株価指数先物【引け後コメント】NTロングのポジション構築からTOPIXを外すタイミングを見極めるスタンスか

市況
2020年10月1日 17時50分

大証12月限

日経225先物 23310 +130 (+0.56%)

TOPIX先物 1634.0 +7.5 (+0.46%)

日経225先物は前日比130円高(+0.56%)の2万3310円で取引を終了。寄り付きは2万3350円とシカゴ先物清算値(2万3265円)を上回って始まった。しかし、東証の現物市場においてシステム障害で全銘柄の売買が停止となり、現物とのプログラム売買が執行できないため商いは膨らまず、狭いレンジでのこう着となった。開始直後に付けた2万3360円を高値に前場半ばには2万3240円まで上げ幅を縮めた。

その後は2万3300円から2万3330円辺りでの推移が続いていたが、後場半ばには2万3210円と前場に付けた安値を下回る場面もみられた。ただ、グローベックスの米株先物はNYダウが200ドルを超える上昇で推移していたほか、現物市場の取引停止により、先物でのヘッジ買いも意識されるなか、引けにかけては買い優勢となり、2万3310円で取引を終えた。

全銘柄の終日取引停止といった異常事態に見舞われたが、システム障害の原因がサイバー攻撃ではなかったことは一安心であろう。東証は明日以降の正常取引に向けた準備を進めるとしており、無事に再開できれば海外勢による資金流出といった懸念は高まらないだろう。明日は週末の米雇用統計を見極めたいとする模様眺めムードが意識されやすく、基本的にはこう着感の強い相場展開が続こうが、現物市場には本日のオーダーを含めて2日分の需給が集中するため、先物市場においてもある程度の動意はみられよう。

手口面では、日経225先物はABNアムロが1210枚程度の売り越しに対して、野村が1860枚程度の買い越し。TOPIX先物ではバークレイズが970枚枚程度の売り越し。これに対して、クレディスイスが580枚、野村が550枚程度の買い越しだった。足元で日経225先物の売り越しが目立っていたクレディスイスは、日経225先物において動きはなかった。権利行使価格の2万3375円から2万3500円のレンジ移行が進むようであれば、次第にショートカバーを誘う流れも意識されるだろう。リバウンドの場面においては、現物ではコア30など主要銘柄に資金が集中しやすいため、NTロングでのポジション構築から、TOPIXを外すタイミングを見極めるスタンスか。

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