そんなことも知らないのと言われた「ダウ理論」で、ソフトバンクG株にリベンジ
目指せ億トレ、頑張り投資家さんの稼ぎ技~レブルさんの場合 第2回
登場する銘柄
サラリーマンから専業投資家に転身したばかりの若手トレーダー。東海地区在住。2016年に数百万円で株式投資を始め、5年足らずで資産10倍化を達成する。現在は株式の他、為替、商品、仮想通貨など様々な資産クラスを手掛けるオールラウンダーで、株式もデイトレーダーを基本とし、スイング、長期などバラエティに富んだ手法を加えてリターンを得るのが得意。最近はコロナ大暴落前に相場の違和感を察知し、最終的にはノーポジション状態に。保有資金の多くを傷めず温存できたため、それをFXのデイトレ等に活用し、わずか2カ月程度でコロナ暴落直前から資産を4倍に膨らませる。平日は毎日行っているツイキャスが好評で、ファンが増加中。
1回目「5年で資産10倍を実現した『支配者便乗の法則』」を読む
先週から新たにスタートした頑張り投資家さんシリーズ。トップバッターで登場するレブルさん(ハンドルネーム)は、5年で資産を10倍化させた32歳若手投資家だ。
初回記事で触れた通り、レブルさんの強みは儲け技の引き出しが多いことだ。株式にはじまり、為替、商品、仮想通貨など手掛ける投資対象が幅広く、同じ株式でもデイトレードを主軸としつつ、数日から数週間程度を投資期間とするスイングトレード、さらに中長期投資など、様々な時間軸の投資を手掛けて成果を上げる。
今回はスイングトレードにフォーカス! この手法では、株価チャートのローソク足や出来高の動きから、市場参加者の心理を見極め「買いか、売りか、待ちなのか」を判断し、取引する。
レブルさんはこのスイング投資で「ダウ理論」と呼ばれる6つの基本法則を基本に据えている。同理論は、米国の主要指数であるダウ工業株30種平均を考案したチャールズ・ダウが提唱する法則だ。
さぞや難しいテクニカル指標を使いこなしているかと思いきや、話を聞くととてもシンプルで初心者でも取り組みやすい内容だ。
今回は、レブルさんが投資の拠り所とするダウ理論とは何かを解説し、そして最近の相場で個人投資家の関心を集めたソフトバンクグループ<9984>、アンジェス<4563>を具体例に、レブルさんがどこを買いや売りの重要ポイントとして見ているかを紹介していく。
株価の値踏みができる人の行動に乗る
本題に入る前に、レブルさんがスイング投資で分析に使う株価チャートで、特に注視しているものを紹介しよう。それらはローソク足、移動平均線そして出来高になる。これらからは数値の動きやトレンドをつかむのに加えて、相場に参加する投資家の心理を読み、では自分がどうすべきかを判断する。
企業分析などを綿密に行って、現在の株価が割安か割高かを分析して投資するファンダメンタルズ重視の投資家の中には、テクニカル分析は見向きもしないという人もいる。
一方のレブルさんがテクニカルを重視するのは、ファンダメンタルズ派の行動を尊重しているがゆえだ。どういうことなのか?
レブルさんはチャートには、今の株価が妥当なのかを値踏みするファンダメンタルズ派の投資行動の足跡が残されている、と捉えている。彼らの足跡を頼りに、自分が進むべき方向を参考にしない手はない、ということだ。
くだけた表現を使えば、優れたファンダメンタルズ分析ができる人の行動に、「ちゃっかり便乗しちゃいましょう」となる。
新高値はファンダメンタルズの賢者が何かを見極めたサインと考える
レブルさんはこの考えのもと、様々な「重要な節目」に株価が到達するか、そしてブレイクするかなどを見極めながら売買を行う。その「節目」となるものは複数あるなか、全体相場の地合い、ターゲットとする個別銘柄の特性により使いわけていく。
では「節目」を意識した投資とは? 最も分かりやすい例が、トレンドフォロー型の投資家がよく使う「新高値更新」のタイミングを狙うやり方だ。なぜ新高値更新が買いポイントとして優位性があると思うのか、考え方はこうだ。
まずレブルさんは、新高値が付いた理由をこう考える。それは、
ファンダメンタルズ派が、過去の高値を付けた時とは別の前向きな評価ができる「何か」を見つけた可能性がある!
逆に言えば、過去の高値を抜けないでいるうちは、ファンダメンタルズ面に代わり映えがない状態で、この段階では積極的に「買う」状況ではないと考えられる。
こうした前提から新高値更新を達成できたタイミングで、仮に自分自身がその銘柄のファンダメンタルをしっかり研究し尽くしてなかったとしても、"ファンダメンタルズ賢者"に追随してリターンを狙えれば効率的だ。
もちろん投資である以上、自分の期待に反する展開に遭遇する可能性もある。その場合は、「新高値ブレイク」のポイントを割り込んだら、そこで逃げればいいと割り切る。このやり方では、損切りポイントを明確にできる利点もあるのだ。
ただし、新高値更新を買いチャンスとするやり方は、それが上手くいきやすい相場とそうでない相場があり、必ずしも常に有利と捉えているわけではない。
最近で最適な時期となったのは、2017年のような全体相場の地合いが強い時期だ。反対に弱い相場ではさほど向かないとみる。
今年は売りで攻めたい「売り方」が下げを期待する力が働いていると感じられることから、やや不向きと見ている。この考え方の詳細は次回に送る。
「ダウ理論」を身に付け投資の基本に
ここから今回の本題の「ダウ理論」に入る。この理論は、米国の証券アナリストであったチャールズ・ダウ氏がテクニカル面から見た株式相場における値動きの特徴として次ページに挙げる6つの法則がベースになる。
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