短期的な値幅取り狙いの売買が中心に/オープニングコメント

市況
2020年10月1日 8時46分

1日の日本株市場は、昨日の下落に対する自律反発からの底堅さを見極める展開になりそうだ。9月30日の米国市場ではNYダウが329ドル高だった。予想を上回った9月ADP雇用統計に加え9月シカゴ購買部協会景気指数が2年ぶりの高水準となったほか、追加パンデミック経済救済策を巡る交渉再開でムニューシン財務長官とペロシ下院議長が何等かの合意に至るとの期待から上昇。しかし、速やかな合意には至らず、交渉継続にとどまったため期待感が後退し引けにかけて上げ幅を縮小した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比85円高の23265円。円相場は1ドル105円40銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行となりそうだ。昨日は米大統領選候補者によるテレビ討論会終了後に先物主導で大きく下げる格好となったが、嫌気されたというよりも、売り仕掛け的な売買が影響しているとみられる。そのため、買い一巡後の底堅さをみせてこれるかが注目されやすく、戻りの鈍さが意識されてしまうと、戻り待ちの売り圧力から売り仕掛けの流れに向かいやすいだろう。一方で、底堅さが意識され昨日の急落前の水準まで戻りをみせられれば、短期筋のショートカバーが入りやすいと考えられる。

10月相場入りとなったことでディーラー等の動きも活発化しやすいだろう。ただし、週末に米雇用統計などの重要な指標発表も控えており、オーバーナイトのポジションは取りづらく、短期的な値幅取り狙いの売買が中心といったところ。マザーズなどの中小型株においても、IPO銘柄の活況が続いているが、これまで強い値動きを続けていた銘柄へは利益確定の流れも強まってきており、足元で荒い値動きが目立ってきた。大きくトレンドを崩した銘柄などは次第に需給懸念も高まってくるため、物色対象にも変化がみられる可能性がありそうだ。

また、仕掛け的な売買が中心とはいえ、第1回目の討論会でこれだけ振らされたことから、今後控えている第2回、第3回の討論会においても慎重姿勢が高まりやすく、11月の大統領選まではボラティリティの高い相場展開を余儀なくされそうである。そのため、物色としてもややバリュー株へのシフトが意識されてきやすいほか、菅新政権による政策期待から関連銘柄を探る流れが強まりやすいだろう。

《AK》

提供:フィスコ

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