話題株ピックアップ【夕刊】(2):三菱UFJ、楽天、ワークマン

注目
2020年8月12日 15時19分

■レノバ <9519>  1,115円  +27 円 (+2.5%)  本日終値

レノバ<9519>は大幅続伸。11日の取引終了後に発表した21年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、売上高59億8600万円(前年同期比68.7%増)、経常利益16億7400万円(同4.6倍)に拡大しており、これを好感する買いが入った。主力の再生可能エネルギー事業で前期に連結化した大規模太陽光発電3施設(那須烏山ソーラー、軽米西ソーラー、軽米東ソーラー)が加わり売電収入が増加したうえ、御前崎港バイオマス事業における開発報酬を追加計上したことも業績拡大につながった。

■三菱UFJ <8306>  439.4円  +9.4 円 (+2.2%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>といったメガバンクが高い。11日のニューヨーク市場で米長期金利が前日比0.061%高い0.642%に上昇。一時0.66%と約1カ月ぶりの水準に上昇した。長期金利上昇による利ザヤ拡大期待から、JPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカなどが上昇した。この流れのなか、東京市場でも大手銀行株に買いが流入した。

■メック <4971>  1,877円  -181 円 (-8.8%)  本日終値  東証1部 下落率6位

メック<4971>は大幅反落。11日の取引終了後、20年12月期の連結業績予想について、営業利益を17億円から20億円(前期比22.2%増)へ、純利益を12億5000万円から14億円(同13.2%増)へ上方修正したが、目先の材料出尽くし感から売り優勢となったようだ。次世代データセンター向けサーバーの本格的な需要の遅れや自動車市場の低迷、スマートフォン需要鈍化の市況を踏まえて、売上高は116億円から111億円(同2.2%増)へ下方修正した。ただ上期において、在宅勤務や自宅学習の増加によるパソコンやタブレット端末の需要の高まりや、データ量の増加を背景とした既存のサーバー需要の拡大などで、関連する製品が好調に推移したことに加えて、出張自粛などで販管費が抑制されたことが利益を押し上げる。なお、第2四半期累計(1~6月)決算は、売上高57億100万円(前年同期比14.6%増)、営業利益11億3300万円(同85.8%増)、純利益7億9400万円(同73.8%増)だった。

■楽天 <4755>  983円  -83 円 (-7.8%)  本日終値  東証1部 下落率9位

楽天<4755>が急落、一時8%を超える下げで4ケタ大台を割り込む展開となった。売買代金も膨らみ、東証1部で第5位にランクインした。11日取引終了後に発表した20年12月期上期(1~6月)の決算は最終損益が274億8500万円の赤字となり、これを嫌気する売りを浴びる格好となった。携帯電話事業などへの参入に伴う先行投資が収益を圧迫した。なお、売上高は前年同期比16%増の6787億6800万円と2ケタの伸びを確保している。株価は中長期トレンドの分水嶺である75日移動平均線近辺で売り買いを交錯させており、テクニカル的にも正念場にある。

■応用地質 <9755>  1,302円  -86 円 (-6.2%)  本日終値

応用地質<9755>が後場マイナスに転換。午後2時ごろ、20年12月期の連結業績予想について、売上高を550億円から520億円(前期比3.5%減)へ、営業利益を30億円から23億円(同10.9%減)へ、純利益を22億円から17億円(同21.9%減)へ下方修正したことが嫌気された。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、景気の減速や原油・資源価格市場の低迷、移動制限などが発生し、海外のグループ子会社を中心に売上高が減少していることが要因としている。なお、第2四半期累計(1~6月)決算は、売上高244億300万円(前年同期比1.8%増)、営業利益16億9300万円(同54.9%増)、純利益11億2800万円(同40.2%増)だった。

■日医工 <4541>  1,224円  -60 円 (-4.7%)  本日終値

日医工<4541>が反落。11日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高452億6500万円(前年同期比2.7%減)、営業利益4億9100万円(同71.6%減)、純利益2億9000万円(同84.0%減)と大幅減益となったことが嫌気された。19年10月及び20年4月の薬価改定による薬価引き下げや、新型コロナウイルス感染症の影響などで、ジェネリック医薬品を手掛ける、中核の日医工グループが落ち込んだ。なお、21年3月期通期業績予想は、売上高1990億円(前期比4.7%増)、営業利益75億円(同2.6倍)、純利益52億円(同1.3%増)の従来見通しを据え置いている。

■ワークマン <7564>  9,380円  -420 円 (-4.3%)  本日終値

ワークマン<7564>は4日続落。11日の取引終了後、未定としていた21年3月期の単独業績予想について、売上高990億900万円(前期比7.3%増)、営業利益218億4700万円(同14.0%増)、純利益155億3900万円(同16.2%増)と売上高、営業利益ともに過去最高を更新する見通しを発表したものの、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。緊急事態宣言の解除以降、経済活動が再開しつつあり、足もとの業績が売上高、客数ともに前年同月比を上回る水準であることを踏まえたという。なお、期末一括配当は、前期比横ばいの50円とした。同時に発表した21年3月期第1四半期(4~6月)の決算は、売上高256億6400万円(前年同期比24.7%増)、営業利益61億6300万円(同30.5%増)、純利益41億6000万円(同30.4%増)だった。

■ベガコーポレーション <3542>  3,010円  -125 円 (-4.0%)  本日終値

ベガコーポレーション<3542>が急落。11日取引終了後に発表した月次業績で、7月の売上高は前年同月比52.9%増の17億2500万円と好調を継続したが、株価は7月31日に業績上方修正して急騰したあとの調整局面が続いている。同日、東証と日証金が12日売買分から信用取引に関する臨時措置を実施すると発表したことも弱材料視されたもよう。東証は委託保証金率を現行の30%以上から50%以上(うち現金を20%以上)に、日証金も同様に貸借取引自己取引分などの増担保金徴収率を現行の30%から50%(うち現金を20%)にそれぞれ引き上げる。

■ソフトバンクグループ <9984>  6,192円  -169 円 (-2.7%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>が安い。11日取引終了後に発表した20年4~6月期の決算は最終利益が前年同期比12%増の1兆2557億1200万円と2ケタ伸長となった。20年1~3月期は新型コロナウイルスの影響で最終損益は1兆4381億6300万円の巨額赤字に陥ったが、足もとは資産売却による守りの姿勢を明示し、バランスを立て直している。ただ、4~6月期の業績改善は株価には事前に織り込まれていた部分もある。下値では買い板が厚いものの上値の重さも意識され、商い活発ながら方向感がつかみにくい状況にある。

■住友金属鉱山 <5713>  3,320円  -75 円 (-2.2%)  本日終値

金関連銘柄が安い。代表的な産金株である住友金属鉱山<5713>が反落したほか、SPDRゴールド・シェア<1326>や金価格連動型上場投資信託<1328>、WisdomTree 金上場投資信託<1672>といった金価格に連動する上場投信(ETF)も値を下げた。11日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物相場は前日比93.4ドル安の1トロイオンス=1946.3ドルと大幅に反落した。米国市場で、新型コロナウイルスに対するワクチンへの期待が高まり、経済が正常化すれば金利は反転するとの思惑から米長期金利が上昇。これを受け、金利がつかない金には売りが膨らんだ。

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