話題株ピックアップ【夕刊】(1):アルバック、日本製鉄、ロート製薬

注目
2020年8月12日 15時15分

■アルバック <6728>  3,890円  +570 円 (+17.2%)  本日終値  東証1部 上昇率3位

アルバック<6728>が急騰。11日の取引終了後、23年6月期を最終年度とする中期経営計画を発表し、売上高2100億円、営業利益率16%(336億円)以上を目指すとしたことが好感された。中国で半導体・電子デバイス関連の投資が活発化していることや、大型基板OLED(有機EL)量産開発への取り組みなどが新たな投資の動きを取り込む方針。また、技術・設計から生産体制まですべての工程での生産性向上による利益率改善を図るという。同時に発表した20年6月期決算は、売上高1854億200万円(前の期比16.0%減)、営業利益159億5800万円(同33.0%減)だった。なお、21年6月期業績予想は、売上高1650億円(前期比11.0%減)、営業利益150億円(同6.0%減)を見込む。

■ソフトクリエ <3371>  2,555円  +233 円 (+10.0%)  本日終値

ソフトクリエイトホールディングス<3371>が後場一段高。午後1時35分に発表された第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高57億7400万円(前年同期比12.4%増)、営業利益6億7500万円(同2.1倍)、純利益4億3800万円(同70.4%増)と大幅増益となったことが好感された。ECサイト構築パッケージ「ecbeing」を活用したECソリューション事業の拡大に注力したことに加えて、セキュリティービジネスや独自サービスである「SCクラウド」の拡大に注力したことが奏功した。21年3月期通期業績予想は、売上高225億9000万円(前期比5.1%減)、営業利益22億7000万円(同4.6%減)、純利益13億6000万円(同4.9%減)の従来見通しを据え置いている。

■日本マイクロニクス <6871>  1,144円  +62 円 (+5.7%)  本日終値

11日に決算を発表。「非開示だった決算期変更する今期経常は38億円、未定だった配当を22円に修正」が好感された。

日本マイクロニクス <6871> が8月11日大引け後(15:00)に決算を発表。20年12月期第3四半期累計(19年10月-20年6月)の連結経常利益は前年同期比14.2%減の19.5億円に減った。同時に、従来未定としていた期末一括配当は22円(前期は10円)実施する方針とした。

⇒⇒日本マイクロニクスの詳しい業績推移表を見る

■プレサンス <3254>  1,362円  +71 円 (+5.5%)  本日終値

11日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は14%減益も対上期進捗は過去平均を超過」が好感された。

プレサンスコーポレーション <3254> が8月11日大引け後(15:00)に決算を発表。21年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比14.1%減の119億円に減ったが、4-9月期(上期)計画の154億円に対する進捗率は77.3%に達し、5年平均の65.6%も上回った。

⇒⇒プレサンスの詳しい業績推移表を見る

■ショーボンド <1414>  4,985円  +215 円 (+4.5%)  本日終値

ショーボンドホールディングス<1414>が大幅続伸。11日の取引終了後に発表した21年6月期連結業績予想で、売上高717億円(前期比6.1%増)、営業利益134億円(同3.6%増)、純利益93億円(同3.3%増)と3期連続で営業最高益更新を見込み、年間配当を前期比7円増の86円50銭を予定していることが好感された。国土強靱化のための3カ年緊急対策による国、地方自治体からの発注や、高速道路会社の大規模更新・大規模修繕工事の発注が継続されるなど、受注環境は引き続き良好であり、豊富な手持ち工事高を背景に業績拡大を見込むという。なお、20年6月期決算は、売上高675億9000万円(前の期比11.1%増)、営業利益129億3000万円(同10.3%増)、純利益90億500万円(同11.5%増)だった。

