話題株ピックアップ【夕刊】(3):NESIC、タカラトミー、ぐるなび
■NECネッツエスアイ <1973> 1,940円 +9 円 (+0.5%) 本日終値
NECネッツエスアイ<1973>が後場一段高。午前11時30分ごろ、21年3月期の連結業績予想について、売上高を3120億円から3270億円(前期比7.7%増)へ、営業利益を180億円から190億円(同17.0%増)へ、純利益を105億円から113億円(同19.9%増)へ上方修正したことが好感された。上期において、働き方改革に関連したICTサービスや通信事業者向けインフラが想定通りに進捗したことに加えて、GIGAスクール関連が想定以上に拡大したことが要因。また、組織横断的な人材活用を通じたリソース効率の向上やプロジェクト管理の徹底などにより、採算性の改善が想定以上に進展していることも寄与する。なお、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高1512億500万円(前年同期比11.0%増)、営業利益67億3200万円(同54.1%増)、純利益39億6700万円(同36.7%増)だった。
■静岡銀行 <8355> 708円 +2 円 (+0.3%) 本日終値
静岡銀行<8355>はしっかり。28日の取引終了後、21年3月期上期(4~9月)の連結純利益予想について、170億円から243億円(前年同期比3.3%増)と一転増益見通しに上方修正しており、これが好感されたようだ。有価証券関係損益が想定を上回ることや、与信関係費用が当初の想定を下回る見込みとなったことが要因という。また同時に、山梨中央銀行<8360>と包括業務提携を行うことも発表している。
■タカラトミー <7867> 957円 +2 円 (+0.2%) 本日終値
タカラトミー<7867>はしっかり。28日の取引終了後、21年3月期上期(4~9月)の連結経常利益が16億円(前年同期比70.3%減)になりそうだと発表。従来予想の5億円(同90.7%減)から3倍超の増額となり、これが好感された。夏季休暇時期を中心とした外出自粛やイベント中止要請の継続などの影響を受け、小売事業、イベント事業、ガチャ販売事業の売上高は伸び悩んだ。一方、利益率の高い玩具事業が国内とアジアで想定より早く回復し、欧米ベビー事業が堅調に推移したことが収益を押し上げた。また、販管費を削減したことなども利益上振れにつながった。なお、通期の経常利益は従来予想の55億円(前期は102億400万円)を据え置いた。
■ぐるなび <2440> 625円 -131 円 (-17.3%) 一時ストップ安 本日終値 東証1部 下落率トップ
ぐるなび<2440>が続急落。28日の取引終了後、非開示だった21年3月期の連結業績予想は売上高178億円(前期比42.4%減)、最終損益95億円の赤字(前期は9億4900万円の黒字)になりそうだと発表しており、これが嫌気された。新型コロナウイルス感染拡大の影響で収益性の高い飲食店販促サービスにおける掲載料収入が急減していることが響く。下期は「Go To イート」キャンペーンを中心とする外食需要喚起策が追い風になる見込みだが補えない。業績低迷に伴い、従来未定としていた期末一括配当を見送る(前期は8円)方針としたことも売り材料となった。
■フューチャー <4722> 1,855円 -259 円 (-12.3%) 本日終値 東証1部 下落率2位
28日に決算を発表。「今期最終を20%下方修正」が嫌気された。
フューチャー <4722> が10月28日大引け後(16:30)に決算を発表。20年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結最終利益は前年同期比11.5%減の28.3億円に減った。併せて、通期の同利益を従来予想の44億円→35億円(前期は45.5億円)に20.5%下方修正し、減益率が3.4%減→23.2%減に拡大する見通しとなった。
■東洋紡 <3101> 1,431円 -35 円 (-2.4%) 本日終値
東洋紡<3101>は3日続落。28日の取引終了後、同社が製造販売するポリブチレンテレフタレート樹脂「プラナック」について、米国の第三者安全科学機関であるUnderwriters Laboratories(UL)が不定期に実施する同製品の認証に関する確認試験時に、実際に販売する商品と異なる組成のサンプルを提出していたことにより、認証登録されている性能値に対して実際に販売している商品の性能値が一部適合していないことが判明したと発表しており、これが嫌気されたようだ。同社からの報告にもとづきULが調査を行い、不適合の内容を確認した結果、同製品のUL認証は同日以降、順次取り消されることになったという。なお、同件の業績への影響については現時点では不明としている。
■横河ブHD <5911> 1,874円 -39 円 (-2.0%) 本日終値
