株価指数先物【引け後コメント】配当再投資に伴う買い需要が指数を押し上げ

市況
2020年9月28日 17時53分

大証12月限

日経225先物 23290 +260 (+1.12%)

TOPIX先物  1640.0 +21.0 (+1.29%)

日経225先物は前日比260円高(+1.12%)の2万3290円で取引を終了。寄り付きは2万3200円とシカゴ先物清算値(2万3165円)を上回って始まった。現物の寄り付き後は東京エレクトロン <8035> 、アドバンテスト <6857> などハイテク株の一角が弱含みで推移した影響もあり、前場半ばには2万3150円まで上げ幅を縮める場面もみられた。しかし、オプション権利行使価格の2万3125円と2万3250円との狭いレンジ内で推移が続くなか、後場半ば辺りから9月決算期末による配当再投資に伴う買い需要への思惑が高まり、引けにかけてレンジ上限を突破。2万3350円まで上げ幅を広げたものの、配当再投資に伴う買い一巡後は上げ幅を縮め、2万3290円で取引を終えた。

米連邦地裁はティックトックを巡る配信禁止措置を暫定的に差し止める命令を下しており、やや警戒感が和らいだ格好である。グローベックスの米株先物が堅調に推移していることも材料視されたとみられる。大統領選候補者によるテレビ討論会を控え、基本的には様子見姿勢が強まりやすく、商いが膨らみづらいなかで、配当再投資に伴う買い需要が指数を押し上げた形であろう。

日経平均は配当落ち分が145円程度とみられており、明日以降は先物とのスプレッドは縮まる。2万3000円は引き続き支持線として意識されることになろうが、オプション権利行使価格の2万3250円辺りでの底堅さがみられてくるようだと、2万3500円とのレンジが意識されてこよう。もっとも、大統領選候補者によるテレビ討論会を受けた米国市場の反応次第であり、レンジの上方移行を想定しつつもポジションを大きくロングに傾けにくいため、目先は日経225先物売り、TOPIX先物買いによるNTショートでのスプレッド狙いとなろう。

なお、NT倍率は先物中心限月で14.20に低下しており、安いところでは14.15まで低下している。8月28日の安値14.13を下回ってくるようだと、一段の低下が見込まれる。

手口面では、日経225先物はSBIが1240枚、ABNアムロが700枚程度の売り越しに対して、モルガンSが1040枚、ソジェンが880枚程度の買い越し。TOPIX先物ではメリルが3200枚、ソジェンが2400枚、ドイツが1150枚程度の売り越しに対して、みずほが2070枚、ゴールドマンが1650枚、野村が1420枚程度の買い越しだった。クレディスイスは小幅ながら日経225先物、TOPIX先物を買い越している。先週は両指数いずれも売り越しており、ショートカバーに向かわせるかが注目される。

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