今週の【早わかり株式市況】大幅反発、週前半は米株高と買い戻しで急上昇も後半失速
■今週の相場ポイント
1.日経平均は大幅反発、前週大幅安の反動で広範囲に買い戻された
2.ナスダック指数の最高値更新など米株高や円安基調も追い風に
3.日経平均が2万2500円超えで利益確定売りが優勢に
4.週後半は戻り売り圧力が強く上値の重さが意識される
5.3連休を控えて下値を探る展開も下値は限られた
■週間 市場概況
今週の東京株式市場は日経平均株価が前週末比619円(2.86%)高の2万2329円と2週ぶりに大幅上昇となった。
今週は米株高と前週の大幅下落の反動で週前半は大幅に上昇したものの、その後は戻り売り圧力が強く上値の重さが意識され下値を探る展開となった。しかし、下値は限られ底堅く週間では600円を超える上昇となった。
週明け3日(月)は前週末の米株高に加え、前週末まで日経平均が6日続落し値を大きく下げた反動もあって、広範囲に買い戻しが入り大きく切り返す展開。円安基調や中国・上海株上昇も追い風となり、日経平均は480円超える上昇となった。4日(火)もリスクオンの買いが継続。前日の米国株市場でナスダック総合指数が史上最高値を更新するなど米株高を受け、買い戻しを絡めたリバウンド局面となり、日経平均は380円近く上げた。5日(水)は日経平均が前日に2万2500円を超えたことで一転、利益確定売りが優勢となり小幅に反落した。一時200円を超す下落する場面があったが、日銀のETF買いに対する観測で後場に入り下げ渋った。6日(木)は新型コロナワクチンへの期待を背景とした米株高を受けて朝方こそ買い先行したものの、買い一巡後は売り直され日経平均は続落。7日(金)も米株高を追い風にプラス圏でスタートとしたが、戻り売り圧力が強く、3連休前の買い控えもあって下値を探る展開となり3日続落となった。
■来週のポイント
来週はお盆休みで市場参加者が少なく薄商いとなる中、方向感に乏しい狭いレンジの相場展開になりそうだ。
重要イベントとしては、国内では11日朝に発表される6月国際収支が注目される。海外では10日に発表される中国7月の生産者物価指数と消費者物価指数や12日発表の米国7月消費者物価指数、14日に発表される中国7月工業生産高と米国7月の小売売上高と鉱工業生産に注視が必要だろう。
■日々の動き(8月3日~8月7日)
【↑】 8月 3日(月)―― 7日ぶり大幅反発、米株高や円安で買い戻し
日経平均 22195.38( +485.38) 売買高13億2265万株 売買代金 2兆3748億円
【↑】 8月 4日(火)―― 大幅続伸、米株高を受けリスクオンの買い継続
日経平均 22573.66( +378.28) 売買高14億0341万株 売買代金 2兆5086億円
【↓】 8月 5日(水)―― 3日ぶり反落、日銀のETF買い観測で後場下げ幅縮小
日経平均 22514.85( -58.81) 売買高12億0480万株 売買代金 2兆1780億円
【↓】 8月 6日(木)―― 続落、一時プラス圏に浮上も方向感に欠ける展開
日経平均 22418.15( -96.70) 売買高10億7978万株 売買代金 1兆9955億円
【↓】 8月 7日(金)―― 3日続落、米株高も半導体関連株中心に売り優勢
日経平均 22329.94( -88.21) 売買高11億8938万株 売買代金 2兆2781億円
■セクター・トレンド
(1)全33業種が上昇
(2)郵船 <9101> など海運や日本製鉄 <5401> など鉄鋼といった景気敏感株の一角が大きく買い戻された
(3)国際石開帝石 <1605> 、石油資源 <1662> など鉱業も大幅反発
(4)トヨタ <7203> など自動車、ダイキン <6367> など機械といった輸出株も上昇
(5)SGHD <9143> など陸運、三井不 <8801> など不動産といった内需株も堅調
(6)東京海上 <8766> など保険、三菱UFJ <8306> など銀行といった金融株も高い
(7)武田 <4502> など医薬品、関西電 <9503> など電力・ガスといったディフェンシブ株は上昇鈍い
■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数上位5テーマ)
1(1) デジタルトランスフォーメーション(DX)
2(3) コロナウイルス ── 世界的な感染拡大に歯止めかからず
3(2) テレワーク
4(4) 5G
5(32) eコマース ── 巣ごもり消費継続でネット通販関連株に関心
※カッコは前週の順位
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