話題株ピックアップ【夕刊】(3):国際石開帝石、日電産、東合成

注目
2020年10月27日 15時22分

■国際石油開発帝石 <1605>  528円  -16.5 円 (-3.0%)  本日終値

国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>、ENEOSホールディングス<5020>など資源開発関連や石油関連株が売りに押される展開。前日の欧米株市場はリスクオフの流れのなか大きく売り優勢に傾いた。新型コロナウイルスの感染再拡大を背景に経済活動に影響が及ぶことへの懸念が市場心理を悪化させた。原油市況も経済先行き不安から軟化しており、前日のWTI原油先物価格は1ドル29セント安の1バレル=38ドル56セントと急落した。米国株市場ではこれを背景にシェブロンやエクソンモービルなどのエネルギー関連株が値を下げ全体株安を助長した。東京市場でも原油価格と株価連動性の高いセクターに売り圧力が強まった。

■日本電産 <6594>  10,455円  -195 円 (-1.8%)  本日終値

日本電産<6594>は全体相場が軟調展開を強いられるなかも前日終値近辺で頑強。株価は上場来高値近辺で売り物をこなした。同社は26日取引終了後に21年3月期業績の上方修正を発表、営業利益は従来予想の1250億円から1400億円(前期比27%増)に増額した。売上高が会社想定から上振れたことによる増収効果に加え、コスト削減努力が奏功した形。これを手掛かり材料に機関投資家とみられる実需買いが下値を支えた。

■東亞合成 <4045>  1,115円  -16 円 (-1.4%)  本日終値

東亞合成<4045>が反落。26日の取引終了後、1月30日に発表した自社株買いについて、取得枠の上限を240万株から360万株(発行済み株数の2.74%)へ、取得価額の上限を30億円から40億円へ拡大すると発表したが、市場の反応は限定的のようだ。足もとの株式市場や純資産の状況を考慮し、株主へのより一層の利益還元や資本効率の向上、企業価値の拡大及び機動的な資本政策の実行を図るためとしている。なお、取得期間の12月31日までは据え置いている。

■DMソリュ <6549>  2,849円  +500 円 (+21.3%) ストップ高   本日終値

ディーエムソリューションズ<6549>は寄り付き大口の買い注文が流入、全体相場に逆行してストップ高に買われる人気となった。同社はダイレクトメールや小型荷物の発送代行を手掛け、企画及び管理業務も行っている。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に巣ごもり消費需要が喚起されるなか、送客数が想定を上回る伸びを示し、SEOコンサル事業なども好調に推移して収益を押し上げている。26日取引終了後に21年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の2億円から4億4500万円(前期比2.1倍)に大幅増額しており、これを材料視する買いを呼び込む格好となった。

■野村マイクロ <6254>  2,380円  +400 円 (+20.2%) ストップ高   本日終値

野村マイクロ・サイエンス<6254>がストップ高。26日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を221億1800万円から305億円(前期比44.9%増)へ、営業利益を18億5000万円から31億円(同67.9%増)へ、純利益を13億900万円から20億9300万円(同64.4%増)へ上方修正したことが好感された。上期において、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が少なく、国内及び中国の水処理装置案件が順調に推移したことに加えて、韓国の大型水処理装置案件を受注したことが寄与。また、旅費交通費をはじめとする各種経費が予想を下回っていることも利益押し上げに貢献する。なお、業績予想の修正に伴い、従来35円を予定していた期末一括配当を20円増額して55円にするとあわせて発表しており、これも好材料視されたようだ。普通配当を10円増額するとともに、5月26日付でジャスダックから東証2部へ市場変更したことを記念して10円の記念配当を実施する。前期実績に対しては22円の増配になる予定だ。

■ヤマト <1967>  733円  +73 円 (+11.1%)  本日終値  東証1部 上昇率2位

ヤマト<1967>が反発。26日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、営業利益が9億6000万円から13億4000万円(前年同期比30.6%減)へ、純利益が7億6000万円から10億円(同27.3%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。売上高は201億円の従来予想に対して200億6000万円(同19.8%減)とほぼ計画線で着地したものの、生産システムの合理化などで工事採算性が改善したことが利益を押し上げた。