横河ブリッジホールディングス<5911>は朝高後利益確定売りに押された。28日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、営業利益を130億円から140億円(前期比8.7%増)へ、純利益を90億5000万円から97億円(同7.7%増)へ上方修正したが、22日には上期業績の上振れを発表していたことから、目先の材料出尽くしとの見方から売りが出たようだ。システム建築事業において、下期に受注の回復を見込んでいたものの、生産が一部来期にずれ込むため売上高は1470億円から1440億円(同4.2%増)へ下方修正した。ただ、橋梁事業が好調に推移するなか、システム建築事業の本格回復を図ることで業績拡大を目指すとしている。業績予想の修正に伴い、従来20円を予定していた中間配当を2円増額して22円にするほか、期末配当予想を5円増額して25円、年間で47円にするとあわせて発表した。前期実績に対しては10円の増配になる予定だ。なお、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高683億9500万円(前年同期比6.9%増)、営業利益82億9200万円(同74.7%増)、純利益55億5600万円(同70.5%増)だった。
■愛知製鋼 <5482> 2,536円 -40 円 (-1.6%) 本日終値
愛知製鋼<5482>が後場下げ幅を縮小し一時、前日比64円高の2640円とプラスに転じる場面があった。午後1時20分ごろ、21年3月期の連結業績予想について、売上高を1960億円から1970億円(前期比18.7%減)へ、営業利益を5億円から15億円(同89.2%減)へ、最終損益を収支均衡から10億円の黒字(同88.3%減)へ上方修正したことが好感された。第2四半期(7~9月)に、主に自動車製造業などで需要の回復が進み、上期の販売数量・販売価格が想定を上回ったことに加え、原価低減などによる収益改善が想定以上に進んだことなどが要因という。なお、第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高848億3000万円(前年同期比32.0%減)、営業損益27億800万円の赤字(前年同期59億6300万円の黒字)、最終損益17億7400万円の赤字(同39億4300万円の黒字)となり、従来予想の営業損益55億円の赤字を大きく上回って着地した。
■日経レバ <1570> 20,900円 -180 円 (-0.9%) 本日終値
NNEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が4日続落で25日移動平均線を下放れる形となった。同銘柄は日経平均に連動するETFで変動率が日経平均の2倍に基本設定されていることから、全体相場のボラティリティが高まる場面では、個人投資家をはじめ短期資金の商いが活発化する傾向がある。前日の欧米株市場が新型コロナウイルスの感染拡大を懸念して波乱展開を強いられており、きょうの東京市場でも日経平均の下値リスクが改めて意識される状況にある。これに連動する形で日経レバも2万円トビ台で下値を試す状況となった。
■国際石油開発帝石 <1605> 504.6円 -3.5 円 (-0.7%) 本日終値
国際石油開発帝石<1605>や石油資源開発<1662>が安い。28日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の12月限が前日比2.18ドル安の1バレル=37.39ドルと下落。欧米で新型コロナウイルスの感染が再拡大していることで、経済活動が低迷し原油需要が減少することを警戒する売りが流入した。
■アスコット <3264> 243円 +50 円 (+25.9%) ストップ高 本日終値
アスコット<3264>がストップ高に買われた。同社は東京23区を中心に小型物件を主力とするマンション開発を展開し、中国平安グループが資本参加している。28日取引終了後、SBIホールディングス<8473> との資本・業務提携を発表しており、アスコットが実施する第三者割当増資をSBIが引き受ける。これに伴いSBIのアスコットに対する議決権所有割合は35.01%となり、持分法適用関連会社となる予定。これがサプライズとなり上値を見込んだ投資資金の流入が加速する形となった。
●ストップ高銘柄
ピーエイ <4766> 337円 +80 円 (+31.1%) ストップ高 本日終値
リネットJ <3556> 617円 +100 円 (+19.3%) ストップ高 本日終値
Pアンチエイ <4934> 6,260円 +1,000 円 (+19.0%) ストップ高 本日終値
など、5銘柄
●ストップ安銘柄
エイケン工業 <7265> 2,465円 -610 円 (-19.8%) ストップ安 本日終値
シーズメン <3083> 496円 -100 円 (-16.8%) ストップ安 本日終値
など、2銘柄
株探ニュース