話題株ピックアップ【夕刊】(2):三菱UFJ、バイク王、KYCOM

注目
2020年9月30日 15時17分

■三菱UFJ <8306>  416.1円  -20 円 (-4.6%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが軟調な動き。前日の米国株市場ではNYダウが4日ぶりに反落となるなか、ゴールドマン・サックスやシティグループなど大手金融機関が軟調だった。新型コロナウイルス感染症の再拡大が観測されるなか、米景気先行きに対する警戒感から米長期金利も低下傾向にあり、銀行セクターには逆風が意識される局面にある。東京市場でも米国事業を展開するメガバンクにとっては運用環境の悪化を警戒する売りが優勢となった。

■日経レバ <1570>  20,700円  -630 円 (-3.0%)  本日終値

NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が後場に入り一段安、2万1000円台を割り込んだ。日経平均にリンクされたETFで変動率は日経平均の2倍に基本設定されており、全体相場のボラティリティが高まると、個人投資家を中心とした短期資金の売り買いが活発化する傾向がある。きょうは、後場寄りに日経平均がギャップダウンスタートとなり、いきなり下げ幅を広げたことで、これに連動する形で水準を切り下げた。きょう午前中に行われた大統領候補による公開討論ではバイデン氏優勢との見方が強まった。これを背景に米株先物が売られ、日経平均も先物主導の仕掛け的な売りが後場寄りに入った。

■国際石油開発帝石 <1605>  563.5円  -15.5 円 (-2.7%)  本日終値

国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>など資源開発関連株が軟調な値動き。前日の欧米株市場は、新型コロナの感染再拡大による経済活動への影響を警戒して総じて売りが優勢だったが、この流れは景気先行き不透明感から原油市況にも及んでいる。前日のWTI原油先物価格は1ドル31セント安の1バレル=39ドル29セントと急落、40ドル台を再び割り込んだ。米国株市場ではシェブロン、エクソンモービルなどのエネルギー関連株の下げが目立っており、東京市場でもこの流れを引き継ぐ形となった。

■トヨタ自動車 <7203>  6,932円  -181 円 (-2.5%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>が続落。注目された米大統領候補の討論会はトランプ氏が冷静さを欠いたとの見方で、バイデン氏に軍配を上げる声が強かったもようで、株式市場はネガティブに反応した。全体リスク回避ムードとなるなか、外国為替市場でも1ドル=105円50銭近辺まで円高進み、為替感応度の高い同社株には売り圧力を助長する形となった。新型コロナウイルス感染が再拡大しているタイミングということもあって、増税への警戒感がドル売りを誘発している。

■KDDI <9433>  2,656円  -9 円 (-0.3%)  本日終値

KDDI<9433>、ソフトバンク<9434>がいずれも軟調。NTTドコモ<9437>の完全子会社化でNTTグループは菅首相の掲げる携帯電話料金値下げに前向きに取り組む構えで、これに追随する格好で料金体系の引き下げが回避しにくい状況が予想されている。それに伴う収益圧迫を警戒する売りが止まらない状況となっている。なお、NTTドコモを吸収し親子上場を解消するNTT<9432>も連日の下落。きょうはウリ気配でスタートする展開となった。買収に伴い4兆3000億円弱の資金を負債で調達することで、これによる財務悪化を懸念する売り圧力が顕在化している。

■バイク王&カンパニー <3377>  308円  +80 円 (+35.1%) ストップ高   本日終値

バイク王&カンパニー<3377>がストップ高。29日の取引終了後、20年11月期の経常利益(非連結)を従来予想の3億7000万円(前期比3.1%増)から8億5000万円(同2.4倍)へ大幅上方修正すると発表しており、これを好感する買いが入った。業者向けのホールセール販売で足もとのオークション相場が上昇していることに加え、小売り部門も各施策や市場の回復を背景に業績が好調に推移しているという。上期業績の好調も反映した。また、指標面では前日終値ベースの予想PERが15.2倍から5.8倍に急低下し、割安感が強まったことも手がかり材料となったようだ。

■KYCOM <9685>  936円  +150 円 (+19.1%) ストップ高   本日終値

KYCOM<9685>は続急騰。独立系ソフト開発会社で受託開発を主力としており、通信や公共向けを中心に実績が高い。データ関連サービスでも強みを発揮する。菅首相の政策骨子のひとつである行政のデジタル化推進では「デジタル庁」創設に向けての動きが今後関連銘柄に恩恵が及ぶとの見方が強く、同社もその一角。信用買い残は20万株程度で株式需給面でも軽さがあり、上値を見込んだ投資資金の攻勢が続いている。

■ウェッジHD <2388>  150円  +22 円 (+17.2%)  本日終値

昭和ホールディングス<5103>とウェッジホールディングス<2388>が高い。29日の取引終了後、両社の子会社であるグループ・リースに対して、Jトラスト<8508>傘下のJトラストアジアがタイで提起した会社更生申立訴訟に勝訴したと発表しており、これを材料視する買いが入った。Jトラストアジアが18年1月10日に会社更生申立訴訟を提起し、19年8月15日付で同申立が棄却され、同年11月26日に控訴が申し立てられ係争中だった。その判決が29日に出され、JTAの請求は全て棄却されたという。なお、Jトラストアジアは最高裁判所への上訴の許可を求める申し立てを行うことを検討するとしている。

■バーチャレク <6193>  714円  +100 円 (+16.3%) ストップ高   本日終値

バーチャレクス・ホールディングス<6193>がストップ高に買われた。29日の取引終了後、非開示だった21年3月期の連結業績見通しを発表。売上高は53億円(前期比10.9%減)と減収を見込むものの、経常損益は4000万円の黒字(前期は1億9100万円の赤字)に浮上する見通しとなり、これを好材料視する買いが入った。IT&コンサルティング事業、アウトソーシング事業ともに一部のクライアントで新型コロナウイルス感染症の影響による委託業務の縮小や開発投資の抑制があり、売上高は2ケタ減となる予想。一方、利益面では前期にIT&コンサルティング事業で計上したタイムインターメディアの大型システム開発案件における品質トラブルに伴う損失がなくなるほか、販管費を含めた徹底したコスト削減も寄与し、黒字に転換する見込みだ。

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