■マーベラス <7844>  808円  +31 円 (+4.0%)  本日終値

マーベラス<7844>が商いを膨らませ大幅高、一時50円高の827円まで上値を伸ばす場面があった。オンラインゲームや家庭用ゲームソフトの企画開発のほか、音楽や映像コンテンツの企画制作を手掛け、アニメなどを中心に多角的な事業領域で展開を図っている。消費者の巣ごもり環境が続くなか、スマホゲームの新作タイトルが順調に立ち上がり、ゲームソフト販売も好採算のリピート販売などが収益を押し上げている。20年4~6月期営業利益は8億9000万円と前年同期比34%増と急拡大しており、これを評価する買いが断続的に入った。また直近では、11日からモバイルオンラインゲーム「一騎当千バーストファイト」で、イベント「Hello!! Gothic World」を開催したことを発表、これも株価の刺激材料となったようだ。早晩株価は5月下旬につけた875円の年初来高値更新を視界に入れる可能性もある。

■日本製鉄 <5401>  1,061円  +38 円 (+3.7%)  本日終値

日本製鉄<5401>、東京製鐵<5423>など高炉株や電炉株を問わず、鉄鋼セクターにまとまった買いが入り、業種別値上がり率で首位となった。ここにきて日米ともにリターンリバーサルの流れが形成されるなか、コロナ禍で売り込まれた景気敏感株中心に買い戻しの動きが目立っている。新型コロナウイルスの感染拡大のなかで勝ち組セクターとして上値を追った半導体やネット関連の一角が利益確定売りに晒される一方、目先売り物が枯れている鉄鋼株はコロナ禍で売られた素材関連の一角として目先ショートカバーの動きに加え、グロース株からの一部資金シフトの動きも観測されたもよう。

■ロート製薬 <4527>  3,400円  +110 円 (+3.3%)  本日終値

ロート製薬<4527>は続伸。11日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高386億4100万円(前年同期比7.8%減)、営業利益38億7800万円(同0.4%増)となり、減収ながら増益となったことが好感された。外出自粛の影響もあり、日焼け止めやリップクリーム、コンタクト関連品が減収となったが、高額目薬や美容液「オバジ」シリーズなど高付加価値品が堅調に推移したことが利益増に寄与。また、前期子会社化した日本点眼薬研究所に加えて、医薬品開発・製造受託子会社なども貢献したほか、一昨年から取り組んできた構造改革費用が一巡したこともプラスに働いた。なお、21年3月期通期業績予想は、売上高1830億円(前期比2.8%減)、営業利益218億円(同5.6%減)の従来見通しを据え置いている。

■物語コーポレーション <3097>  7,970円  +230 円 (+3.0%)  本日終値

物語コーポレーション<3097>が大幅高で3日続伸。11日の取引終了後に発表した20年6月期の連結経常利益は前の期比35.4%減の30億2800万円に落ち込んだが、続く21年6月期は前期比42.0%増の43億円とV字回復する見通しとなり、これを好感する買いが入った。前期は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、店舗休業を実施したことが収益を圧迫した。今期は主力の「焼肉きんぐ」をはじめ、「丸源ラーメン」「寿司・しゃぶしゃぶ ゆず庵」といった主力ブランドを中心に積極出店を継続し、計56店舗の新規出店を計画。売上高は691億600万円と前期比19.2%の増収を見込む。併せて、前期の年間配当を110円から95円(前の期は90円)に減額する一方、今期は前期比5円増の100円と連続増配を維持する方針を示したことも評価材料となったようだ。

■JCRファーマ <4552>  11,090円  +280 円 (+2.6%)  本日終値

JCRファーマ<4552>が続伸で1万500円近辺のもみ合いを上放れてきた。製薬会社と創薬ベンチャーの両面を併せ持ち、安定した業績と新薬開発力の高さが機関投資家などの買いを継続的に呼び込んでいる。遺伝子組み換え天然型ヒト成長ホルモン製剤「グロウジェクト」や間葉系幹細胞を使った細胞医薬品「テムセル」などの有力商品が業績拡大に貢献。高難度の血液脳関門の通過技術「J-Brain Cargo」を活用した新薬開発にも傾注し、同分野の基盤的知財を有する米バイオベンチャーを傘下に収めるなどM&A戦略で開発力を強化しており、今後の展開に期待がかかっている。遺伝子難病「ライソゾーム病」のハンター症候群を対象とする治療薬については秋口の承認申請を目指し、これもマーケットの注目材料となった。

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