■ソフト99 <4464>  1,034円  +93 円 (+9.9%)  本日終値

ソフト99コーポレーション<4464>が大幅反発。26日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を248億円から257億円(前期比5.2%増)へ、営業利益を23億円から26億5000万円(同9.5%増)へ、純利益を17億2000万円から19億3000万円(同5.8%増)へ上方修正したことが好感された。サービスセグメントと不動産関連セグメントの一部事業で2カ月間の営業活動停止を想定したが、想定よりも早く要請が解除され、営業活動を再開することができたことに加えて、上期において、巣ごもり消費の拡大や衛生管理ニーズの高まりなどで一般消費者向けのカー用品や家庭用製品販売が好調に推移したことが要因という。また、8月6日に医療施設向け衛生用品の開発・販売を行うアズテックを子会社化したことも寄与するなお、業績予想の修正に伴い、従来中間・期末各12円50銭の年25円を予定していた配当予想について、中間・期末各13円50銭の年27円に引き上げており、これも好材料視されたようだ。前期実績に対しては3円の増配になる予定だ。

■セック <3741>  3,160円  +255 円 (+8.8%)  本日終値  東証1部 上昇率7位

セック<3741>が大幅反発、26日の取引終了後、21年3月期の単独業績予想について、売上高を64億円から64億5000万円(前期比1.7%増)へ、営業利益を8億5000万円から9億2000万円(同1.1%減)へ、純利益を6億2000万円から6億7000万円(同2.5%減)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルス感染症の影響があったものの、上期において宇宙先端システム分野が好調だったことが売上高・利益を押し上げるという。

■SMK <6798>  2,815円  +208 円 (+8.0%)  本日終値

SMK<6798>が後場急伸。午後1時ごろ、21年3月期業績予想について、営業利益を2億円から8億円(前期2億4400万円の赤字)へ、純利益を3億円から9億円(同26億5100万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。上期において、世界的な自動車販売不振の影響で車載市場における販売が減少したことを受けて、売上高は470億円から460億円(同15.1%減)へ下方修正したが、固定費の削減に努めたことや、上期における情報通信市場及び家電市場の売り上げが拡大したことが寄与し、利益は上振れる見通しとしている。なお、未定としていた期末一括配当は前期同様に40円を予定している。なお、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高229億600万円(前年同期比19.4%減)、営業利益4億5200万円(前年同期1億2000万円の赤字)、最終利益5億8300万円(同5億2000万円の赤字)と、従来予想の営業損益1億5000万円の赤字から上振れ、黒字転換した。

■ビジョナリー <9263>  339円  +21 円 (+6.6%)  本日終値

ビジョナリーホールディングス<9263>が大幅高。26日の取引終了後に発表した第1四半期(5~7月)連結決算が、売上高63億9900万円(前年同期比8.7%減)、営業利益1億6000万円(前年同期9900万円の赤字)、最終利益1億2800万円(同2億4800万円の赤字)と営業利益が黒字転換し、通期予想を上回って着地したことが好感された。期首に計画していた退店53店舗(移転、集約・統合含む)のうち、移転2店舗、集約・統合41店舗の計43店舗の退店を行ったほか、6店舗を新規に出店(うち移転2店舗)した。これにより売上高は減少したものの、1店舗当たりの営業利益が増加し全体の営業利益の黒字化につながった。なお、21年4月期通期業績予想は、売上高282億2800万円(前期比3.3%増)、営業利益2000万円(前期2億1200万円の赤字)、最終損益3億4200万円の赤字(同11億6600万円の赤字)を見込んでいる。

●ストップ高銘柄

ピーエイ <4766>  224円  +50 円 (+28.7%) ストップ高   本日終値

ツインバード工業 <6897>  865円  +150 円 (+21.0%) ストップ高   本日終値

シーズメン <3083>  571円  +80 円 (+16.3%) ストップ高   本日終値

エスケイジャパン <7608>  775円  +100 円 (+14.8%) ストップ高   本日終値

など、6銘柄

●ストップ安銘柄

など、1銘柄

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