコマースチャネルにける主力製品の乳首クリームや消耗品を含む母乳関連の販売は好調だった。ただ、インバウンド需要の大きいベビー・ママ向け用品を中心に売上高が減少したほか、それに伴うプロダクトミックスの悪化などによる総利益率が低下したことが響いた。なお、20年12月期通期業績予想は、売上高985億~1024億円、営業利益134億~155億円、純利益96億~109億円の従来見通しを据え置いている。

■IIJ <3774>  4,110円  +355 円 (+9.5%)  本日終値

インターネットイニシアティブ<3774>が後場一段高。正午ごろに発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高503億7900万円(前年同期比1.1%増)、営業利益20億4700万円(同48.2%増)、純利益11億1600万円(同43.8%増)と大幅増益を見込んでいることが好感された。前年同期にあった大口特定顧客のモバイル移行による減収の影響やATM運営事業における新型コロナウイスる感染症の影響などがあったものの、リモートアクセスやWeb会議などに伴うトラフィックが増えたIPサービスが好調だったほか、IoTに加えてリモートワーク・仮想デスクトップ接続などの追加需要があったモバイルサービスも伸長し、利益拡大を牽引した。なお、21年3月期通期業績予想は、売上高2100億円(前期比2.7%増)、営業利益87億円(同5.8%増)、純利益50憶円(同24.8%増)の従来見通しを据え置いている。

■近鉄エクスプレス <9375>  2,088円  +174 円 (+9.1%)  本日終値

近鉄エクスプレス<9375>が急反発し、年初来高値を更新した。同社は6日取引終了後に、21年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業収入は前年同期比3.6%増の1404億7300万円、営業利益は同2.0倍の79億1300万円となった。新型コロナウイルスの影響で取り扱い物量は減少したが、旅客便の減便による輸送スペースの大幅な減少とそれに伴う運賃原価及び販売価格の上昇が営業収入を押し上げた。あわせて、これまで未定としていた21年3月期通期の連結業績予想を公表。営業収入見通しは前期比5.2%減の5160億円、営業利益見通しは同3.6%減の190億円としている。

■ミツウロコG <8131>  1,150円  +93 円 (+8.8%)  本日終値

6日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は45%増益・上期計画を超過」が好感された。

ミツウロコグループホールディングス <8131> が8月6日大引け後(16:00)に決算を発表。21年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比45.2%増の29.2億円に拡大し、4-9月期(上期)計画の18億円に対する進捗率が162.7%とすでに上回り、さらに5年平均の92.1%も超えた。

⇒⇒ミツウロコGの詳しい業績推移表を見る

同時に発表した「0.3%を上限に自社株買いを実施」も買い材料。

発行済み株式数(自社株を除く)の0.3%にあたる17万株(金額で1億7969万円)を上限に、8月7日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施する。

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