注目銘柄ダイジェスト(前場):アトラ、BUYSELL、ACSLなど
アトラ<6029>:332円(+80円)
ストップ高。先週末に特別利益の計上、それに伴う業績修正を発表している。投資保有有価証券の一部を売却し、売却益6300万円を特別利益に計上、20年12月期最終損益は従来予想の1300万円の黒字から7600万円の黒字に増額している(前期は1.46億円の赤字)。売上高や営業利益の予想は変更していない。あくまで一時的な収益計上ではあるものの、上半期は営業赤字に転落していたこともあって、通期予想据え置きも当面の安心感につながる形へ。
KDDI<9433>:3103円(-128円)
大幅続落。本日は大手通信株が一斉安の展開になっている。菅官房長官の自民党総裁選出馬検討報道が伝わっており、売り材料視されているものとみられる。同氏は以前から国内携帯料金の引き下げに関する取り組みに意欲的とされており、今後の業界環境には逆風につながるとの見方が優勢に。また、ソフトバンクの株式売出によって、セクター間リバランスの流れなどを先取りする動きもあるようだ。
三菱商事<8058>:2567.5円(+235円)
急反発。著名投資家のウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイが、日本の5大商社株をそれぞれ5%超保有していることがわかったと報じられている。同社に関しては5.04%を保有のようだ。保有目的はそれぞれ純投資としている。それぞれの株式について、最大9.9%まで保有比率を高める可能性があるともされている。総合商社株見直しのきっかけにつながっているほか、当面の需給下支え期待も高まる形に。
ソフトバンク<9434>:1393円(-38.5円)
大幅続落。親会社のソフトバンクグループが、保有株約9億2749万株の売出を発表している。オーバーアロットメントによる売出も最大で1億57万1200株実施し、出資比率は62%から40%に低下する。売出価格は14-16日の期間に決定。一方、同社では発行済み株式数の1.68%にあたる8000万株、1000億円を上限とする自社株買いを実施すると発表、一株当たりの価値は向上することになるが、短期的な需給悪化を警戒する動きが先行。
ミナトHD<6862>:491円(+44円)
大幅に3日ぶり反発。17日付で公表したテレビ会議システムを取り扱うプリンストン(東京都千代田区)の株式取得(完全子会社化)が完了したと発表している。取得価額は非開示。これに伴い、21年3月期の営業利益予想を従来の1.50億円から1.80億円(前期実績3.05億円)に上方修正した。プリンストンが手掛けるビデオ会議システムなどの需要が底堅く推移すると見込む。
BUYSELL<7685>:3130円(+486円)
大幅に3日ぶり反発。ブランド品買い取りのダイヤコーポレーション(東京都渋谷区)の発行済株式の一部を取得する株式譲渡契約と株式交換契約を締結したと発表している。取得価額は16.66億円。株式交換ではダイヤコーポレーション株1株に対し、BuySell Technologies株8750株を割当交付する。ダイヤコーポレーションのコスメ事業を会社分割で切り離し、リユース事業を完全子会社化する。株式交換の効力発生日は11月6日。
ACSL<6232>:2690円(+326円)
大幅に反発。産業用ドローンの研究開発などを手掛けるエアロネクスト(東京都渋谷区)と同社の機体構造設計技術「4D GRAVITY」を搭載した産業用ドローンの共同開発契約と開発機体の製造・販売に関する4D GRAVITY特許群のライセンス契約を締結したと発表している。物流領域に特化したドローンに同技術を活用することで、安定性・効率性・機動性を向上させる。
《ST》