前場に注目すべき3つのポイント~政策期待が高まりやすい相場展開に

市況
2020年9月8日 8時45分

8日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:政策期待が高まりやすい相場展開に

■トーホー、2Q営業損失 赤字転換▲28.9億円

■前場の注目材料:シャープ、「プラズマクラスター」、浮遊中ウイルス90%減

■政策期待が高まりやすい相場展開に

8日の日本株市場は、底堅い相場展開が見込まれそうだ。7日の米国市場はレイバーデー(Labor Day:労働者の日)の祝日で休場。ただし、グローベックスのNYダウ先物が200ドルを超える上昇となり、これを材料視した流れにより、日経225先物は23200円を回復している。朝方はこれにサヤ寄せする格好から、買い優勢の展開になりそうだ。昨日の弱い動きによっても23000円を割り込まなかったことから、引き続き23000円が支持線として意識されやすい。

もっとも、米国市場が休場となるため海外勢の売買は膨らみづらく、薄商いの中で短期的な売買に振らされやすい需給状況ではある。また、デリバティブ投資が伝えられたソフトバンクG<9984>のほか、ハイテク株の動向も引き続き見極めたいところであろう。また、週末の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えており、先物市場においてはロールオーバー中心の商いであり、方向感は出難いところでもある。レイバーデー明け後の海外勢の動向も気掛かりである。

一方で、日経平均は23000円処が支持線として意識されており、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から23200円が意識される中、オプション権利行使価格の23250円を中心としたレンジになりやすい。海外勢は日本株をアンダーウエイトしていることから先週のバフェット氏の大手商社株取得に伴うバリュー物色に追随する動きがみられてくるようだと、レンジを切り上げてくる可能性はありそうだ。

また、国内では自民党総裁選がきょう告示される。国会議員票の7割を固めている菅官房長官が優勢であり、アベノミクスを継承した上で、縦割りの打破やデジタル化などの改革に取り組む姿勢を示していることから政策期待が高まりやすいだろう。加えて来年の東京五輪については、新型コロナが終息していなくとも開催される意向が伝えられており、センチメントを明るくさせよう。

物色の流れとしては足元で地銀の上昇にみられている政策関連のほか、改めて五輪関連などへの関心も集まりやすいほか、バリュー株へのシフトも引き続き関心が向かいやすいと考えられる。一方で足元で荒い値動きが続いている中小型株については、利食いが出やすい需給状況と考えられるため、より需給妙味の大きい銘柄にシフトしやすいだろう。

■トーホー、2Q営業損失 赤字転換▲28.9億円

トーホー<8142>が発表した第2四半期業績は、売上高が前年同期比21.6%減の877.03億円、営業損益は28.90億円の赤字(前年同期は4.65億円の黒字)に転じた。ディストリビューター(業務用食品卸売)事業部門においては、新型コロナウイルス感染症の拡大が影響し、主な販売先である飲食店やホテル、テーマパークなどにおいてインバウンド消費が急激に減少したことに加え、4月の緊急事態宣言に伴う広範囲における営業自粛・外出自粛要請などにより市場が急速に縮小した。食品スーパー事業部門においては、新型コロナウイルスによる巣ごもり需要が拡大する一方で、消費者の生活防衛意識の高まりや業界の垣根を越えた競争激化が継続した。

■前場の注目材料

・大阪夜間取引の日経225先物は上昇(23220、大阪日中比+170)

・英独など欧州株は総じて上伸

・日銀のETF購入

・米経済対策効果への期待

・コロナ向けワクチン開発の進展

・シャープ<6753>「プラズマクラスター」、浮遊中ウイルス90%減

・日産自<7201>政府保証1300億円、危機対応融資で最大、国が8割負担

・アイシン精機<7259>駐車場へ商品自動配送、岐阜・商業施設で実証

・三菱自<7211>比にPHV投入、電動車需要掘り起こし

・蛇の目<6445>家庭用ミシン増産、タイ・台湾で下期100万台

・クボタ<6326>米加州で水道耐震管受注、海外攻略に弾み

・JDI<6740>輝度2.5倍の8K液晶開発、バックライトに偏光レーザー

・エスケーエレク<6677>電池交換不要の電子タグ、厚み重さ半減

・大日印<7912>建材用シート、抗ウイルス性能で認証、耐候性などは維持

・日ペHD<4612>家庭用の水性塗料、光触媒で抗菌

・アルコニックス<3036>台湾社に出資、タングステンのリサイクル強化

・エーザイ<4523>パーキンソン病薬の製販承認、Meijiから承継

・DIC<4631>ポリスチレン製品など来月から値上げ

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・08:30 7月毎月勤労統計・現金給与総額(前年比予想:-1.5%、6月:-2.0%)

・08:30 7月家計支出(前年比予想:-3.7%、6月:-1.2%)

・08:50 4-6月期GDP2次速報(前期比年率予想:-28.5%、1次速報:-27.8%)

・08:50 7月経常収支(予想:+1兆9014億円、6月:+1675億円)

<海外>

・特になし

《ST》

提供:フィスコ

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